タイ発酵食品データベース

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グリーンアジア

2025年3月12日

 発酵食品は地域の気候風土と密接に関連し、農林水産物を無駄なく、美味しく、長持ちさせる利用加工技術として古くから世界中の人の暮らしに役立ってきました。その製法は発酵や微生物の概念すら無かった大昔に始まり、先人の経験が積み重なって洗練され、現代の食生活にも欠かせないものとして受け継がれていることは、驚きに値します。
タイでは古くから多様な発酵食品が生産され大切な食料資源となってきました。タイは、中国やインドをはじめ周辺の地域の文化を広く受け入れてきた土地であり、発酵食品にもそれぞれの国の特徴が受け継がれています。我が国の食品と原料や作り方が共通しているものもあります。伝統的な発酵食品の製法、微生物の働きとともに、保存性、美味しさや、健康維持・増進に関係する成分などを正しく理解する研究により、その価値を更に高める技術開発が可能となり、より良いものとして将来に伝えることができます。

 国際農研では、アジアの研究機関とともに、在来の農林水産物や加工食品、伝統発酵食品に関する理解を深め、利用を促進し、世界の人々の豊かな暮らしに寄与するための共同研究を実施しています。本データベースは、タイのカセサート大学食品製品開発研究所[Institute of Food Research and Product Development (IFRPD), Kasetsart University]がまとめた文献情報(The traditional fermented foods of Thailand, 1995)をもとに、タイの多様な発酵食品を水産物、畜産物、果物、野菜、米、大豆など原料ごとに分類し、写真と解説、製法を紹介したものとして、平成27年度から国際農研ウェブサイトで公開しています。令和6年度には、最新の情報をもとに記載内容の一部改訂、写真の更新を行い、微生物の情報を参考文献とともに追加しました。
  なお、データベースについてお気付きの点等がございましたら、お問い合わせフォームにてご連絡下さい。