情報

戦略的な国際情報の収集分析提供によるセンター機能の強化

今日、グローバル・フードシステムは、気候変動や感染症といった地球規模の危機にさらされています。また、国際的に取引される農産物の需要・供給の不均衡が、グローバル・フードシステムを通じて瞬時に波及し、国・地域の経済パフォーマンスに影響を与え、社会格差の拡大をもたらす時代に突入しています。さらに今後開発途上国を中心に予測される人口増や都市化による食料消費の質・量的変化の加速は、食料供給・流通・需要の全段階に影響を及ぼし、食料栄養安全保障に不確実性をもたらすと考えられます。

政策・戦略策定者にとり、グローバルなアジェンダ・セッティングの場に参画していくためには、グローバル・フードシステムに関わる現状分析・将来動向についての最新の知見や科学に基づく戦略的議論について、体系的に整理された情報へのアクセスが不可欠です。また、研究者にとっても、地球規模課題解決のための研究課題を見極める上で、世界の科学技術ニーズに関する情報を常に更新する必要性が高まっています。

本プログラムでは、複雑化・多様化する開発途上地域の農林水産業と地球規模の食料システムに係る課題や開発ニーズに関する情報を多角的に収集・分析し、国内外に広く情報を発信し、オピニオン・リーダーとして、科学的知見に基づき地球規模課題の解決策について情報発信していくことを目指します。

そのため、以下の取り組みを行います。

 

関連する研究プロジェクト

関連するJIRCASの動き

タイ国にて「サトウキビ白葉病の持続的管理に関する第3回国際ワークショップ」を開催

2026年3月3日から4日にかけて、タイ国コンケン市のコンケン大学において、「サトウキビ白葉病の持続的管理に関する第3回国際ワークショップ」を開催しました。本ワークショップは、国際農研がタイ国立コンケン大学やタイ農業局等と共同で作成し、2021年にタイ工業省傘下のサトウキビ・砂糖委員会事務局から発行された「サトウキビ白葉病対策としての健全種茎増殖・配布マニュアル」の内容を基礎に、その後の技術的進展や各国での取り組み状況を共有することを目的として実施されたものです。

FAOがJIRCASとの連携に関する政策概要を公表 -農業食料システムの変革に向けた協力の成果を紹介-

このたび、国際連合食糧農業機関(FAO)は国際農研(JIRCAS)との連携に関する政策概要「Developing and promoting sustainable agricultural production and natural resources management technologies: Lessons from the FAO–JIRCAS collaboration」を公表しました。本政策概要では、国際農研が環境、食料、情報の各プログラムで進めてきた最近の研究成果を紹介するとともに、FAOとの協力関係を体系的にまとめています。

プレスリリース

関連するイベント・シンポジウム

イベント
開催日
(日本時間)
第55回熱研市民公開講座「アフリカのイネを使った品種改良」
場所
石垣市健康福祉センター2階 視聴覚室
(907-0004 沖縄県石垣市登野城1357-1)
シンポジウム
開催日
(日本時間)
JIRCAS国際シンポジウム2025
アジアモンスーン地域における農林水産業技術の実装加速化
―生産力向上と持続可能な食料システム構築に向けた進展と展望―
受付期間:
- (日本時間)
場所
一橋講堂(ハイブリッド)
(101-8439 東京都千代田区一ツ橋2-1-2) 学術総合センター2階

現地の動き

  • Pick Up

    1474. 夏の長期化が加速している

    中緯度における夏の気象条件の開始時期と持続期間は、極端気象、動植物のフェノロジー、経済活動、生態系および人間の健康、干ばつや森林火災、さらにはエネルギー需要と密接に関連しているため、重要な意味を持ちます。Environmental Research Letters誌に公表された最新研究は、1961〜1990年を基準とした場合、中緯度の夏はより長く、より高温になっており、季節の移行もより急激になっていることを示しました。
  • Pick Up

    1473. 国際稲研究所(IRRI)との意見交換を実施しました

    令和8年4月3日(金)、国際稲研究所(IRRI)よりDr. Virender Kumar研究部長、齋藤和樹上級研究員、岩永理事をお迎えし、表敬訪問および意見交換を実施しました。本訪問では、当研究機関の組織体制や研究プロジェクトの紹介を行うとともに、IRRIとの今後の連携強化に向けた幅広い議論が行われました。
  • Pick Up

    1472. 持続可能な食料システム転換を支える社会経済的経路――システマティックレビューからの示唆

    持続可能な食料システムの実現には、技術や政策だけでなく、地域ごとの社会経済的条件が大きく影響します。Nature Food誌の研究では、多数の文献をレビューし、食料システムの転換を促す主要な領域と、それを支える社会経済的要因の関係を整理しています。所得や教育、制度などが、生産者や消費者の行動に重要な影響を与えること、また地域別のパターンが明らかになりました。
  • Pick Up

    1471. 2026年3月 世界食料価格動向

    FAO食料価格指数は、2026年3月に平均128.5ポイントとなり、改定後の2月水準から2.4%上昇し、2ヶ月連続の上昇となりました。穀物、肉類、乳製品、植物油、砂糖といったすべての商品グループの価格指数が上昇しました。過去の水準と比較すると、食料価格指数は1年前の水準を1.0%上回っていますが、2022年3月に記録したピーク値からは19.8%低い水準にとどまっています。
  • Pick Up

    1470. 世界の「水の塔」はどこから水を得ているのか?

    近年、地球温暖化により氷河の後退や積雪の減少が進む中、降水の重要性はますます高まっています。しかし、私たちの水資源を支える「水の塔(ウォータータワー)」がどこから水を得ているのかは十分に理解されていませんでした。Geophysical Research Letters誌で公表された研究は、高山域の水資源が単なる地形や降水量だけでなく、大気水循環や土地被覆と密接に関係していることを明らかにし、これらの要素を統合的に考慮することが水資源の持続可能性を評価する上で不可欠になることを示唆しました。

出張報告書

論文

2026

2025