情報

戦略的な国際情報の収集分析提供によるセンター機能の強化

今日、グローバル・フードシステムは、気候変動や感染症といった地球規模の危機にさらされています。また、国際的に取引される農産物の需要・供給の不均衡が、グローバル・フードシステムを通じて瞬時に波及し、国・地域の経済パフォーマンスに影響を与え、社会格差の拡大をもたらす時代に突入しています。さらに今後開発途上国を中心に予測される人口増や都市化による食料消費の質・量的変化の加速は、食料供給・流通・需要の全段階に影響を及ぼし、食料栄養安全保障に不確実性をもたらすと考えられます。

政策・戦略策定者にとり、グローバルなアジェンダ・セッティングの場に参画していくためには、グローバル・フードシステムに関わる現状分析・将来動向についての最新の知見や科学に基づく戦略的議論について、体系的に整理された情報へのアクセスが不可欠です。また、研究者にとっても、地球規模課題解決のための研究課題を見極める上で、世界の科学技術ニーズに関する情報を常に更新する必要性が高まっています。

本プログラムでは、複雑化・多様化する開発途上地域の農林水産業と地球規模の食料システムに係る課題や開発ニーズに関する情報を多角的に収集・分析し、国内外に広く情報を発信し、オピニオン・リーダーとして、科学的知見に基づき地球規模課題の解決策について情報発信していくことを目指します。

そのため、以下の取り組みを行います。

 

関連する研究プロジェクト

研究成果情報

関連するJIRCASの動き

ASEAN クロップバーニング削減ガイドライン策定のためのワークショップに参加し、技術カタログに掲載される関連技術を紹介

2024年5月13日~14日、インドネシア(バリ)にて開催されたクロップバーニング削減ガイドランワークショップに参加し、技術カタログに掲載される関連技術を紹介しました。

ASEAN農業研究及び開発技術ワーキンググループにおいて、技術カタログ掲載の技術のパイロットスタディ開始について紹介

2024年4月25日、シンガポールで行われた第18回ASEAN農業研究及び開発技術ワーキンググループにおいて、技術カタログ掲載の技術のパイロットスタディ開始について紹介しました。

プレスリリース

関連するイベント・シンポジウム

イベント
開催日
- (日本時間)
石垣島の熱研を学ぼう!~第17回 熱研オンライン講演会~
場所
オンライン
イベント
開催日
(日本時間)
東南アジア連絡拠点設立50周年記念シンポジウム
受付期間:
- (日本時間)
場所
ハイブリッド(アサウィングランドコンベンションホテルおよびオンライン) 住所:バンコク市ラクシー区カンペンペット6通り88

現地の動き

  • Pick Up

    1068. 紛争地域における深刻な食料危機

    今日、世界の複数の地域で起きている紛争が、飢餓と深刻な食料危機をもたらしています。7月17日、食料安全保障と栄養に関するハイレベル専門家パネル(The High Level Panel of Experts on Food Security and Nutrition: HLPE-FSN)は、59か国の2.82億人が深刻な食料危機に直面しているとし、生死にかかわる問題に対して緊急に政策介入を行う必要性を訴えました。
  • Pick Up

    1067. 日別平均最高気温を更新

    コペルニクス気候変動サービス(C3S)によると、2024年7月21日、世界の日別平均気温は史上最高値の17.09℃を記録、さらに翌日の22日の暫定的な観測値は17.15℃でした。
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    1066. 世界が将来直面するリスクに関する見通しと展望

    不確実性や急激な変化を伴う将来に備えるには、世界が将来直面するリスクに関する見通しと展望をもとに、戦略的かつ制度的に取り組んでいかねばなりません。国連環境計画(UNEP)は、地球の健康と人類の厚生に影響を及ぼしかねない将来の見通しに関する報告書(Navigating New Horizons – A Global Foresight Report on Planetary Health and Human Wellbeing)を公表しました。
  • Pick Up

    1065.グリーンアジアレポートシリーズ第3号「BNI技術」を公表

    グリーンアジアレポートシリーズの第3号「BNI技術」が公表されました。このシリーズはアジアモンスーン地域の行政官、研究者、普及担当、生産者、民間セクターを含む多様な関係者の参考となるよう、アジアモンスーン地域で共有できる基盤農業技術(scalable technologies)について紹介し、同地域の食料システムの変革に貢献することを目的としています。第3号は、これまで国際農研が主導して研究を進めてきた生物的硝化抑制機能(biological nitrification inhibition: BNI)を紹介します。BNI技術には、施肥量の削減や農業による環境負荷の低減が期待されています。(*正本は英語版、日本語訳版有り。)
  • Pick Up

    1064.グリーンアジアレポートシリーズ第2号「アジアにおける強靭な低炭素型稲生産システムに向けた間断かんがいの導入の促進:進展、課題、および可能性」を公表

    グリーンアジアレポートシリーズの第2号「アジアにおける強靭な低炭素型稲生産システムに向けた間断かんがいの導入の促進:進展、課題、および可能性」が公表されました。このシリーズはアジアモンスーン地域の行政官、研究者、普及担当、生産者、民間セクターを含む多様な関係者の参考となるよう、アジアモンスーン地域で共有できる基盤農業技術(scalable technologies)について紹介し、同地域の食料システムの変革に貢献することを目的としています。第2号は、稲作における節水・温室効果ガス(GHG)排出削減・収量安定等の効果が期待される間断かんがい技術を紹介します。(*正本は英語版、日本語訳版有り。)

出張報告書