情報

戦略的な国際情報の収集分析提供によるセンター機能の強化

今日、グローバル・フードシステムは、気候変動や感染症といった地球規模の危機にさらされています。また、国際的に取引される農産物の需要・供給の不均衡が、グローバル・フードシステムを通じて瞬時に波及し、国・地域の経済パフォーマンスに影響を与え、社会格差の拡大をもたらす時代に突入しています。さらに今後開発途上国を中心に予測される人口増や都市化による食料消費の質・量的変化の加速は、食料供給・流通・需要の全段階に影響を及ぼし、食料栄養安全保障に不確実性をもたらすと考えられます。

政策・戦略策定者にとり、グローバルなアジェンダ・セッティングの場に参画していくためには、グローバル・フードシステムに関わる現状分析・将来動向についての最新の知見や科学に基づく戦略的議論について、体系的に整理された情報へのアクセスが不可欠です。また、研究者にとっても、地球規模課題解決のための研究課題を見極める上で、世界の科学技術ニーズに関する情報を常に更新する必要性が高まっています。

本プログラムでは、複雑化・多様化する開発途上地域の農林水産業と地球規模の食料システムに係る課題や開発ニーズに関する情報を多角的に収集・分析し、国内外に広く情報を発信し、オピニオン・リーダーとして、科学的知見に基づき地球規模課題の解決策について情報発信していくことを目指します。

そのため、以下の取り組みを行います。

 

関連する研究プロジェクト

研究成果情報

関連するJIRCASの動き

タイ科学技術博覧会2024に出展、国際農研の貢献が表彰されました

タイ科学技術博覧会は、年に1回開催されるタイ国最大の科学技術展覧会です。今年は8月16日から25日までの10日間、ノンタブリ県内のインパクト展示会議センターで開催されました。会期中、現地の小中学生、高校生を主として約20万人の来場者がありました。

ASEAN クロップバーニング削減ガイドライン策定のためのワークショップに参加し、技術カタログに掲載される関連技術を紹介

2024年5月13日~14日、インドネシア(バリ)にて開催されたクロップバーニング削減ガイドランワークショップに参加し、技術カタログに掲載される関連技術を紹介しました。

プレスリリース

関連するイベント・シンポジウム

イベント
開催日
- (日本時間)
石垣島の熱研を学ぼう!~第17回 熱研オンライン講演会~
場所
オンライン
イベント
開催日
(日本時間)
東南アジア連絡拠点設立50周年記念シンポジウム
受付期間:
- (日本時間)
場所
ハイブリッド(アサウィングランドコンベンションホテルおよびオンライン) 住所:バンコク市ラクシー区カンペンペット6通り88

現地の動き

  • Pick Up

    1095. 2024年8月 世界食料価格動向 

    国連食糧農業機関(FAO)は、9月6日、世界食料価格動向を公表しました。2024年8月の値は平均120.7ポイントで、砂糖・食肉・穀物価格指標の下落が植物油・乳製品価格の上昇を上回ったことで、前月よりごく僅かに下落しました。この値は前年比で1.1%低く、歴史的に最高値160.3ポイントを記録した2022年3月に比べ24.7%低い値にとどまりました。
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    1094.タイ科学技術博覧会2024に出展、国際農研の貢献が表彰されました

    タイ科学技術博覧会は、年に1回開催されるタイ国最大の科学技術展覧会です。今年は8月16日から25日までの10日間、ノンタブリ県内のインパクト展示会議センターで開催されました。会期中、現地の小中学生、高校生を主として約20万人の来場者がありました。
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    1093. 2024-34年の世界食料安全保障見通し

    アメリカ合衆国農務省(USDA)は、マクロ経済モデル・83か国の低中所得国の需要予測にもとづき、2024-34年の世界食料安全保障見通しを発表しました。短期的な懸念材料はあるものの、旧ソ連諸国や南・東南アジア地域での一人当たりGDP改善により、83か国対象国における食料安全保障の危機に直面する人々は2023年の人口比19%から2034年までに人口比5.5%に改善することが予測されています。一方、83対象国平均で、次の10年間に穀物需要は年率2.4%増加する見込みで、その要因はアジアでは所得成長であるのに対し、サブサハラアフリカでは人口増と推計されています。
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    1092. 健康・持続的かつ文化的に適切な食生活

    我々の食料システムの環境インパクトを削減し健康を向上するうえで、食生活を変えることは最も重要なアクションの一つです。Nature Food誌の論説は、健康で持続的な食生活を推進するにあたり、対象地域の人々の文化的遺産・価値観・嗜好に配慮する必要があると論じています。
  • Pick Up

    1091. 損失と損害のためのアトリビューション科学

    世界中で極端気象が起こる中、とりわけ適応能力の低い途上国が打撃を受けるようになっています。これを受け、損失と損害(Loss and Damage)のための基金を早急に立ち上げる必要性が叫ばれています。PNAS Nexus誌で公表された論文は、投資の意思決定に貢献するとして、極端現象と気候変動の因果関係を分析するアトリビューション手法と複数のエビデンスを統合するビジョンを提案しました。

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