情報

戦略的な国際情報の収集分析提供によるセンター機能の強化

今日、グローバル・フードシステムは、気候変動や感染症といった地球規模の危機にさらされています。また、国際的に取引される農産物の需要・供給の不均衡が、グローバル・フードシステムを通じて瞬時に波及し、国・地域の経済パフォーマンスに影響を与え、社会格差の拡大をもたらす時代に突入しています。さらに今後開発途上国を中心に予測される人口増や都市化による食料消費の質・量的変化の加速は、食料供給・流通・需要の全段階に影響を及ぼし、食料栄養安全保障に不確実性をもたらすと考えられます。

政策・戦略策定者にとり、グローバルなアジェンダ・セッティングの場に参画していくためには、グローバル・フードシステムに関わる現状分析・将来動向についての最新の知見や科学に基づく戦略的議論について、体系的に整理された情報へのアクセスが不可欠です。また、研究者にとっても、地球規模課題解決のための研究課題を見極める上で、世界の科学技術ニーズに関する情報を常に更新する必要性が高まっています。

本プログラムでは、複雑化・多様化する開発途上地域の農林水産業と地球規模の食料システムに係る課題や開発ニーズに関する情報を多角的に収集・分析し、国内外に広く情報を発信し、オピニオン・リーダーとして、科学的知見に基づき地球規模課題の解決策について情報発信していくことを目指します。

そのため、以下の取り組みを行います。

 

関連する研究プロジェクト

研究成果情報

関連するJIRCASの動き

東京農業大学国際農業開発学科の学生が国際農研を訪問

令和6年12月20日(金)、東京農業大学国際農業開発学科の学生6名が、農村開発協力研究室のゼミ活動の一環として国際農研を訪問しました。この訪問では、国際農研の研究概要を紹介に続き、複数の研究者による講義と施設見学が行われました。

JIRCAS国際シンポジウム2024とJapan Award2024のアーカイブ動画を配信

JIRCAS国際シンポジウム2024とJapan Award 2024のアーカイブ動画をYouTube「JIRCAS channel」で配信しています。お見逃しの方、是非ともご視聴ください。

プレスリリース

関連するイベント・シンポジウム

イベント
開催日
(日本時間)
国際シンポジウム:気候変動が世界の食料需給に与える長期的影響と食料安全保障
受付期間:
- (日本時間)
場所
ハイブリッド(東京大学弥生講堂およびオンライン)  
(113-8657 東京都文京区弥生 1-1-1) 東京大学農学部内
シンポジウム
開催日
(日本時間)
JIRCAS国際シンポジウム2024
地球沸騰化時代におけるレジリエント遺伝資源の機会と課題
受付期間:
- (日本時間)
場所
ハイブリッド(国連大学ウ・タント国際会議場およびオンライン)
(150-8925 東京都渋谷区神宮前 5-53-70) 国際連合大学UNU3階

現地の動き

  • Pick Up

    1196. 気候変動のカカオ生産への影響

    チョコレートの主原料であるカカオは、適温を超える高温や降雨パターンの変化により、収穫量と品質の低下に直面しています。
  • Pick Up

    1195. 2.7℃温暖化の北極圏への影響

    パリ協定に基づく現在の国レベルの炭素排出量削減のコミットメントのもと、2100年までに世界の気温は産業革命前の水準より2.7℃上昇すると予測されています。人為的な気候変動は世界中のあらゆる地域に影響を及ぼしており、最も影響を受けている地域の一つが北極圏です。Scienceで公表されたレビュー論文は、2.7℃の温暖化のもと、北極圏が現代では認識できないほど変化し、広範囲にわたる影響を及ぼす可能性を示しました。
  • Pick Up

    1194. 2025年1月 世界食料価格動向

    国連食糧農業機関(FAO)は、2月7日、世界食料価格動向を公表しました。2025年1月の値は平均124.9ポイントで、12月から1.6%下落、砂糖・植物油・肉の価格指標の下落幅が、乳製品と穀物価格指標の上昇を上回りました。この数値は昨年よりも6.2%高いものの、2022年3月の史上最高値よりは22.0%低い値でした。
  • Pick Up

    1193. 持続的農業におけるマメ科作物の重要性

    2月10日は世界マメの日(World Pulses Day)です。持続的農業におけるマメ科作物の重要性について紹介します。
  • Pick Up

    1192. 2025 年 1 月の月別気温は産業革命以前の水準より 1.75°C 高かった

    2月6日、欧州のコペルニクス気候変動サービス (C3S) は、ラニーニャ現象が発生しているにもかかわらず、2025 年 1 月の月別気温は世界的に観測史上最も高く、産業革命以前の水準より 1.75°C 高かったと発表しました。

出張報告書