国立研究開発法人 国際農林水産業研究センター | JIRCAS

情報収集分析

国際的な農林水産業に関する動向把握のための情報の収集、分析及び提供

 世界の食料生産、農産物市場、食料需給、栄養供給をめぐる問題は極めて複雑で多岐にわたっており、地球規模の気候変動や国際社会・経済の動きなどの影響を受け絶え間なく変化しています。こうした状況の中、農林水産業が持続的に発展していくためには、現状分析や技術ニーズ調査による課題の把握と将来予測、研究成果の波及効果の分析を進め、これらの結果を研究や技術開発に的確に反映させていくことが非常に重要です。そして、このような取り組みを継続して行うことが、効果的な国際共同研究をうながし、研究開発成果の最大化にもつながります。

プログラムDは、他の3つのプログラムと連携しながら、国際的な研究開発の展開方向を探るために次の研究を実施します:

情報収集分析プログラムの概要

関連するJIRCASの動き

東南・東アジア地域を対象とした食品ロス・廃棄抑制に関する国際ワークショップへの参加

2019-10-22

令和元年10月17・18日に、東南・東アジア地域を対象とした食品ロス・廃棄抑制に関する国際ワークショップが東京で開かれ、岩永理事長がG20首席農業研究者会議(G20MACS)議長として参加しました。当該国際ワークショップでは、SDGsのターゲットである小売・消費段階における食品廃棄半減及びサプライチェーンにおける食品ロス削減、アジアにおける食品ロス・廃棄抑制に向けた協力とネットワーク化の促進に向けた議論が行われました。

米国ミシガン州立大学の教授が国際農研を訪問

2019-10-03

令和元年10月2日(水)、米国ミシガン州立大学のDr. Brad Day教授、Dr. James Kells教授、筑波大学の渡邉和男教授が国際農研を訪問されました。

関連するイベント・シンポジウム

現地の動き

  • Pick Up 7. イネ遺伝資源に関する国際共同研究体制の必要性

    日本では様々なコメの品種改良が行われ、国内各地域に適応したコメ品種が生みだされてきました。一方で、世界の貧困地帯は熱帯などの開発途上地域に集中しており、コメも主要な食料の一つとして利用されています。近年、温暖化や異常気象が進む中、コメの品質が低下したり、安定的に十分な収量を得られなくなることも危惧されています。気候変動による天候不順等に備え、コメの安定生産を図ることが、開発途上地域の貧困の解決や社会の安定化、ひいては日本の食料安全保障にも大いに貢献することになります。国際農研では、コメ遺伝資源および育種素材の保存と利用に向けた国際的な協力体制の確立に貢献するため、育種素材の確保とそれらに対する基礎データベースの開発に取り組んでいます。

  • Pick Up 6. 気候変動と世界食料生産危機 - 持続的資源・環境管理技術への期待

    2019年、権威ある国際機関がこぞって気候変動と環境劣化の進行が予想以上に進行していることに警鐘を鳴らしました。環境劣化・気候変動は農業への負のインパクトをもたらすと同時に、農業自身が環境劣化と気候変動の主要な原因の一つでであることにも着目しなければなりません。農林業その他土地利用(Agriculture, Forestry and Other Land Use -AFOLU)は、人間活動を原因とする温室効果ガス(GHG)の23%を占め、AFOLUの変化はまた、人間活動に起因する生物多様性の喪失の主要な原因となっています。食料・栄養安全保障の達成を目指しつつ、将来取り返しのつかないリスクを回避するためには、AFOLUによる気候変動や環境への負の影響を最小化していく技術開発と普及が必要です。国際農研は、水・土壌・肥料等の農業資源を持続的、安定的に活用しつつ、生産性を改善する技術開発を通じて、農業の持続的集約化の実現と気候変動問題への貢献を目指しています。

  • Pick Up 5. 熱帯等の不良環境における農産物の安定生産技術の開発

    アフリカをはじめとする開発途上地域には、土壌の低肥沃度や干ばつ等の不良環境のために農業生産の潜在能力が十分に発揮できていませんが、こうした地域の小規模農民の多くは、気候変動をもたらす原因に最も関与していないにもかかわらず、最大の被害を被ることが予測されています。世界的に貧困・飢餓の撲滅を達成するには、土壌や水資源に恵まれない熱帯等の開発途上地域における食料増産・安定化を推進するための技術開発が極めて重要です。国際農研では、アフリカをはじめとする開発途上地域において、農産物の安定生産技術の開発に取り組んでいます。

  • Pick Up 4. ウユニ塩湖のキヌア -「スーパーフード」孤児作物研究の意義

    “世界一の「奇跡」と呼ばれた絶景”として有名なボリビアのウユニ塩湖ですが、その近辺の畑地は塩分濃度が高く、作物にとっては不毛の大地です。こうした厳しい環境でも育つ極めて希少な作物に、近年「スーパーフード」として注目を浴びているキヌア(quinoa)があります。世界各地には、栄養価に優れながら、品種改良のための研究が十分行われてこなかった作物が多くあり、これらは「孤児作物 (orphan crops)」などと呼ばれています。国際農研は、キヌアの品種改良・高付加価値化への道筋をつけるのみならず、厳しい環境・気象条件に適応する作物のメカニズムを明らかにすることで、気候変動に対する育種戦略への知見を得ることを目指しています。

  • Pick Up 3. 世界の食料・栄養安全保障に関する農業研究の視点の変化

    持続可能な開発目標(SDGs)では、飢餓の撲滅が目標の1つに掲げられています。また、今年2020年12月には「東京栄養サミット2020 (Tokyo Nutrition for Growth Summit 2020)」が開催されます。栄養不足、微量栄養素不足、肥満などの栄養不良は喫緊の地球規模課題です。農業は今、いかに地球に負担をかけずに健康的な食料を安定的に供給できるシステムを構築できるかが求められています。国際農研では、アフリカの農村部で農家調査を行い、食事や栄養供給についての実証分析を進めています。実効性のある農業・栄養介入の方法を探り、世界の食料・栄養安全保障への貢献を目指しています。