国立研究開発法人 国際農林水産業研究センター | JIRCAS

高付加価値化

開発途上地域の地域資源等の活用と高付加価値化技術の開発

 このプログラムでは、環境と調和した持続性の高い農林水産業の実現による農山漁村開発を支援し、開発途上地域の農民の所得向上と、我が国が進めるグローバル・フードバリューチェーン戦略に貢献することを目指して、アジアにおける多様な地域資源の活用と新たな高付加価値化技術の開発に取り組みます(図)。

 品質の高い生産物を確保し、フードバリューチェーンを構築するには、多様な地域資源や食料資源の特性を評価するとともに、これらの特性を活かして高付加価値化するための加工・流通技術の開発や消費者ニーズの解明が必要です。また、資源循環型で持続性の高い農林水産業を確立するための技術開発や、生態系と調和した森林資源ならびに水産資源の保全・利用技術が求められます。これらの目標を達成し、迅速な技術の移転・普及を図るため、以下の5つのプロジェクトを推進します。

高付加価値化プログラムの概要

研究成果情報

  • 微酸性電解水を用いたブロッコリースプラウトの機能性向上 (2017)

    微酸性電解水を用いてブロッコリースプラウトを生産すると、抗酸化作用等を有する機能性物質スルフォラファンの含量が増加するとともに、スプラウトに付着する生菌数が低減する。

  • オイルパーム樹液のpH調整で乳酸発酵が改善する (2017)

    オイルパーム幹から得られる樹液は、糖分が高く微生物にとって極めて有望な天然培地となるが、乳酸発酵において発酵能低下が認められる。樹液を弱アルカリ性に調整することで、不溶性沈殿を形成・除去できるとともに、微生物生育阻害をもたらす芳香族化合物が減少するため、樹液成分が改質され発酵阻害を防ぐことができる。

  • 開花遺伝子の発現動態から東南アジア熱帯雨林の「一斉開花」現象を予測する (2017)

    東南アジア熱帯雨林の主要林冠構成樹種であるフタバガキ科樹種は、一定の乾燥かつ低温の気象条件が9~11週間続くと一斉開花する。環境要因、開花遺伝子の発現、一斉開花の関連性に基づいて開発したモデルにより、これまで困難であったフタバガキの一斉開花が降水量と気温のデータから予測できる。

  • ラオス在来テナガエビMacrobrachium yuiの浮遊幼生飼育技術の開発 (2017)

    ラオス在来テナガエビMacrobrachium yuiの浮遊幼生は、孵化後から着底するまでは塩分3.5 pptの人工海水で飼育し、その後1週間を1.7 pptで馴致飼育した後に淡水飼育を開始することが好適条件である。この方法を用いることで浮遊幼生の70%以上が稚エビまで成長する。

関連するJIRCASの動き

セミナー出席者(タイ王室森林局に向けてナレッジトランスファーセミナーを開催)

タイ王室森林局に向けてナレッジトランスファーセミナーを開催

国際農研はタイ王室森林局林業研究開発部と協力して、チークなどの有用な樹種の造林に関連する研究を行ってきました。この研究成果を、タイの全国各地で造林に適した苗木の開発にあたるRFD技官に知ってもらうために、平成30年2月6日、タイ東北部のコンケン市でナレッジトランスファーセミナーを開催しました。

生産環境・畜産領域の浅井英利研究員らが日本熱帯農業学会論文賞を受賞

生産環境・畜産領域の浅井英利研究員らの論文「Labour-Saving Practices for the External Expansion of Swidden Agriculture for Upland Rice Production in a Mountainous Area of Laos」に対し、平成29年度日本熱帯農業学会論文賞が贈られました。

関連するイベント・シンポジウム

現地の動き

  • 海外連絡拠点 SEAFDEC 50周年記念式典に参加
    SEAFDEC(東南アジア漁業開発センター)の50周年記念式典が11月15日にバンコクで開催され、参加してきました。