熱帯性作物の持続的生産に向けた遺伝資源の情報整備と利用促進技術の開発および国内外との連携強化【熱帯作物資源】
2023-04-12
背景
国際農研は亜熱帯環境にある熱帯・島嶼研究拠点でサトウキビ、インド型イネ、熱帯果樹、ブラキアリア(熱帯性の牧草)の遺伝資源を多数保有しています。これら熱帯性作物は、生産地域における食料、エネルギー生産、カロリー・栄養源、換金作物、および飼料として重要な役割を果たしています。地球規模の気候変動が懸念される中、これらの持続的な安定生産は喫緊の課題です。熱帯性作物およびその栽培普及技術の導入は、国内における温暖化対策の一つとしても期待され、産地の拡大や食材・栄養源の多様化に貢献すると考えられます。
プロジェクト目標
熱帯性作物遺伝資源に関するネットワーク形成による国内外機関との課題の共有、多様性を利用した品種や技術開発を通じて、情報・技術・材料の共有資源化を図るとともに、不安定な環境条件等における持続的生産ならびに国内における生産・利用の促進に貢献します。
研究課題構成
- 遺伝資源および多様性情報の整備とその利用促進に向けた連携構築
- 遺伝資源の特性評価技術の開発および特性機能の解析
- 遺伝資源を利用した新規品種・育種素材開発ならびに利用普及に向けた栽培技術の開発
- 遺伝資源の利活用促進に向けた国内連携
対象国
タイ、フィリピン、ラオス、ミャンマー、日本(他、プロジェクト間連携による対象国・地域)
成果の対象者・受益者
対象地域の農家、技術普及員、地方自治体・行政機関、農業・遺伝資源の研究機関、種苗業者、加工業者、国際機関など
プロジェクトリーダー
山中 愼介(熱帯・島嶼研究拠点)
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