日本
関連するJIRCASの動き
JSPS特別研究員のMANDAL氏が第28回日本熱帯生態学会「吉良賞」奨励賞を受賞
令和6年6月29日に第34回日本熱帯生態学会年次大会(JASTE34)福井大会において、林業領域のMohammad Shamim Hasan MANDAL JSPS特別研究員が第28回日本熱帯生態学会「吉良賞」奨励賞を受賞しました。
三田学園高等学校2年生が石垣島SDGsプログラムで熱帯・島嶼研究拠点を訪問
令和6年1月22日(月)、兵庫県三田市の三田学園高等学校の2年生64名が熱帯・島嶼研究拠点を訪問されました。同校は「石垣島SDGsプログラム」をテーマに石垣島関連機関の見学を実施しています。
関連する現地の動き
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434.東京栄養サミット(N4G)が本日から開催
昨日12月6日、「野菜・果物―地球と人間の健康のための研究と行動の機会」がオンラインで成功裏に開催されました。さて、本日から2日間、日本政府の主催で、「東京栄養サミット2021」が開催されます。国際農研は、農林水産省サイドイベントのセッション2:食を通じた栄養課題の持続的解決に向けて~「たべものはローカル、知恵はグローバルに」と、企業・団体プレゼンテーションに登壇いたします。 -
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255. 地球温暖化によって四季の長さが変わる
日本人にとり桜の開花などの植物の変化は四季を感じるバロメーターですが、気候変動は四季にどのような影響を及ぼすのでしょうか。1950年代には、北半球において毎年予測可能な範囲で四季が巡ってきました。しかし気候変動は季節の長さと開始日を大幅に狂わせるようになっています。Geophysical Research Letters誌で公表された論文は、気候変動対策が十分なされない場合、2100年までに北半球において夏が極端に長くなる一方冬が短くなる状態になりかねず、農業、人々の健康、環境に大きな影響を及ぼしうると警鐘を鳴らしました。
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50. 新型コロナウイルス・パンデミック -COVID-19 vs.気候変動対策に関する主要国意識調査
英国の市場調査会社であるIpsos MORIは、2020年4月、主要国におけるCOVID-19と気候変動や環境問題に関する意識調査を発表しました。世界の国々と比べ、調査時において、日本は気候変動をCOVID-19同等の危機とみなし、政策的な優先事項と捉え、COVID-19による経済復興は環境に負の影響をもたらすべきではないという意見が多いながらも、政党による気候変動・環境問題の政治アジェンダ化の期待は必ずしも相対的に高くないようです。
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13. 熱帯・島嶼拠点@石垣島における熱帯果樹研究
近年、世界的にも観光地として注目を浴びている石垣島は、地理的には沖縄本島よりも台湾に近く、気候的には亜熱帯地域に属します。国際農研は、日本の農業研究機関では唯一熱帯作物の栽培環境での実証研究が可能な石垣島に研究拠点を持ち、国内外の農業に貢献するために大きな使命を担っています。その一環として、開発途上国と日本の双方における熱帯果樹生産の促進に貢献することを目的とし、マンゴーとパッションフルーツの研究を行っています。これらフルーツはビタミンなどの栄養素に富み、また商品価値も高く、優れた品種育成につながる研究は、国内外の消費者・生産者双方の利益になると期待されます。
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11. 新型コロナウイルス・パンデミック ― 国際貿易と食料安全保障
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による移動規制・都市封鎖 (ロックダウン)に際し、グローバル・フードチェーンはその頑強性(robustness)・強靭性(resilience)が試されています。国際社会が世界的な食料危機を乗り越えるには、国際貿易の動向についての情報もしっかりモニターしていく必要があります。全農産物の貿易額は2000年から2018年に額面で3倍、重量ベースで約2倍に拡大しました。日本は穀物貿易において世界第三位の輸入国であり、カロリーベースの食料自給率が37%である原因の一つが、メイズ(トウモロコシ)を主原料とする畜産飼料の海外依存です。コメの国際貿易においては、意外にもアジアから中東・アフリカへの流れが大きく、一人当たりのコメの消費量が日本よりも多い純輸入国も多くあります。近年、アフリカのコメ消費量は都市化と人口増加で年々増えており、籾収量と作付け面積双方の持続的な増加に貢献する技術が、自給率向上の鍵となります。
刊行物
広報JIRCAS (11)
国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 広報JIRCAS. 11 ( )
jircas11-_-.pdf2.94 MB
広報JIRCAS (10)
国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 広報JIRCAS. 10 ( )
jircas10-_-.pdf3.92 MB
パッションフルーツ簡易茎頂接ぎ木実施マニュアル&ウイルス病感染防止対策例
国立研究開発法人国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点, マニュアル・ガイドライン. ( )
manual_guideline-_-.pdf1.49 MB
広報JIRCAS (9)
国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 広報JIRCAS. 9 ( )
jircas9-_-.pdf2.93 MB
広報JIRCAS (8)
国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 広報JIRCAS. 8 ( )
jircas8-_-.pdf3.73 MB
関連するイベント・シンポジウム
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沖縄県県民環境フェア事業エコライフ2019 in 石垣
- 場所
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石垣市中央運動公園総合体育館(沖縄県石垣市平得439)「温暖化防止エリア」
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第3回畜産分野での温室効果ガス排出削減に向けた研究ネットワーク会合
- 場所
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神奈川県相模原市
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農研機構-MARCO国際シンポジウム「東アジアにおける窒素循環とその環境影響」
- 場所
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茨城県つくば市
出張報告書
報告書番号 | 出張年月 | 国名 | 出張目的 | 関連プログラム |
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R05-0384 | 2024年02月 - 2024年03月 | 日本, マダガスカル | ・根圏リンの利用向上技術の開発に関わる共同研究(二国間リン利用) ・低肥沃度条件で生育の向上した育種系統の選抜育成(アフリカ稲作システム) |
食料 |
R05-0200 | 2023年10月 - 2023年11月 | 日本, インド | 根圏リンの利用向上技術の開発に関わる共同研究 国際学会および関連研究所における成果発表 |
食料 |
研究成果情報
- 酸素ナノバブル⽔による湛⽔⽔⽥⼟壌の⾼酸素化とメタン⽣成抑制(2019)
ナノバブルとは直径1 µm以下の微小気泡で、水中に長期間存在できる。純酸素を材料ガスとするナノバブルを高密度に含む水を作成し、湛水状態の土壌カラムに上部から通水すると、土壌表面付近の浅層中の酸素濃度が上昇するとともに、メタン生成が抑えられる。
- ソルガムの⽣物的硝化抑制にはアンモニア酸化古細菌の抑制が関連する(2019)
ソルガムが根から分泌する難水溶性の硝化抑制物質であるソルゴレオンは、生育とともに下層土に向かって新生される根から分泌され、分泌量には系統間差がある。ソルゴレオンの分泌量が多い系統の根圏土壌では、硝化活性とアンモニア酸化古細菌数がともに低下することから、ソルガムの生物的硝化抑制にはアンモニア酸化古細菌数の抑制が関連している。
- RNA⼲渉法によるバナメイエビ卵⻩形成抑制ホルモン遺伝⼦の発現抑制(2019)
バナメイエビにおける卵黄形成抑制ホルモンの遺伝子構造を明らかにし、定量PCR法を構築することにより、体内の遺伝子発現量の変動を把握できる。また、遺伝子情報を基にRNA干渉法を用いることで卵黄形成抑制ホルモンの遺伝子発現を抑制できる。
- 国内保有マンゴー遺伝資源の多様性および品種特性(2019)
国際農研および沖縄県農業研究センターで保存されているマンゴー遺伝資源120点は、SSRマーカーによる系統および遺伝的多様性の解析により、重複を除いた83の異なる遺伝子型に区別され、育成地を反映する3つのグループに分かれる。世界各国に由来するこれらの遺伝情報および品種特性情報は、品種利用の促進や多様性比較の基盤として活用できる。
- わい性で、耐暑性に優れた食味良好なパパイヤ新品種「石垣珊瑚」(2006)
パパイヤの新品種「石垣珊瑚」は、「ワンダーブライト」の自然交雑実生から選抜した単為結果性のある雌性系統である。耐暑性を備え、わい性で豊産性の栽培特性を持ち、果実は強い芳香があり、高糖度で食味がよい。
- パッションフルーツ冬実中の酸含量を低下させる温度管理法(2006)
夜温15°C前後の無加温栽培におけるパッションフルーツ(品種:「サマークイーン」)の冬季収穫果実は酸含量が高い。昼温30°C、夜温25°C程度に管理する加温栽培を行うことにより、酸含量が低く糖酸比の高い果実が収穫できる。
- 熱帯性・亜熱帯性魚類の必須脂肪酸組成の特性(2003)
熱帯性・亜熱帯性海産魚の卵稚仔は、冷水性・温水性魚類と異なる必須脂肪酸組成特性を有し、アラキドン酸が重要であることが示唆された。
- 石垣島宮良川における懸濁物質および窒素とリンの推定流出量(2003)
石垣島宮良川から1年間に海洋に流出する懸濁物質、窒素、リンは、それぞれ、1882t、68t、7t と推定される。土壌浸食深は畑地当たり0.2mm、窒素とリンは施肥量と家畜排泄量合量のそれぞれ25%と6%である。
- 肥効調節型肥料の施用によりサトウキビの窒素施肥量を4割節減できる(2003)
サトウキビの春植え栽培において、慣行栽培の追肥窒素分を肥効調節型肥料で施用すると、窒素施肥量を4割節減しても可製糖量は減収しない。また、肥料の利用効率が高くなり、未利用分が慣行より著しく少なくなる。
- カンキツグリーニング病を媒介するミカンキジラミの分布はゲッキツの分布と一致する(2001)
カンキツグリーニング病を媒介するミカンキジラミは、ミカン科のゲッキツが分布する奄美大島以南の南西諸島において恒常的に発生しているので、カンキツグリーニング病が未発生のこれらの島々では、本病の侵入に対する警戒が必要である。