アジア
関連するJIRCASの動き
JIRCAS国際シンポジウム2022「持続可能な食料システムにおける零細漁業と養殖業の役割」開催報告
令和4年11月22日(火)、国際農研は、農林水産省、水産研究・教育機構の後援を受け、JIRCAS国際シンポジウム2022「持続可能な食料システムにおける零細漁業と養殖業の役割」をハイブリッド開催しました(開催場所:一橋大学一橋講堂)。
FAO科学イノベーションフォーラム2022サイドイベントを開催
令和4年10月13日(木)、FAO科学イノベーションフォーラム2022サイドイベント「科学とイノベーションによるアジアモンスーン地域の持続可能な食料システムの構築」をオンラインで開催しました。
関連する現地の動き
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613. 国際農研の東南アジアでの活動
国際農研の東南アジアにおける活動拠点として、1972年にタイ王国のバンコクに事務所が設置されました。現在は、カセサート大学に隣接するタイ農業局内に連絡拠点を構えています。東南アジア連絡拠点では、アジアの農林水産業研究に関する動向調査や現地情報の収集を行うとともに、タイ科学技術展覧会への出展やセミナー等を開催して、国際農研の研究成果を発信しています。 -
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358. プロジェクト紹介:開発途上地域を対象とした農業分野の総合的気候変動対応技術の開発
農業は温室効果ガス排出を通じて気候変動の原因となると同時に、多大な影響を受ける経済セクターでもあります。農業由来の温室効果ガスを削減する緩和技術ならびに気候変動に伴い頻発化する干ばつなど極端気象への適応技術の開発・普及が求められています。他方、気候変動に強靭かつ持続可能な農業生産の構築のための技術には万能策はなく、各国・各地域の農業生産の特殊性に配慮することが極めて重要になります。「開発途上地域を対象とした農業分野の総合的気候変動対応技術の開発【気候変動総合】」プロジェクトでは、アジアモンスーン地域の国々を対象に、農家の行動変容につながり、対象国の目標に貢献する気候変動緩和技術・適応技術を総合的に開発・実装します。 -
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16. 新型コロナウイルス・パンデミック ― 世界銀行速報:アジア太平洋地域の開発途上国 大幅な成長鈍化の可能性
世界銀行 (World Bank)は、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)により、アジア太平洋(EAP)地域の開発途上国の経済成長率が2019年の+5.8%から2020年には+2.1~-0.5%と大幅に鈍化するという分析結果を公表しました。観光に関わるサービス業が最も深刻な影響を受けると見られる一方、農業生産額も3%前後減少すると予測されています。また、EAP地域には農業従事者割合が高い国が多く存在するため、公的な社会保障へのアクセスが困難な小規模農家の所得や健康に大きな影響が及ぶといった問題が危惧されています。世界銀行は、各国の大胆な国家的行動とより深い国際協力の必要性を訴えています。
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7. イネ遺伝資源に関する国際共同研究体制の必要性
日本では様々なコメの品種改良が行われ、国内各地域に適応したコメ品種が生みだされてきました。一方で、世界の貧困地帯は熱帯などの開発途上地域に集中しており、コメも主要な食料の一つとして利用されています。近年、温暖化や異常気象が進む中、コメの品質が低下したり、安定的に十分な収量を得られなくなることも危惧されています。気候変動による天候不順等に備え、コメの安定生産を図ることが、開発途上地域の貧困の解決や社会の安定化、ひいては日本の食料安全保障にも大いに貢献することになります。国際農研では、コメ遺伝資源および育種素材の保存と利用に向けた国際的な協力体制の確立に貢献するため、育種素材の確保とそれらに対する基礎データベースの開発に取り組んでいます。
刊行物
広報JIRCAS (7)
国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 広報JIRCAS. 7 ( )
jircas7-_-.pdf4.33 MB
熱帯農業地域における重要研究問題とその背景 : 平成2年度国際研究企画検討会資料
大野芳和, 石原修二, 牛腸英夫, 大角泰夫, 濱村邦夫, 尾和尚人, 宮重俊一, 加藤清昭, 熱研資料. 86 ( )
nekken_shiryo86-_-.pdf29.14 MB
持続的農業生産 : 国際農業に関する研究戦略
志村英二, 秡川信弘, 熱研資料. 83 ( )
nekken_shiryo83-_-.pdf33.83 MB
Genetic Information in Rice
Dr. T. Morinaga, Dr. K. Ramiah, Dr. N. E. Jodon, Dr. S. Nagao, 熱研資料. 66 ( )
nekken_shiryo66-_-.pdf24.52 MB
関連するイベント・シンポジウム
研究成果情報
- 水田でのメタン発酵消化液の施用によるメタン排出促進は間断灌漑で相殺できる(2021)ベトナム・メコンデルタの水稲三期作において、メタン発酵消化液の肥料利用と間断灌漑の組み合わせは、現地慣行である化学肥料と常時湛水の組み合わせと比較して、水稲収量を減らすことなくメタン排出量を11~13%削減できる。
- 水田でのメタン発酵消化液の施用によるメタン排出促進は間断灌漑で相殺できる(2021)ベトナム・メコンデルタの水稲三期作において、メタン発酵消化液の肥料利用と間断灌漑の組み合わせは、現地慣行である化学肥料と常時湛水の組み合わせと比較して、水稲収量を減らすことなくメタン排出量を11~13%削減できる。
- オイルパーム古木の慣例的農地還元は土壌環境に負の影響を及ぼす(2021)オイルパーム古木の慣例的農地還元による影響を確認するために、パーム古木繊維を混合した土壌で植物栽培を行った結果、生育不良や土壌に糸状菌Trichocladium属菌が有意に増殖する。パーム古木繊維の直接的な農地還元は土壌環境に負の影響を与える。
- オイルパーム古木の慣例的農地還元は土壌環境に負の影響を及ぼす(2021)オイルパーム古木の慣例的農地還元による影響を確認するために、パーム古木繊維を混合した土壌で植物栽培を行った結果、生育不良や土壌に糸状菌Trichocladium属菌が有意に増殖する。パーム古木繊維の直接的な農地還元は土壌環境に負の影響を与える。
- フタバガキ科熱帯林業樹種Shorea leprosulaの茎の成長と新葉の関係(2021)フタバガキ科樹木のS. leprosulaでは、茎は葉と同調して断続的に成長し、葉の切除により茎の伸長が顕著に抑制される。葉の成長は茎の伸長の制御要因となっており、その制御機構の解明は、木材生産や適切なサイズの苗木の安定供給に役立つことが期待される。
- フタバガキ科熱帯林業樹種Shorea leprosulaの茎の成長と新葉の関係(2021)フタバガキ科樹木のS. leprosulaでは、茎は葉と同調して断続的に成長し、葉の切除により茎の伸長が顕著に抑制される。葉の成長は茎の伸長の制御要因となっており、その制御機構の解明は、木材生産や適切なサイズの苗木の安定供給に役立つことが期待される。
- 生殖細胞凍結保存技術によりクルマエビ類の遺伝的多様性保全を図る(2021)卵の凍結保存技術が確立されていない魚介類において、生殖細胞の凍結保存は、全遺伝情報を保存できる唯一の手法となっている。開発した水産重要種クルマエビ類2種における生殖細胞凍結保存技術は、水生無脊椎動物で初の生殖細胞凍結保存技術である。
- 生殖細胞凍結保存技術によりクルマエビ類の遺伝的多様性保全を図る(2021)卵の凍結保存技術が確立されていない魚介類において、生殖細胞の凍結保存は、全遺伝情報を保存できる唯一の手法となっている。開発した水産重要種クルマエビ類2種における生殖細胞凍結保存技術は、水生無脊椎動物で初の生殖細胞凍結保存技術である。
- めん物性に関与するグルテニン蛋白質遺伝子Glu-D1fのアジアにおける地理的分布と日本への小麦伝播経路(2004)
良いめん物性に関与するグルテニン蛋白質遺伝子Glu-D1f のアジア地域における地理的分布から、日本への伝播経路は、中国からの直接伝播ルート(めんロード)と朝鮮半島経由の2つの伝播ルートが考えられた。
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良いめん物性に関与するグルテニン蛋白質遺伝子Glu-D1f のアジア地域における地理的分布から、日本への伝播経路は、中国からの直接伝播ルート(めんロード)と朝鮮半島経由の2つの伝播ルートが考えられた。