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774. 食料危機に関するグローバル報告書2023

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774. 食料危機に関するグローバル報告書2023

2023年版食料危機に関するグローバル報告書(The 2023 Global Report on Food Crises: GRFC 2023)が公表されました。本報告書は、食料危機に対するグローバルネットワーク(Global Network against Food Crises: GNAFC)のサポートのもと、16 のパートナーの共同作業の成果として、食料安全保障情報ネットワーク(Food Security Information Network: FSIN)によって発行されています。

2023年版では、2022年時点で食料危機に直面している58の国・地域で、2億5,800万人の人々が急性的な食料不安(IPC / CHレベル3以上注)に陥り、緊急の食料支援を必要としていると推計されています。これは GRFC の 7 年間の歴史の中で最も高い数字です。なお2021年には53の国・地域で1億9,300万人と推定されていました。

急性的な食料不安に直面する人口は4年連続で増加しています。分析対象が増加したこともありますが、一部の国で高い数字が続いていること、そして他の国で状況が悪化していることによります。このような状態では、2030年までに飢餓をなくすという目標を達成するのは困難でしょう。

食料不安を引き起こしているのは度重なるショックです。紛争、治安の悪化、経済的なショック、異常気象などは相互に関連し、強化されます。2022年の主な要因としては、長期化した新型コロナウイルスの影響、ウクライナ戦争の波及、干ばつや異常気象が何度も繰り返されたことなどが挙げられます。

国際社会はIPC / CHレベルが5に分類されるまで待ってから人道的対応をすることが多いのですが、時すでに遅しということもあります。早期の介入のほうがより低コストで人々を守ることができるとして、早めの対応を呼びかけています。

 

注)IPC / CHレベル:急性的な食料不安を示す指標で、(1)無し/最小、(2)ストレス、(3)危機、(4)緊急事態、(5)大災害 を示します。

参考文献

 

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(文責:情報広報室 白鳥佐紀子)
 

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