現地の動き - Pick Up

現地の動きから検索

  • Pick Up

    184. COVID-19ロックダウンにかかわらず大気中の二酸化炭素水準増加トレンドは継続

    2020年11月23日、世界気象機関 (WMO)は、COVID-19パンデミックに伴う産業活動の停止や移動規制にもかかわらず、記録的な温室効果ガス排出傾向は続き、気温上昇、極端気象の頻発化、極地氷床の溶解、海洋面の上昇、海洋の酸性化をもたらしていると発表しました。

  • Pick Up

    183. 気候変動は感染症のリスクを変化させかねない

    農業は土地利用変化の最大の要因であり、土地利用変化は野生動物・家畜・人間の接触機会を増加させることで人獣共通感染症の発現を増加させる傾向にあります。他方、温暖化自身と感染症の間には何か関係があるのでしょうか。Scienceに掲載された論文は、宿主―病原菌の関係に関する気温ミスマッチ仮説についてメタ分析を行った結果、真菌症のリスクは温暖な気候における異常冷涼気象で上昇し、細菌感染症の頻度は冷涼な気候における異常な高温気象において上昇しうることが導き出されました。

  • Pick Up

    182. COVID-19のインパクト

    2020年11月中―下旬、COVID-19に対する幾つかの開発中のワクチンが医療試験の最終段階で90%の有効性を示すというニュースが伝えられました。しかしワクチンが普及したとしても、このパンデミックによる経済危機の影響は長期化し、貧困層が最も深刻な被害を被ることになりそうです。11月19日、国連貿易開発会議(UNCTAD)は、「COVID-19のインパクト」報告書を公表、経済危機が世界貿易、投資、生産、雇用、そして個人の生活に及ぼす影響について包括的な分析を行い、コロナ危機の影響はとりわけショックへ対応する資源をもたない世界の貧困層に非対称的に大きなインパクトをもたらすとしました。

  • Pick Up

    181. 温室効果ガス排出量達成のためのマイルストーン

    2015年パリ協定において、世界の国々は世界的な気温上昇を2℃以下、理想的には1. 5℃以下に抑制することで合意しました。2020年11月、World Resources Institute (世界資源研究所)は、2030年から2050年までに達成すべき気候アクションのマイルストーンについてまとめた報告書を公表しました。農業分野に関しては、先進国と途上国の間の達成度の違いに留意する必要があり、途上国における収量向上、先進国における肉類消費削減、など差別化された対策が必要となります。

  • Pick Up

    180. Race to Zero ―脱炭素社会の実現へ向けて

    気候変動の原因となる温室効果ガスの排出をゼロにする「脱炭素社会」の実現は国際的な課題であり、中でもRace to Zeroは世界的にビジネス・都市・地域・投資家を巻き込むキャンペーンとなっています。2020年11月、パリ協定の達成に必要な8セクター(エネルギー、居住、産業、土地利用、海洋と海岸地域、輸送、水、強靭性)における行動計画をまとめたClimate Action Pathways報告書が公表されました。

  • Pick Up

    179. 飢餓の悪化

    2020年11月、国連は、COVID-19パンデミックが世界の食料安全保障に甚大な影響を及ぼしており、飢餓が再び悪化していると報告しました。

  • Pick Up

    178. 作物収量と窒素肥料汚染のトレードオフに関する国レベルの政策・制度・規制の影響

    2020年11月、Nature Food誌で公表された論文は、窒素肥料による収量の改善と環境インパクト最小化のトレードオフの課題に対し、農民の作付・技術採択に関する意思決定に影響を与える政策・制度・規制の違いの重要性を示し、窒素の有効利用と環境汚染回避のための政策提言を行いました。

  • Pick Up

    177. 2020年持続可能な開発目標アトラス

    2030年までに17の持続可能な開発目標 (SDGs)を達成するまでに10年間しか残されていませんが、コロナ禍によりこれまで達成された貧困削減等における進歩も逆転しかねない状況にあります。2020年11月16日、世界銀行は、データ可視可ツールを駆使した2020年持続可能な開発目標アトラスを公表しました。

  • Pick Up

    176. 2020年1~10月は史上2番目の気温を記録

    2020年11月、米国海洋大気庁 (NOAA)の発表によると、2020年10月は史上4番目の高気温を記録、2020年は過去最高に暑い年の3位以内に入るであろうと予測されています。

  • Pick Up

    175. 食料輸入額と輸出収入に関する最近の動向

    2020年11月、国連食糧農業機関(FAO)は、「食料見通し― 世界食料市場報告 」を公表しました。本報告書にて、2020年11月10日に開催されたJIRCAS創立50周年記念シンポジウムにおいて、コロナ禍のグローバルフードシステムへの影響について講演を行った、FAOのDr. Josef Schmidhuberによる論考「食料輸入費用と輸出収入に関する最近の動向:COVID-19チャレンジ」が発表されました。

  • Pick Up

    174. JIRCAS創立50周年記念国際シンポジウム2020 開催報告

    2020年11月10日(火) 、JIRCAS創立50周年記念国際シンポジウム 2020 「ポスト・コロナ時代のグローバル・フードシステムをとりまく地球規模課題の展開と農林水産業研究における国際連携の役割」がオンラインにて開催されました。簡単に概要を報告させていただきます。

  • Pick Up

    173. 気候変動と農地拡大・都市化による土地利用変化は2100年までに種の生息環境を大幅に縮小しかねない

    効果的な保全戦略の策定には、世界の生物種の生息環境が過去どのように変化し、そして今後の気候変動や農業・都市化による土地利用変化シナリオ次第でどう影響を受けるのかについての理解が必要です。Nature Communicationに公表された論文は、とりわけ熱帯地域における生物多様性ホットスポットにおける土地利用変化の長期的な増加傾向により、生息環境域が失われていることを示し、将来の生物多様性保全のための政策便益費用分析に基づいてアクションの必要性を訴えました。

  • Pick Up

    172. JIRCAS 50周年記念シンポジウムが開催されました

    国際農研は、昨日、11月10日(火)、ウェビナー形式で、国際シンポジウムを開催しました。国際農研の長年のパートナーやカウンターパートからの祝辞のほか、3つの基調講演、また、ポストコロナ時代における国際連携の在り方についてのパネルセッションなど、盛りだくさんの内容になりました。シンポジウムの様子や議論の内容につきましては、後日、HP等にて報告させていただきます。

  • Pick Up

    171. JIRCAS 50周年記念シンポジウム開催

    国際農研は、本日、11月10日(火)日本時間15:00 – 17:30にウェビナー形式で、国際シンポジウム「ポスト・コロナ時代のグローバル・フードシステムをとりまく地球規模課題の展開と農林水産業研究における国際連携の役割」を開催します。

  • Pick Up

    170. グローバル・フードシステム由来の温室効果ガス排出 

    気候変動を回避するためには、国際社会は温室効果ガス排出量を大幅に削減する必要があります。Scienceに掲載された論文は、化石燃料からの温室効果ガス排出が大幅に削減されたとしても、グローバル・フードシステム由来の排出を削減しなければ1.5℃目標はおろか、2℃目標の達成も困難であり、パリ協定目標達成のためには食料生産の在り方の転換に真剣に取り組む必要性を訴えました。

  • Pick Up

    169. 生物多様性とパンデミック

    パンデミックは動物を宿主とする様々な微生物を起源としますが、引き起こすカギとなるのは人類による活動です。パンデミックの元凶は、土地利用変化・農業拡大と集約化・野生動物取引と消費、といった生物多様性と気候変動の原因となる世界的な環境変化と同一です。近年、先進国・振興市場での需要増加や人口動態により消費・貿易が指数関数的に拡大した結果、生物多様性に恵まれた途上国を発出とする感染症が増えています。生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)は、パンデミック回避のための生物多様性保全の重要性について提言を行いました。

  • Pick Up

    168. データ駆動型農業における世界的な格差

    2020年11月2日、Nature Sustainability誌にて、「データ駆動型農業における世界的な格差」論文が公表されました。ビックデータとモバイル技術は、小規模農家を利する農業変革を世界的にもたらしうると議論されています。しかし、小規模農家の間では未だにインターネットへのアクセスに課題があります。著者らは、政府・開発関係者・民間部門に対し、世界のすべての農家がデータ駆動型農業を利用可能となるような環境整備に努めるよう提言を行いました。

  • Pick Up

    167. COVID-19とグローバル・フードシステム

    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が中国の武漢にて最初に確認された2019年の年末から、早一年が経とうとしています。以降、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、過去に例を見ない潜伏性の高さから、ヒトの移動と経済活動に伴い、グローバル化の進んだ現代社会で感染を急速に拡大し、未だ収束する気配は見えません。COVID-19による保健・経済危機の衝撃は世界中を席巻し、パンデミックはとりわけ社会保険制度へのアクセスが限られている脆弱な社会層に大きな衝撃を与え、貧困と格差を急拡大させており、「飢餓のパンデミック」も懸念されています。COVID-19パンデミックを機に世界的な食料安全保障への懸念も高まり、リスク伝播のチャネルとしてのグローバル・フードシステムが着目されるようになりました。COVID-19のフードシステムへの影響を論じる上で、特に着目されているのが、流通、消費、生産、です。2020年11月10日(火)、国際農研は創立50周年を記念して、COVID-19とグローバルフードシステムをテーマにしたシンポジウムを開催します。登録締め切りは本日11月4日17時までとなっております。ぜひ参加をご検討ください。

  • Pick Up

    166. WFP「一皿のコスト(The Cost of a Plate of Food)」

    WFP(国連世界食糧計画)は今月、「一皿のコスト(The Cost of a Plate of Food )」報告書を発行しました。以前は「豆を数える(Counting the beans)」と呼ばれていた報告書の名称が変更されたもので、本報告書が第3版になります。

  • Pick Up

    165. 国際農林水産業研究50年

    国際農林水産業研究センター(国際農研)は、前身である熱帯農業研究センター(熱研センター)が1970年(昭和45年)に発足してから50年が経ち、このような節目の時にあたって、これまでの組織の変遷や活動の経緯をとりまとめ、新しい時代に向かっての飛躍の一助とすべく、創立50周年記念誌を刊行いたしました。