現地の動き - Pick Up

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    1012. 2024年4月 世界食料価格動向

    国連食糧農業機関(FAO)は、5月3日、世界食料価格動向を公表しました。2024年4月の値は平均119.1ポイントで、食肉価格の上昇や植物油および穀物の価格指標の微増を反映し、前月から0.3ポイント(0.3%)上昇ました。4月に続き、7か月の下落傾向を反転する上昇ではありましたが、前年比で9.6ポイント(7.4%)低い値にとどまりました。
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    1011. サブサハラ・アフリカにおける気候変動にレジリエントな伝統食用作物の潜在性

    気候変動の進行につれ、サブサハラ・アフリカにおいて主食作物の生産性は大きな影響を受けることが予測されています。先日、PNAS誌の2023 Cozzarelli Prizeを受賞したWorld Vegetable Center研究者らの論文は、サブサハラ・アフリカにおいて気候変動にレジリエントな伝統食用作物の潜在性を示しました。
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    1010. 2024年食料危機グローバル報告書

    2024年食料危機グローバル報告書(The 2024 Global Report on Food Crises: GRFC 2024) が発表され、2030年までの飢餓撲滅目標達成に大きな課題が立ちはだかっていると訴えました。
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    1009. 気候変動ターゲット達成に向けた「ネットゼロ」再考

    多くの国・自治体・企業が今世紀半ばまで温室効果ガス排出を正味ゼロとする「ネットゼロ」公約を表明する中、「ネットゼロ」は標語および誓約としては成功を収めています。4月下旬に公表されたPNAS誌の論考は、「ネットゼロ」目標が独り歩きする一方、より包括的な気候変動緩和の努力をおろそかにすべきでないと指摘しました。
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    1008. 気候変動のインフレ圧力

    先日は気候変動の経済被害を推計した論文を紹介しましたが、気候変動の経済生産性への影響は、気候変動が価格の安定性を脅かす可能性を意味しています。今日は温暖化・異常な熱波のインフレ圧力に関して分析した論文を紹介します。
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    1007. 気候変動の経済的なコスト

    気候変動は、気温変動や降雨パターンの変化を通じ、経済活動に影響を及ぼします。最近著名な学術誌に公表された論文は、温暖化によって世界経済が大きな所得減少を被るとし、排出歴が浅く現在も低所得にとどまる低緯度地域において被害が最も大きいと予測しています。
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    1006. 疾病負荷に関する最新研究

    本日は、疾病負荷に関する最新調査結果をご紹介します。新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる健康損失も定量化されました。
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    1005. 最近の極端気象について観測される傾向

    近年、記録的な高温は、世界中で極端な気象現象を伴うようになっています。最近発表された論文は、近年、異常な熱波が比較的早い時期に観測され、しかも世界中の異なる地域で同時に観察される傾向を指摘しました。2024年もすでに南米の熱波、南部アフリカでの干ばつ、ドバイでの洪水など、極端現象が生じています。4月18日、極端現象と気候変動の因果関係を分析するWorld Weather Attributionが、サハラ地域・西アフリカで3月末~4月初めに45℃近くに達した熱波について分析しています。
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    1004. 地球を救うには2年しか残されていない

    気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)のサイモン・スティル事務局長が、「我々の地球を救うには2年しか残されていない」、と題した講演を行いました。COPなど、気候変動の国際的な交渉に参加する、国際連合食糧農業機関(FAO)の日本人職員を講師としたセミナーが今週金曜日に開催されます。
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    1003. 国際母なる地球の日

    気候変動、自然の人為的な改変、森林破壊・土地利用変化・過度に集約化された農業生産・違法な野生生物取引を含む生物多様性の攪乱を伴う犯罪といった要因が、地球を破壊するスピードを加速させています。国際母なる地球の日は、自然と地球との調和を促進する必要性についての認識を高める日とされています。
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    1002. エルニーニョによる南部アフリカ干ばつ

    アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、2024年4-6月の間にエルニーニョ現象がエルニーニョ・南方振動平常時に移行し、6-8月にラニーニャ現象が発生する可能性を発表しました。世界各地で様々な異常気象を伴った今回のエルニーニョ現象により、南部アフリカでは2000万人の人々が干ばつの影響で急性の飢餓に直面していると伝えられています。国連ボランティア計画(UNV)から「サブサハラ・アフリカ諸国における気候変動・干ばつ等による水・食料危機に対応する日本-UNVパートナーシップ」の情報を提供します。
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    1001. 熱帯の森から来た香り

    植物の香りは私たちの身の回りで活躍しています。特に疲れた心と体を癒してくれるアロマテラピーに使われる香りには、熱帯の森の植物が原料のものも少なくありません。例えば、沈香(じんこう)、白壇(びゃくだん)、竜脳(りゅうのう)などは名前を知らなくても、香りを嗅いだことのない人はほとんどいないはずです。熱帯林は木材資源の供給源としても重要ですが、こうした非木材林産物も人々の暮らしを支え、持続可能な林業を行う上で収入面の助けになる存在です。ここでは熱帯の森から来た香りをいくつか紹介します。
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    1000. 食料イノベーションと地球システム

    20世紀の食料イノベーションは、ローカルな生産環境制約を克服し、世界人口増加ペース以上の速さで食料増産を実現、飢饉の撲滅にとどまらず、都市化・グローバル化といった社会変容を伴ってきました。21世紀現在、地球の限界と地球沸騰化というグローバル・スケールでの新たな生産環境制約のもと、多様な遺伝資源の保全・回復を通じたレジリエントな作物の育種・品種開発の仕組み、および、食料栄養安全保障と地球システム安定化のカギを握る健全な土壌管理技術開発に向けた異分野連携、の重要性が増していくと考えられます。
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    999. 気候変動・生物多様性喪失・感染症発生の因果関係

    今日、世界は気候変動・生物多様性喪失・感染症発生の3つの危機に直面しています。気候変動・生物多様性喪失・感染症発生の関係は、フィードバックループを通じて連鎖的な影響をもたらします。地球が直面する危機を解決するうえで、3つの危機の因果関係を理解することが重要です。
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    998. 気候変動とチョコレート

    ここ数か月、チョコレートの原料であるココアの価格が高騰しています。2023年3月にキロ当たり2.75ドルであったココア価格は、2024年3月に7.09ドルと、158%も上昇しました。国連貿易開発会議(UNCTAD)は、最近のココア価格高騰の背景に、気候変動の影響を指摘します。
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    997. 2023年の温室効果ガス排出量と気候政策

    Nature Reviews Earth & Environment誌で発表された論文は、2023年の世界の温室効果ガス排出量は、史上最高値を記録しつつも、2022年比で0.1%増加にとどまったとしており、今後、排出増加傾向も頭打ちになる可能性を指摘しました。同誌の別論文は、2023年における国別・国際的な気候政策についてとりまとめ、世界的な気候アクションを加速するうえで、国内および国際的な気候変動政策の一貫性の重要性を訴えました。
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    996. 海氷融解の地球規模なインパクト

    海氷はその形成の際に地球規模の海洋大循環を引き起こしているとされ、地球の気候の安定化に貢献しているとされます。海氷は白いため太陽光を反射しやすく、地球を冷却する役割を果たしていますが、いったん溶けだすと黒い水面が太陽光エネルギーを吸収し、海洋・大気を温める効果を持ちます。最近の南極における海氷融解の兆候について、科学者らは、地球規模での気候変動加速への影響を懸念しています。
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    995. 地球温暖化は加速しているのか

    欧州連合の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は、2024年3月、世界気温は記録的な高さとなり、10か月連続で月別気温の最高値を観測したと発表しました。世界の気候学者は世界平均気温トレンドについて注目しており、とりわけ過去1年間、地球温暖化が予測以上に加速しているかどうかの議論がさかんに行われています。
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    994. 人為的な温室効果ガス大気濃度が2023年も引き続き上昇傾向

    アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、2023年の人為的な温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)・メタン(CH4)・亜酸化窒素(N2O)大気濃度が、引き続き上昇傾向を示したことを報告しました。
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    993. 2024年3月 世界食料価格動向

    国連食糧農業機関(FAO)は、4月5日、世界食料価格動向を公表しました。2024年3月の値は平均118.3ポイントで、植物油の上昇を反映し、前月から1.3ポイント(1.1%)上昇ました。前月まで7か月間続いた下落傾向を反転する上昇ではありましたが、前年比で9.9ポイント(7.7%)低い値にとどまりました。