現地の動き - Pick Up
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944. サブサハラアフリカにおける気候変動に対応した栄養供給実現にむけて
サブサハラアフリカで、気候変動に対応した農業(climate-smart agriculture)と栄養安全保障とを同時に評価した論文(Jennings et al. 2024)をご紹介します。農業生産の多様化と作物生産性向上が不可欠とされています。 -
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943. 最近の食料価格・食料サプライチェーン事情
世界銀行の食料安全保障ブログによると、国内食料価格は多くの国で高止まりしており、食料価格のインフレは全体のインフレを実質的に上回りました。一方、国際食料政策研究所(IFPRI)のブログは、中東における治安問題の悪化が食料サプライチェーンに与える影響について検討しています。 -
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942. 北極からの大寒波
2024年の1月中旬、世界各地で暖冬を経験する中、欧州やアメリカは北極からの大寒波(Arctic blast)に襲われました。近年、北極からの大寒波が起こりやすくなっている背景には、温暖化に伴うジェットストリームの蛇行により、通常は北極海上空にとどまっている極渦(the polar vortex)の崩れが指摘されています。 -
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941. 5年連続で記録更新となった海洋の貯熱量
強いエルニーニョ現象の影響により、海面水温は 2023 年に過去最高を記録し、年間平均値は 2022 年より約 0.23 ℃高い値となりました。Nature論説は、国際的な共同研究を引用し、海洋温暖化が2019年以降毎年記録的な速度で進んでおり、その背景に人為起源の温室効果ガス排出量の増加があることを指摘しています。
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940. 気候変動による生物多様性の危機
国際自然保護連合(IUCN)が発表する絶滅危惧種レッドリストによると、6,000種以上の動物・菌類・植物が気候変動よって絶滅の危機に直面しています。集約的な農業は生物多様性喪失の最大原因の一つとされていますが、NJP biodiversity誌に最近公表されたシステマティックレビュー論文は、将来の食料システムにおける生物多様性保全においては、各地の状況に合わせた農業慣行の選択が重要であると結論づけています。 -
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939. 気候変動対策の進展に望みを捨てるべきでない
2023年が史上最高に暑い年であったことが複数の機関から公表される中、Nature Climate Change誌は、昨年末にドバイで開催された国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)を振り返りつつ、気候変動対策の進展に望みを捨てるべきでない、との論考を発表しました。 -
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938. 2024年世界経済状況と見通し
この1月、国連は2024年世界経済状況と見通し報告書(World Economic Situation and Prospects 2024)を公表しました。報告書によると、2024年も世界経済状況は暗雲が立ち込めているとし、複雑な世界経済状況を乗り越え、SDGsを達成するために、多国籍主義・国際協調の重要性を強調しました。 -
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937. 自然資本に影響する不均衡な気候インパクト
きれいな空気や水、健全な森林と多様な生態系など、現在および将来にわたり人々に便益をもたらす天然資源を表す「自然資本」は、気候変動の影響を受けており、2100 年までに世界の生態系サービスの相当が失われようとしています。負の影響は逆進的で、脆弱な国ほど重く圧し掛る可能性があります。今日は、地域及び国ごとの自然資本の減少とその不均衡なインパクトに関する最新の研究論文の要点を紹介します。 -
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936. TICAD30周年記念公式サイドイベント 「アフリカの持続的で強靭な食料システム構築に向けて」動画公開
2023年12月1日、国際農研はTICAD30周年記念公式サイドイベント「アフリカの持続的で強靭な食料システム構築に向けて」をハイブリッド開催しました。このたび、国際農研HPにてセミナー録画を公開しましたのでぜひご覧ください。 -
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935. グローバル・リスク2024
1月10日、世界経済フォーラムは、グローバル・リスク報告書2024年版を公表、激動の2023年を振り返り、急激に不確実性が増す世界情勢を見通しました。 -
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934. 未来の世界人口を養うために
1月3日、Nature Communications誌で発表された論説「未来の世界人口を養うために(Feeding the future global population)」は、科学イノベーションに基づき、持続的で社会的な責任を伴う解決法を提案しています。 -
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933. 2023年の世界平均気温が産業革命以前比で1.48℃高
1月9日、欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は、2023年の世界平均気温が1850年以来の観測史上最も高く、産業革命以前と比べて1.48℃高水準で、パリ協定の1.5℃ゴールに切迫していると公式に発表しました。 -
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932. 2023年12月 世界食料価格動向
国連食糧農業機関(FAO)は、1月5日、世界食料価格動向を公表しました。2023年12月の値は平均118.5ポイントで、乳製品・穀物価格上昇を打ち消す砂糖・植物油・食肉価格の下落を反映し、前月から1.8ポイント(1.5%)下げました。月別の価格指標は前年比で13.3ポイント(10.1%)低い値をとり、2023年全体の平均値は124.0ポイントと、2022年平均値より13.7%低くなりました。 -
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931. 気候変動が2023年に極端気象を激化させ、2024年にさらなる記録更新が予測される
昨年末、極端現象と気候変動の因果関係を分析するWorld Weather Attributionは、2023年の異常気象における気候変動の影響を指摘し、2024年にさらなる記録更新を予測しました。 -
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930. 2024年を迎えて
2024年、新たな地質年代「人新世 The Anthropocene」の定義の承認について議論が予定されているそうです。人新世を定義することは、人類の経済活動が地球に及ぼす影響が地球史レベルで起きていることを認め、地球の全生物の生存のために人類の経済活動を見直す必要性を意味しています。 -
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929. 2023年を振り返って
2023年も国際農研Pick Upをご訪問くださり、ありがとうございました。2023年を振り返るにあたり、科学誌がブレークスルーに選ぶ肥満治療薬のニュース、不平等が拡大する世界における貧困・食料危機の拡大、こうした食料システムの在り方が引き起こす地球の健康危機、COP28において承認された食料システム変革宣言、をとりあげます。 -
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927. 国際会議におけるグリーンアジアプロジェクトの紹介
国際農研は、アジアモンスーン地域における生産力の向上と持続性を両立する技術の実証や実装の促進を軸とした「グリーンアジア」プロジェクトを2022年の4月から開始し、同地域における食料システムの変革に貢献するための様々な活動を行ってきました。今年10月~12月にかけて、農業・食料システムに関連する様々な国際会議の場においてグリーンアジアを紹介し、国際的なネットワークを深める取組を行いました。 -
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926. 9つのキーワードで見る2023年~拡大する不平等
不安定な1年と言われた2022年に対し、2023年は不平等の問題が顕在化した1年となりました。いまだ続くパンデミックの影響に、気候変動・紛争や暴力・食料不安が加わり、多くの国において完全な経済回復への道筋は困難に見舞われました。世界銀行のブログ記事を参考に、9つのキーワードで2023年を振り返ってみたいと思います。 -
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925. 2023年の食料価格動向
昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻後、黒海穀物イニシアチブは世界食料危機の回避に貢献してきましたが、2023年7月中旬に失効しました。それでも、国際的な食料価格指標は、史上最高値を記録した2022年に比べれば、2023年は相対的に低い傾向で推移してきました。一方、現在、海上輸送航路の要所である紅海においてイエメンの武装組織による船舶への攻撃が続いていると報道され、今後、食料サプライチェーンに間接・直接的な影響を及ぼす可能性についても注視する必要があります