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1022. 国際生物多様性の日

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1022. 国際生物多様性の日

 

5月22日「国際生物多様性の日」(International Day for Biological Diversity)は、生物の多様性が失われつつあること、また、それに関連する諸問題に対する人々の認知を広めるために国際連合が制定した記念日です。

2024年のテーマは「計画に参加を」であり、2022年12月生物多様性条約第15回締約国会議で採択された昆明・モントリオール世界生物多様性枠組のもと、2030年までに達成すべき新たな生物多様性に関する世界目標に向け、全ての関係者がアクションを起こす必要性を訴えています。

生物多様性は、植物・動物・微生物を含む生物多様性として理解されていますが、それにとどまらず、作物や家畜の遺伝的多様性、また人類・植物・動物がかかわりあう場としての生態系の多様性(湖沼・森林・砂漠・農業ランドスケープ)、を含みます。

生物多様性資源は、我々の文明の基礎を提供します。魚類は30億人の人々に20%の動物性たんぱく質を提供しますし、食料供給の80%は作物が占めています。途上国農村地域に住む人々の80%近くが、基礎医療において、伝統作物由来の薬に頼っています。

生物多様性の喪失は、我々の健康を含む、生業の基盤を脅かします。生物多様性の喪失は、人獣共通感染症の原因であることが証明されており、逆に言えば生物多様性を手つかずに守ることで、将来のパンデミックを回避することが可能です。

生物多様性は将来世代にとっても貴重な世界的に保護すべき資産ですが、すでに多くの種が人為的活動が原因で喪失しています。こうした状況への認識を高め、生物多様性の保全に向けてすべての関係者のアクションが必要になります。

生物多様性枠組は、政府・先住民・地方自治体・NGOs・政策策定者・民間企業・個人を含む、様々な関係者間の協力とパートナーシップの機会を提供します。今年、生物多様性条約第16回締約国会議(COP16)が、10月21日~11月1日にコロンビアで開催される予定です。

 

(文責:情報プログラム 飯山みゆき)

 

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