1017. 2024年4月の世界気温

欧州連合の気象情報機関コペルニクス気候変動サービスによると、2024年4月も記録的な暑さとなり、11か月連続で月別気温の最高値を観測したと発表しました。

2024年4月は、観測上最も高温で、世界平均地表面温度は15.03℃と、1991-2020年平均値よりも0.67℃高く、これまでの最高記録である2016年4月を0.14℃上回りました。この値は、産業革命以前の基準値とされる1850-1900年4月の平均気温よりも1.58℃高い値でした。2023年5月―2024年4月の12か月間の平均気温は、1991-2020年平均気温よりも0.73℃高く、1850-1900年平均気温よりも1.61℃高い値となりました。

太平洋赤道東部のエルニーニョは弱まりつつありますが、海面温度は以上に高い水準を維持しています。2024年4月の南緯60℃―北緯60℃の海水温は21.04℃と、2024年3月に観測された史上最高記録の21.07℃とほぼ同レベルでした。コペルニクス気候変動サービスの研究者は、自然現象であるエルニーニョと関連する気温変動を考慮しても、人為的な温室効果ガスが大気および海洋に余分なエネルギーを貯留していることが高気温の記録更新の背後にあることを指摘しました。

（文責：情報プログラム　飯山みゆき）