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1078. 2024年7月の気温

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1078. 2024年7月の気温

 

コペルニクス気候変動サービス(C3S)によると、2024年7月の月別平均気温は16.91°と、2023年7月に記録した最高値を0.04°C 下回ることで、史上二番目の高温記録となり、13か月連続で更新されてきた月別最高気温記録が途切れました。しかしながら、2024年7月22日は日別最高気温を更新し、世界各地からは史上最も暑い月であったと報道がされています。

 

日本の気象庁によると、全国153の気象観測点のうち62地点で、月平均気温が7月として歴代1位の高温となりました。さらに地球温暖化等の長期的な気候変動の監視に用いる15地点の観測値による日本の月平均気温の基準値からの偏差は+2.16℃で、統計を開始した1898年以降の7月として、昨年の記録を更に上回りました。

極端現象と気候変動の因果関係を分析するWorld Weather Attribution WWAは、2024年7月、地中海沿いのギリシャ・イタリア・スペイン・ポルトガル・フランス・モロッコが熱波に襲われたと発表しました。WWAによると、7月に観測された異常な高温は、人為的な化石燃料使用による温暖化なしに不可能な事象であり、気候変動がなければ3℃ほど涼しいはずで、産業革命期と比較して1.7-3.5℃ほど熱波の温度も上昇しているそうです。

こうした異常な熱波の背景として指摘されるのが、南極の一部において観測された平均気温を10℃超える暑さです。南極でのこのような熱波は過去2年間で2度目であり、南極の氷床も2023年に次いで薄かったと報告されています。 

来週はPick Upも夏休みをいただきます。8月19日に再開する予定です。

 

(文責:情報プログラム 飯山みゆき)
 

 

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