現地の動き - Pick Up
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740. 2023年国際森林デー「森林と健康」
明日、3月21日は国際森林デー (International Day of Forests)です。2023年のテーマは「森林と健康」です。森林は大切な食料と栄養の源であるだけでなく、気候変動に対する闘いにおいて大きな役割を果たしている一方、人間の経済活動による破壊や劣化の脅威にさらされており、保全・保護のための支援を必要としています。国際農研のチームは、熱帯林資源の持続的な利用と保全に向け、インドネシアでSATREPS「気候変動適応へ向けた森林遺伝資源の利用と管理による熱帯林強靭性の創出」プロジェクトを実施しています。 -
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739. 穀物の需給とウクライナの生産・輸出動向
農林水産省は、毎月食料安全保障月報を公開し、米国農務省(USDA)や国連食糧農業機関(FAO)、各国の報告書の公表資料を基に、農産物の需給や相場について報告しています。2月号の主な内容は、次の通りです。(1) 2月において北半球での収穫は終了。(2) 小麦についてはオーストラリアやロシアの豊作で世界の生産量は前年度を上回る。(3) 小麦の国際相場は、ロシアのウクライナ侵攻前の水準に戻った。(4) トウモロコシについてはアメリカ、ヨーロッパ、アルゼンチンでの乾燥の影響により、世界の生産量が前年度を下回る。(5) 大豆についてはアメリカ、アルゼンチンで減産するが、ブラジルでは増産となる。 -
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738. 黒海地域からの食料・肥料輸出に関する国際協調のゆくえ
ロシアのウクライナ侵攻以来、食料輸出大国である両国からの食料・肥料輸出停滞を巡る不確実性が、今年上半期の食料価格高騰をもたらし、世界の食料安全保障に影響を及ぼしてきました。ウクライナ産穀物の黒海経由輸出を保証する合意が昨年7月に締結され、11月に延長されましたが、その期限である3月18日が迫る中、関係者がロシアとの延長交渉を行っていることが伝えられています。 -
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737. 極端気象災害対策~誰も取り残さないために~
気候変動は極端な気候現象(極端気象:extreme events)の頻度と規模を拡大させ、地域経済、人々の生活、さらに自然環境に多大な影響を与えています。近年、鉄砲水(flash-flood)といった水害が世界各地で発生しています。Nature誌論稿は、乾燥地域において鉄砲水の被害が大きくなる理由として、干からびた土壌ほど水をはじき返すこと、住民は鉄砲水への備えがなく氾濫原に居住する傾向を指摘した上で、住民の暮らし守るための研究プライオリティを提案しました。 -
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736. 世界的に糖尿病と肥満のケースが増加
最近Cell Metabolismで公表された研究は、2型糖尿病と肥満のケースが世界的に上昇しており、とりわけ貧困な社会層の間で急速に増加していることを明らかにしました。研究はさらに、健康寿命は、高所得国で改善しているものの、低・中所得国で急激に肥満によって短くなっていると指摘、ヘルスケアや健康な食、適度な運動に関する格差が代謝関連の負荷を悪化させていることは疑いがないと述べています。 -
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735. 人間社会の気候変動への対応が生物多様性の運命を決める
気候変動は食料安全保障や自然資源へのアクセスに影響を及ぼし、人間社会のリアクションを引き起こします。2月に公表されたPNAS誌の論考は、気候変動が人間社会へのインパクトを通じて生物多様性に及ぼす影響を理解する重要性について論じました。 -
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734. 「地球と食料の未来のために」第5期中長期計画のPR動画を公開
令和5年3月9日、第5期中長期計画(令和3年度~7年度)のPR動画を公開しました。国際農研の役割や研究成果、活動内容、国際共同研究プロジェクトの意義や展望等について、国内外の方々にわかりやすく紹介することを目的に、「プロモーションビデオ」、「環境」「食料」「情報」の各プログラムの計4本で構成しています。今回のPickUpでは、PR動画の企画から制作にあたり、担当者が心がけた点を紹介いたします。
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733. 2023年3月9日は、雑穀(ミレット)年・雑穀の日
3月9日は『雑穀の日』です。日付は「ざっ(3)こく(9)」(雑穀)と読む語呂合わせが由来で、一般社団法人・日本雑穀協会が制定し、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。また、2023年は国際雑穀年なので、2023年3月9日は、『雑穀年・雑穀日』です。今日は雑穀の1つパールミレットの研究を紹介します。 -
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732. 健康的な食事のコストのグローバルな指標
国連食糧農業機関(FAO)の統計データハブ(FAOSTAT)に、健康的な食事のコストとそれを入手できない人口についての指標が公開されました。ラテンアメリカとカリブ海では他の地域と比較して健康的な食事のコストが最も高くなっています。 -
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731. 食料システムとシンデミック
WHOがCOVID-19をパンデミックと宣言してから3年が経ちますが、この間、世界各地でコストプッシュ型の食料インフレが続く一方、極端気象・植物病害虫・家畜感染症の拡大など食料生産にショックを及ぼす異常事態が頻発化するようになり、食料システムをめぐる不確実性が増幅しました。その食料システムは、80億の世界人口のうち7– 8億人が飢餓に直面し、30億人が過体重・肥満を患っているという歪んだ栄養・健康状態にあり、プラネタリー・バウンダリーを超える主要因となっています。言い換えると、肥満・低栄養・気候変動が併存する 「シンデミック (Syndemic)」に人類が直面しています。 -
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730. 2023年2月 世界食料価格動向
国連食糧農業機関(FAO)は、3月3日、世界食料価格動向を公表しました。2023年2月の値は平均129.8ポイントで、前月からわずか0.6%ではありながらも11カ月連続の下落となり、2022年3月につけた最高値から29.9ポイント(18.7%)低い水準となりました。2月の下落は、植物油、乳製品、および部分的な穀物・肉類の価格下落が、砂糖価格指標の急上昇を相殺したことを反映しました。 -
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729. 2022年世界における温室効果ガス排出
3月2日、国際エネルギー機関(IEA)は、エネルギー関連の温室効果ガス排出量に関する報告書を公表し、2022年の世界の二酸化炭素排出量は前年から0.9%増加、史上最高値を記録したと発表しました。一方、報告書は、世界的なエネルギー危機のもとで化石燃料使用量が増加したインパクトを、太陽光・風力発電やエネルギー利用効率向上が相殺したことで当初懸念されたよりは伸び率が抑制されたことに言及し、クリーンエネルギー転換への加速を訴えました。 -
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728. 世界の淡水貯水量の変化
地球の表面の3分の2は水で覆われていて、およそ14億立方キロメートルの水があると言われています。しかし、一言で水と言っても我々が使用できる水は海水をのぞいた淡水だけであり、地球上の水のわずか2.5%程度にすぎません。さらに、氷河や地下水などを除いた人が利用しやすい状態である淡水(河川や湖沼等)は0.01%しかありません。今日はその貴重な淡水資源について、国際水管理研究所(IWMI)の研究者らが執筆した報告書「世界の淡水貯水量の変化」より、貯水量の変化と要因について紹介します。
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727. FAO報告書「草地における土壌炭素のグローバル評価」
土壌は、海洋に続く2番目に大きな炭素吸収源で、草地には世界の土壌有機炭素(SOC)蓄積量の約20%が含まれており、地球規模の気候変動にも重要な役割を担っていますFAOが最近公表した報告書「Global assessment of soil carbon in grasslands-From current stock estimates to sequestration potential-(草地における土壌炭素のグローバル評価~現在の資源量推定から吸収量ポテンシャルまで~)」を紹介します。 -
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726. 果物と人と地球のいい関係とは? ~熱帯・亜熱帯は果物の宝庫~
熱帯・亜熱帯の果樹を日常の食生活に取り入れることで、美味しく楽しく栄養を摂ることができます。他方、品質の揃った果樹の栽培は簡単なものではなく、絶えず変化する地球環境にうまく対応していくためには、多種多様な遺伝資源を調べ、役に立つものを利活用していくことが必要になります。本日は、石垣島の熱帯・島嶼研究拠点で熱帯果樹の研究に取り組む国際農研の研究者が、果物と人と地球のいい関係について語ります。 -
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725. 木のてっぺんで熱帯雨林の恵みを調べる 〜地上 50mでの光合成〜
熱帯雨林と聞くとどんな森を思い浮べますか? 熱帯雨林は生物の宝庫であり、人類に様々な恩恵を与えてきただけでなく、二酸化炭素を貯蔵することから温暖化の緩和にも役立っています。本日の記事は、熱帯雨林の現場で活躍する国際農研の若手研究者の視点で、熱帯雨林の力を知り、守るための研究について紹介します。 -
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724. ロシアのウクライナ侵攻から1年
2022年2月24日にロシアがウクライナに侵攻してから1年が経ち、世界食料安全保障を取り巻く情勢の不確実性が一気に増しました。世界の食料安全保障には、地政学的な要因によるサプライチェーン寸断を回避する国際協調努力が必要とともに、食料作物生産性の停滞している地域における技術支援が極めて重要な意義を持っています。 -
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723. 建造環境への気候変動リスク
過去50年間にわたり、干ばつ、嵐、洪水、極端な気温、といった極端気象の数は増加し、経済損失の規模は年々拡大、脆弱な社会層の食料栄養安全保障に影響を及ぼしています。気候変動はまた、資産やインフラの破壊をもたらすことで、経済的に大きなダメージをもたらし、サプライチェーンの寸断は世界経済をけん引する投資動向にも影響を及ぼします。2月20日、中国・インド・アメリカの行政地域だけでトップ100の半数以上を占めるという気候リスクの評価が公表され、世界のメディアで話題になりました。 -
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722. ワイルダーPLが2023年度日本農学賞/読売農学賞の受賞者に決定されました
水産領域 マーシー・ワイルダー プロジェクトリーダーが、一般社団法人日本農学会の「2023年度日本農学賞/読売農学賞」を受賞することが決まりました。 -
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721. キヌアの日 ~キヌア研究における国際農研の貢献~
「キヌアの日」の由来は、FAOが2013年2月20日に「国際キヌア年」の開幕式典を開催したこと、2016年の同日に日本キヌア協会が発足したことから。今日のPick Upはキヌアを特集します。