現地の動き - Pick Up
現地の動きから検索
-
Pick Up
664. シャルム・エル・シェイク実行計画
先週末まで国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)が開催されていました。会期延長による交渉の末とりまとめられたシャルム・エル・シェイク実行計画(the Sharm el-Sheikh Implementation Plan)は、世界の気温上昇を産業革命以前比で1.5℃に抑制するための締約国によるコミットメントを再確認したほか、適応対策における水および水関連エコシステムの保全の重要性を強調しました。 -
Pick Up
663. 食料と農業の持続可能なトランスフォーメーションに向けて
11月18日まで予定されていた国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)は、会期を延長し、「損失と損害」に関して途上国への支援基金設立の合意にこぎつけました。農業・食料システムを持続可能なものに転換していくためには、地球規模・地域レベルでの取り組みの連携が必要です。今回は、会期中に立ち上げられたFASTイニシアティブ(Food and Agriculture for Sustainable Transformation Initiative)について紹介します。 -
Pick Up
662. 黒海合意延長とFAO食料見通し
ウクライナ産穀物の輸出を保証する国連とロシア、ウクライナ、トルコの4者合意は11月19日に期限切れを控えていましたが、120日間延長されることが発表され、当面、世界的な食料価格の高騰は回避されるとの見込みです。一方、食料・肥料・エネルギー価格の動向は、食料システムを経由して、世界の食料安全保障を大きく左右します。11月11日に公表された国連食糧農業機関(FAO)による食料見通しは、2022年の世界食料輸入額が予想を上回ると発表しました。 -
Pick Up
661. JIRCAS国際シンポジウム2022 本日登録締切
11月22日(火)午後、JIRCAS国際シンポジウム2022「持続可能な食料システムにおける零細漁業と養殖業の役割」がハイブリッド会議方式で開催されます。零細漁業(artisanal fisheries)や小規模漁業 (small-scale fisheries)・養殖業の持続的な発展は持続可能な開発目標の達成に欠かせません。養殖と食料システムに対する栄養に配慮したアプローチによる技術開発により、住民の栄養改善および生計向上に大きく寄与した功績により2021年の世界食糧賞を受賞したShakuntala Haraksingh Thilsted博士も基調講演に登壇されます。 -
Pick Up
660. 気候変動「損失と損害」、途上国への「適応・緩和」への投資
COP27では、途上国が受ける豪雨や干ばつといった「損失と損害 (loss and damage)」への資金支援が議題になっています。気候変動議論では先進国と途上国の対立が先鋭化しますが、誰も取り残さない持続的開発を実現するには、農業分野における気候変動適応・緩和イノベーションを推進する国際協力が求められます。 -
Pick Up
659. 生物多様性喪失にnet-positiveアプローチを
世界自然保護基金は2022年10月に「生きている地球2022」(Living Planet Report 2022)を公表しました。生物多様性の減少が、地球温暖化問題と匹敵する重要な地球規模課題となっています。しかし気候変動と違って生物多様性損失にnet-zeroの考えだけでは不十分であり、失ってしまったものを回復させること、net-positiveな目標を追求しなくてはなりません。 -
Pick Up
658. 2022年(第16回)「若手外国人農林水産研究者表彰(Japan Award)」の表彰式
農林水産省主催の「2022年(第16回)若手外国人農林水産研究者表彰(Japan Award)」が11月22日(火)9:30よりハイブリッド開催されます。Japan Awardは、甕滋(もたい しげる) 元農林水産技術会議会長の篤志により、2007年に開始され、今年で16回目を迎えます。国際農研は農林水産省と協力してJapan Awardを運営しています。また同日13:00より、JIRCAS国際シンポジウム2022「持続可能な食料システムにおける零細漁業と養殖業の役割」も開催されます。 -
Pick Up
657.世界人口80億人突破!
明日、2022年11月15日は何の日かご存じですか?実は世界の人口が80億人に到達すると推定されている日なのです。世界人口の動向を知ることは、気候変動に強靭で、現在および将来世代を支える環境と生物多様性を保全しつつ、誰も取り残さずに栄養に富む食の供給を可能にする食料システムを構築する努力を含め、国際的に持続的な開発を計画するうえで欠かせません。今日のPick Upではこれまでの世界人口の記事をまとめました。 -
Pick Up
656. 国連環境計画「排出ギャップ2022 閉まり続ける扉(The Closing Window)」報告書
国連環境計画は10月27日に「排出ギャップ2022 閉まり続ける扉(The Closing Window)」報告書を公表しました。13回目となる当報告書は、このままの温室効果ガス削減対策では、パリ協定で定められた気温上昇を1.5℃未満とする目標達成からほど遠いことを指摘、気温上昇が今世紀までに2.8℃に達しかねないと警鐘をならしました。 -
Pick Up
655.インドシナ半島を中心とするツマジロクサヨトウの殺虫剤感受性モニタリングネットワーク構築に向けて
ツマジロクサヨトウは、長距離の自力移動が可能な越境性害虫です。そのため、ある地域で殺虫剤に対する抵抗性を獲得した系統が出現した場合、速やかに近隣諸国に拡散する可能性があります。従って、ツマジロクサヨトウの殺虫剤抵抗性の発達を抑制するためには、殺虫剤に対する感受性の変化を各国でモニタリングし、その結果に基づき速やかに国際的な対策を講じることを可能にするネットワークが必要です。 -
Pick Up
654. COP27サイドイベント農林水産省主催シンポジウム: 国際農研の研究紹介
11月12日(土)、日本時間の夜、COP27サイドイベント 農林水産省主催シンポジウム「持続可能な農業および食料安全保障等の関する農林水産省の取り組み」に、国際農研の研究者が参加し、気候変動対応に資する技術開発の成果を紹介します。 -
Pick Up
653. メキシコのダイズさび病菌に関する論文が米国植物病理学会誌PhytoFrontiersの2021年優秀学生論文賞で入賞
メキシコ国立農牧林研究所のJulio César García-Rodríguez、国際農研 生物資源・利用領域の山中直樹主任研究員らの論文「Virulence Diversity of Phakopsora pachyrhizi in Mexico」が、このたび米国植物病理学会誌PhytoFrontiersの2021年優秀学生論文賞で入賞しました。この論文は、近接した地域のダイズさび病菌の病原性に明瞭な地理的差異を認めたという、世界的にも稀な事例を示したものです。この発見により、メキシコのさび病菌の病原性の大きな地理的差異を克服するには、抵抗性遺伝子の集積など安定的な抵抗性を有する抵抗性ダイズ品種の導入が必要となることが明らかになりました。 -
Pick Up
652. 2022年10月 世界食料価格動向
国連食糧農業機関(FAO)は、11月4日、世界食料価格動向を公表しました。2022年10月の値は平均135.9ポイントで、穀物価格を除き、多くの指標は月レベルでの下落を示し、全体的には前月からほとんど変動はありませんでした。ただし黒海からのウクライナ穀物輸出に関するイニシアチブ延長に関するロシアの動向により、国際穀物市場をとりまく状況は依然流動的です。先週はまた、FAOより、世界食料農業白書2022:オートメーションを活用し農業システムを変革する、が発出されました。 -
Pick Up
651. 2021年 温室効果ガスの大気中濃度の記録更新
世界気象機関は、2021年、大気中における二酸化炭素・メタン・亜酸化窒素という3つの主要な温室効果ガスの濃度が記録を更新したと発表しました。著名な研究者らは、地球は「厳戒警報Code Red」状態にあると警鐘を鳴らし、抜本的な政策アクションの必要性を呼びかけています。今週末の11月6日(日)からエジプトのシャルム・エル・シェイクで国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)が開催され、産業化前と比較して気温上昇を1.5℃以内に抑える努力に向けた議論が行われるとみられています。 -
Pick Up
650. 国際農研のパートナーが2022年のIFA Emerging Scholar Awardを受賞
CGIARセンターの1つであるアフリカライスセンター(Africa Rice Center)に所属するMr. Jean-Martial Johnsonが2022年のThe International Fertilization Association (IFA) Emerging Scholar Awardを受賞しました。 -
Pick Up
649. 国際科学諮問委員会(第1回)開催報告
国際農研は、長年の農林水産業分野での国際共同研究経験を生かし、令和4年度から、農林水産省「みどりの食料システム基盤農業技術のアジアモンスーン地域応用促進事業」の実施機関としての活動を開始しています。10月25日、東京にて、この活動について助言を行うみどりの国際科学諮問委員会が初めて開催され、プロジェクト活動内容等について活発な意見交換が実施されました。 -
Pick Up
648. 南の島でトマト・イチゴをつくるには
トマトやイチゴは日本人にとっては一般的な野菜となっていますが、経済成長が目覚ましい東南アジアなどでも最近になってトマトやイチゴといった果菜類の需要が伸びてきています。そこで、私たちは熱帯・亜熱帯地域でも日本と同じように美味しいトマトやイチゴの栽培技術を開発するため、沖縄県の石垣島にある熱帯・島嶼研究拠点で研究を行っています。その熱帯・島嶼研究拠点にて、本日より、熱研一般公開が1週間限定でオンライン開催されますので、そちらの方も是非ご覧ください。 -
Pick Up
647. 農業由来の窒素汚染 - プラネタリーバウンダリーからリージョナルバウンダリーへ
地球の限界:Planetary Boundaries概念に照らし、窒素肥料の使用は限界を大きく超えていると認識されてきましたが、化学肥料の使用率は世界の地域ごとに大きく異なる中、窒素肥料汚染の地域差は考慮されてきませんでした。このたびNature誌において、地域レベルでの窒素肥料の限界値の評価を行った研究成果が発表されました。プラネタリーバウンダリーの解決には、類似の問題を抱える地域レベルでのイノベーションの検討が有効と考えられます。 -
Pick Up
646. 気候変動下でのアフリカの食料自給
Earth’s Future誌にて公表された論文は、気候変動と人口増の双方によって食料安全保障の懸念が高まることに警鐘を鳴らしました。論文は、アフリカにおいて食生活を見直し、乾季中の灌漑用水の確保や、フードロスの廃棄によって食料不足の一部が緩和できるとしていますが、アフリカ農業の生産性を向上するには、環境・社会経済条件の多様性に向かい、農家の視点に沿った科学技術イノベーションを講じていく必要があります。 -
Pick Up
645. JIRCAS国際シンポジウム2022のポスター完成
先日のPick Upで第一報をお知らせした、JIRCAS国際シンポジウム2022『持続可能な食料システムにおける零細漁業と養殖業の役割』の告知ポスターが完成しました。