情報

戦略的な国際情報の収集分析提供によるセンター機能の強化

今日、グローバル・フードシステムは、気候変動や感染症といった地球規模の危機にさらされています。また、国際的に取引される農産物の需要・供給の不均衡が、グローバル・フードシステムを通じて瞬時に波及し、国・地域の経済パフォーマンスに影響を与え、社会格差の拡大をもたらす時代に突入しています。さらに今後開発途上国を中心に予測される人口増や都市化による食料消費の質・量的変化の加速は、食料供給・流通・需要の全段階に影響を及ぼし、食料栄養安全保障に不確実性をもたらすと考えられます。

政策・戦略策定者にとり、グローバルなアジェンダ・セッティングの場に参画していくためには、グローバル・フードシステムに関わる現状分析・将来動向についての最新の知見や科学に基づく戦略的議論について、体系的に整理された情報へのアクセスが不可欠です。また、研究者にとっても、地球規模課題解決のための研究課題を見極める上で、世界の科学技術ニーズに関する情報を常に更新する必要性が高まっています。

本プログラムでは、複雑化・多様化する開発途上地域の農林水産業と地球規模の食料システムに係る課題や開発ニーズに関する情報を多角的に収集・分析し、国内外に広く情報を発信し、オピニオン・リーダーとして、科学的知見に基づき地球規模課題の解決策について情報発信していくことを目指します。

そのため、以下の取り組みを行います。

 

関連する研究プロジェクト

研究成果情報

関連するJIRCASの動き

UN Food Systems Coordination Hubが国際農研・農研機構を「日本のイノベーションエンジン」として紹介

2025年11月28日、2021年国連食料システムサミット(UNFSS)のフォローアップ機関であるUN Food Systems Coordination Hub(FAO内設置)の公式ウェブサイトにおいて、国際農研および農研機構が、日本発の農業研究イノベーションを牽引する「Japan’s Innovation Engine」として紹介される記事が掲載されました。

アグリビジネス創出フェア2025に出展しました

令和7年11月26日(水)~11月28日(金)、東京ビッグサイト西3ホールで開催された「アグリビジネス創出フェア2025」(主催:農林水産省)に、国際農研の研究成果を出展しました。

プレスリリース

関連するイベント・シンポジウム

イベント
開催日
(日本時間)
第55回熱研市民公開講座「アフリカのイネを使った品種改良」
場所
石垣市健康福祉センター2階 視聴覚室
(907-0004 沖縄県石垣市登野城1357-1)
シンポジウム
開催日
(日本時間)
JIRCAS国際シンポジウム2025
アジアモンスーン地域における農林水産業技術の実装加速化
―生産力向上と持続可能な食料システム構築に向けた進展と展望―
受付期間:
- (日本時間)
場所
一橋講堂(ハイブリッド)
(101-8439 東京都千代田区一ツ橋2-1-2) 学術総合センター2階

現地の動き

  • Pick Up

    1398. 2025年は記録上2番目か3番目に暖かい年になる見込み

    コペルニクス気候変動サービス(C3S)の最新データによると、2025年は現在、2023年と並んで記録上2番目か3番目に暖かい年になる見込みです。月次気候アップデートでは、2025年11月が世界で3番目に暖かい年となり、カナダ北部と北極海で平均気温を大幅に上回ったことも明らかになりました。東南アジアの熱帯低気圧が広範囲にわたる壊滅的な洪水や人命損失を引き起こすなど、この11月は多くの異常気象に見舞われました。
  • Pick Up

    1397. UN Food Systems Coordination Hubが国際農研・農研機構を「日本のイノベーションエンジン」として紹介

    2025年11月28日、2021年国連食料システムサミット(UNFSS)のフォローアップ機関であるUN Food Systems Coordination Hub(FAO内設置)の公式ウェブサイトにおいて、国際農研および農研機構が、日本発の農業研究イノベーションを牽引する「Japan’s Innovation Engine」として紹介される記事が掲載されました。
  • Pick Up

    1936. 世界都市化見通し2025

    都市化は人類史上最も重要な人口動態の変化の一つです。国連が先月発表した2025年版世界都市化見通しは、2025年、世界人口82億人のうち45%が都市に、36%は町に、19%が農村部に居住するとの推計を示しました。予測によると、現在から2050年までの世界の人口増加の3分の2は都市部で発生し、残りの大部分は町部で発生する一方、農村部の人口は2040年代にピークを迎え、その後減少に転じる見込みです。
  • Pick Up

    1395. 2025年11月 世界食料価格動向 

    国連食糧農業機関(FAO)は、12月4日、世界食料価格動向を公表、2025年11月の平均値は125.1ポイントで、10月の改定値126.6ポイントから1.2%低下し、3か月連続で下落しました。乳製品、肉類、砂糖、植物油の価格指数の低下が、穀物指数の上昇を上回りました。全体として、価格指標は2024年11月の水準を2.1%下回り、2022年3月のピーク値からは21.9%低い水準にとどまりました。
  • Pick Up

    1394. 世界土壌デー2025

    2025年世界土壌デーは、「健全な都市のための健全な土壌」というテーマで、都市景観に焦点を当てています。一方、今後も、都市部および農村部人口に安定的に食料を供給するには、世界の土地・土壌・水の健全な管理が必要になります。国連食糧農業機関(FAO)が最近発表した報告書(SOLAW 2025)は、食料生産の持続的な増加を支える土地と水資源の大きな潜在能力を強調しています。

出張報告書

論文

2025