情報

戦略的な国際情報の収集分析提供によるセンター機能の強化

今日、グローバル・フードシステムは、気候変動や感染症といった地球規模の危機にさらされています。また、国際的に取引される農産物の需要・供給の不均衡が、グローバル・フードシステムを通じて瞬時に波及し、国・地域の経済パフォーマンスに影響を与え、社会格差の拡大をもたらす時代に突入しています。さらに今後開発途上国を中心に予測される人口増や都市化による食料消費の質・量的変化の加速は、食料供給・流通・需要の全段階に影響を及ぼし、食料栄養安全保障に不確実性をもたらすと考えられます。

政策・戦略策定者にとり、グローバルなアジェンダ・セッティングの場に参画していくためには、グローバル・フードシステムに関わる現状分析・将来動向についての最新の知見や科学に基づく戦略的議論について、体系的に整理された情報へのアクセスが不可欠です。また、研究者にとっても、地球規模課題解決のための研究課題を見極める上で、世界の科学技術ニーズに関する情報を常に更新する必要性が高まっています。

本プログラムでは、複雑化・多様化する開発途上地域の農林水産業と地球規模の食料システムに係る課題や開発ニーズに関する情報を多角的に収集・分析し、国内外に広く情報を発信し、オピニオン・リーダーとして、科学的知見に基づき地球規模課題の解決策について情報発信していくことを目指します。

そのため、以下の取り組みを行います。

 

関連する研究プロジェクト

研究成果情報

関連するJIRCASの動き

タイ科学技術博覧会2025に出展、国際農研の貢献が表彰

タイ科学技術博覧会は、年に1回開催されるタイ国最大の科学技術展覧会です。今年は8月9日から17日までの9日間、バンコクのクイーン・シリキット国際会議場で開催されました。会期中には主に現地の小中学生、高校生を中心に約20万人が来場しました。
 

ASEANタスクフォースミーティングに参加し、グリーンアジアにおける間断灌漑の実証試験結果を紹介

国際農研は、ASEAN事務局からの招待を受け、令和7年6月30日~7月1日に開催された「第3回ASEANタスクフォースミーティング:食料・農業・林業(FAF)のための戦略フレームワークの最終化」に参加しました。7月1日の日本からの研究発表のセッションでは、間断灌漑に関する研究結果についてプレゼンテーションを行いました。
 

プレスリリース

関連するイベント・シンポジウム

イベント
開催日
(日本時間)
AGRA総裁 アリス・ルウェザ氏特別セミナー「アフリカにおける気候変動に強靭な農業食料システムの構築 ― 科学と官民連携の役割」
受付期間:
- (日本時間)
場所
TKPガーデンシティPREMIUMみなとみらい、ホールD
(220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-6-3 MMパークビル 5~6階)
イベント
開催日
(日本時間)
TICAD9 農林水産省セミナー「国際共同研究が育む未来 ― アフリカとともに歩む若手研究者たち」
受付期間:
- (日本時間)
場所
パシフィコ横浜 展示ホールD ハイブリッド開催
(220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい1丁目1-1)

現地の動き

  • Pick Up

    1321. TICAD9農林水産省セミナー「国際共同研究が育む未来」を開催

    令和7年8月21日(木)、パシフィコ横浜 展示ホールDにて、第9回アフリカ開発会議(TICAD9)公式サイドイベントとして農林水産省セミナー『国際共同研究が育む未来 ― アフリカとともに歩む若手研究者たち』を開催します。主催は国際農研、後援に農学知的支援ネットワーク(JISNAS)で、国際共同研究の推進と次世代人材の育成をテーマに実施されます。
  • Pick Up

    1320. アフリカ食料システム発展のカギを握る人口動態

    今週20日より、横浜で第9回アフリカ開発会議(TICAD 9)が開催されます。アフリカ緑の革命のための同盟(AGRA)による報告書は、アフリカの食料システムの発展のカギを握るメガトレンドの一つとして、アフリカの高い人口増加率を挙げています。
  • Pick Up

    1319. SDG2達成進捗の地域差

    7月末、アジスアベバで公表された「世界の食料安全保障と栄養の状況」(SOFI 2025)は、世界の人口の約8.2%、およそ6億7,300万人が飢餓に直面する中、アジアやラテンアメリカで食料不安の改善がみられる一方、アフリカにおける飢餓人口の割合は20%を超え、中程度または重度の食料不安の蔓延率は2023年の57.5%から2024年には58.9%へと上昇したことを指摘、誰一人取り残さないための政策立案の緊急性を指摘しました。
  • Pick Up

    1318. 猛暑、数百万人に影響

    日中および夜間の気温が危険なほど高くなる猛暑は、世界中で数百万人に影響を与えており、早期警報と熱中症対策行動計画の重要性を浮き彫りにしています。世界気象機関(WMO)の情報によると、7月末~8月初頭にかけ、西アジア、中央アジア南部、北アフリカの大部分、パキスタン南部、米国南西部の一部で最高気温が42℃を超え、日本でも8月5日に41.8℃という国内最高気温を記録しました。
  • Pick Up

    1317. 2025年7月 世界食料価格動向 

    国連食糧農業機関(FAO)は、8月8日、世界食料価格動向を公表、2025年7月の平均値は130.1ポイントで、6月比で1.6%上昇しました。穀物、乳製品、砂糖の価格指数は下落しましたが、肉類と植物油の価格指数の上昇がそれを上回りました。全体として価格指標は前年7月比で7.6%上昇しましたが、2022年3月に記録したピークからは18.8%低い水準にとどまりました。

出張報告書

論文

2025