現地の動き - Pick Up
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1139. レジリエント作物開発のための多様な遺伝資源の役割
20世紀後半以降、緑の革命として知られる農業革新により、主要穀物の収穫量は倍増し、人口増加によってさらに深刻な飢饉が訪れるという悲惨な未来はもう来ないように思われました。しかし21世紀現在、気候変動が作物の成長と農業生産性に悪影響を及ぼすことが懸念される中、レジリエントな作物開発の必要性がこれまで以上に高まっています。来週11月22日のJIRCAS国際シンポジウム2024では、地球沸騰化時代における多様な遺伝資源の果たす役割について議論します。 -
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1138. 世界食料需給の見通し
米国農務省による米国の農産物市場を中心に中長期的な世界食料需給見通しを作成してきた、行政官・研究者のお二人を招待し、今後の世界の食料需給について理解を深めるためのセミナーを開催します。 -
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1137. 東南アジア連絡拠点だより⑤:ベトナムの発酵米麺「ブン(Bún)」
お米を発酵させて作る米麺は、タイだけではなくベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーなど東南アジアの国々でも作られています。今回の東南アジア連絡拠点だよりでは、ベトナムの発酵米麺「ブン(Bún)」について紹介します。 -
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1136. 2024年10月 世界食料価格動向
国連食糧農業機関(FAO)は、11月8日、世界食料価格動向を公表しました。2024年10月の値は平均127.4ポイントで、9月から2%上昇、2023年4月以来の水準を記録しました。食肉価格指数を除くすべての商品価格指数が上昇し、油糧作物価格指数の上げ幅は7.3%に達しました。この数値は昨年よりも5.5%高いものの、2022年3月の史上最高値よりは20.5%低い値でした。 -
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1135. 2024年は観測史上最も暑い年になる見込み
11月7日、コペルニクス気候変動サービスは、2024年はほぼ確実に最も暖かい年であり、気温上昇が1.5°Cを超える最初の年になる可能性を発表しました。 -
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1134. COP29の目標・取り組み
2024年11月11日から22日まで、気候変動枠組み条約締約国会議(UNFCCC)の第29回締約国会議(COP29)が、アゼルバイジャンのバクーで開催されます。COP29で議論される予定の取り組みの一つに、有機廃棄物からのメタン削減(Methane Reduction from Organic Waste)があります。 -
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1133. 気候変動により、サヘル地域での洪水に伴う人道危機が悪化
2024年7月から9月までの雨季、サヘル地域の大部分は非常に激しい降雨に見舞われ、深刻な洪水が非常に脆弱な地域を襲い、人道危機を大幅に深化させ、援助組織や政府機関の対応能力を圧迫しました。10月23日、極端現象と気候変動の因果関係を分析するWorld Weather Attributionは、今後温暖化の下でより極端な降水イベントに備える必要性を強調しました。 -
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1132. 国際シンポジウム:気候変動が世界の食料需給に与える長期的影響と食料安全保障
12月5日、米国農務省首席エコノミストのセス・メイヤー氏と国際食糧政策研究所上級研究員のキース・ウィーブ氏を招いて国際シンポジウムを開催し、農林水産省が令和4年度より取組んでいる「世界の超長期食料需給予測に向けた予測モデル等検討業務」におけるこれまでの検討内容を紹介するとともに、パネルディスカッションを通じて世界の食料安全保障についての議論を行います。 -
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1131. JIRCAS国際シンポジウム2024
2024年11月22日(金)、JIRCAS国際シンポジウム2024『地球沸騰化時代におけるレジリエント遺伝資源の機会と課題』を、ハイブリッド(国連大学ウ・タント国際会議場およびオンライン)で開催いたします。ぜひご参加登録をお待ちしています。 -
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1130. 農業と食料システムにおいて生物多様性が重要な理由
生物多様性、とりわけ作物遺伝資源の多様性は、気候変動や環境危機が加速する時代の食料安全保障の維持において極めて重要です。10月にScience誌に公表された論文は、レジリエントな食料システムにおける遺伝資源多様性の保全・活用の重要性について論じています。 -
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1129. ランセット・カウントダウン2024
ランセット・カウントダウン2024年レポートは、極端な気候が世界中で多くの命と生活を脅かしていると警鐘を鳴らし、気候変動の最も深刻な健康への影響を回避するために、社会システム全体で協調的かつ構造的かつ持続的な変化を訴えました。 -
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1128. No More Hot Air…Please!
温室効果ガス排出量が過去最高を記録し、気候変動の影響が世界的に深刻化する中、現状のままでは、パリ協定の1.5°C目標は数年以内に達成できず、2°C目標の達成も危うい状況です。国連環境計画(UNEP)の「エミッションギャップレポート2024(The Emissions Gap Report 2024: No more hot air…please!)」は、前例のない野心的な温室効果ガス排出削減目標へのコミットメントを呼びかけました。 -
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1127. CO2濃度がわずか20年間で11.4%増加
10月28日、世界気象機関(WMO)は、「温室効果ガス年報(Greenhouse Gas Bulletin)」を発表、CO2濃度がわずか20年間で11.4%増加したことを示しました。 -
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1126. 地球温暖化による経済的打撃: 貧困層に加え、富裕層のリスクも急速に高まる
気温と降水量の極端な変動は、世界中の生産に影響を与え、サプライチェーンを通じてローカルおよびリモートの消費者に影響を与えます。ポツダム気候影響研究所(The Potsdam Institute for Climate Impact Research)による研究は、地球温暖化によってますます激化する不規則な気象現象が、世界の最貧困層だけでなく、高所得の消費者層にも経済的打撃を与えると発表しました。 -
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1125. 新たな脅威に備える。 古くて新しいイネの病気「稲こうじ病」
稲(いな)こうじ病は、収穫期に穂に黄色〜暗緑色の病粒塊が形成される病気の一つです。古くから知られるこの病気は、これまで世界的にも関心が寄せられてきませんでした。しかし、近年日本をはじめ世界の多くの国において、感染の拡大が確認されるようになり、大きな問題となっています。そこで、国際稲研究所(IRRI)の呼びかけにより、稲こうじ病に関する初めての国際ワークショップが、2024年10月14〜17日に開催されました。 -
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1124. 近年の大気中メタン急増は、湿地・廃棄物・農業由来の微生物源からの排出増による
大気中のメタンガスの増加は、2020年から2022年にかけて過去最高の増加を記録しました。今回、PNASで発表された論文は、近年の大気中メタン急増は、主に湿地・廃棄物・農業由来の微生物源からの排出量増加によって引き起こされたと推計しました。 -
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1123.気候変動に関連する森林火災由来温室効果ガス排出量の増加
人為的な気候変動により、森林火事はより大きく、より激しく、より一般的になりましたが、その要因分析はしばし困難です。Science誌に公表された論文は、機械学習のアプローチを使用し、全球森林パイローム(pyromes: 仮訳-比較的均質な火災特徴を有する地域)ごとに、気候・人為的要因・植生に対する感度の違いを分析した結果、気候変動の下で熱帯地域外(the extratropics)の森林火災の排出量が大幅に増加していることを明らかにしました。 -
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1122. 水循環はグローバルコモンズである
世界は洪水・干ばつなどの水災害の頻発化に直面しており、このような水循環バランスが崩れた事態は、人類史上初めてといえます。全ての人々にとって公平で持続可能な未来の実現には、水循環の安定性の復元が喫緊の課題です。水の経済学に関するグローバル委員会(Global Commission on the Economics of Water)は、水循環をグローバルコモンズとして認識することの重要性を訴えました。 -
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1121. 国連生物多様性条約COP16がコロンビアで開催
2024年10月21日から11月1日まで、コロンビアのカリにおいて、国連生物多様性条約(CBD)第16回締約国会議(COP16)が開催されます。今回のテーマは、自然との講和(Peace with Nature)で、各国政府だけでなく、地方自治体、企業、女性・若者及び先住民を含む一般市民が一堂に会し、「自然と共生する世界」という2050年ビジョン実現に向けた行動を加速します。 -
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1120. 気候のオーバーシュートに対する過信
最近公表された研究は、2023年の世界平均気温を押し上げたのはエルニーニョが主要な要因であり、人為的な温暖化の影響はあるものの急激な気温上昇の原因とはなっていないとしています。一方、世界の温室効果排出削減努力は、パリ協定の気温目標を達成するには依然として不十分であり、目標とされる地球温暖化の限界を一時的に超える(オーバーシュート)経路を想定した議論が行われています。Nature誌で公表された論文は、オーバーシュート後に気温低下が達成できる保証はないとし、気候リスクの削減に向けた短期的・急速な排出削減を呼びかけました。