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1287. 深刻な食料不安危機

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1287. 深刻な食料不安危機

 

国連世界食糧計画(WFP)による報告書(2025 Global Outlook mid-year update of acute food insecurity and needs)は、2025年、紛争、自然災害、異常気象、経済不安の重なりによって、深刻な食料不安に関する容赦ない危機が続いていると警告しました。

飢餓は依然として深刻な水準です。2024年11月現在、WFPが活動し、データが入手可能な74カ国において、3億4,300万人が深刻な食料不安に陥っていると推定されました。2025年中盤に差し掛かっての67カ国で3億1,900万人が飢餓に直面しているという最新データは、主に7カ国で最新データが不足していることが原因で、残念ながら実際の飢餓レベルの低下を反映しているわけではありません。

2025年の残りの期間、深刻な飢餓レベルが続くと予想されます。スーダンでは既に飢饉(famine)が現実のものとなり、ガザでは飢餓が差し迫っており、継続的な暴力と人道支援アクセスの深刻な制約により、状況はさらに悪化すると予測されています。

WFPは、危機が重なり合う世界において、世界の飢餓問題への取り組みは、かつてないほど切実に必要とされているとし、パートナーによるコミットメントを呼びかけました。

 

(参考文献)
WFP 2025. WFP 2025 Global Outlook. Rome. DOI: https://doi.org/10.71958/wfp129881

(文責:情報プログラム 飯山みゆき)
 

 

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