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1302. 国連食料システムサミットフォローアップ会合サイドイベント

1302.国連食料システムサミットフォローアップ会合サイドイベント
国連食料システムサミット+4(UNFSS+4)は、2025年7月27日から29日まで、エチオピアのアディスアベバで開催されます。このイベント期間中、7月27日(行動日)と7月28日~29日の昼休みに、対面式のサイドイベントが開催されます。これらのサイドイベントは、パートナーが各国の経験、イノベーション、そしてエビデンスに基づくアプローチを紹介する場となります。
国際農研は、日本・エチオピア・ベトナム・ウガンダの国立研究機関・政府機関やNGO、国際的に活躍する企業や国連機関とともにサイドイベントを開催し、地球規模の気候・食料安全保障・土地劣化中立等の課題解決目標を掲げつつ、地域の事情に合わせ、生産者による科学技術イノベーション採択を支援するために設計されたツールの適用事例を紹介する予定です。
以下のサイトでプログラムや開催の様子を報告する予定です(会議参加は対面のみ)。
(日)国連食料システムサミットフォローアップ会合サイドイベント「グローバル課題解決に向けた科学技術イノベーションのローカルコンテクスト適用:国・セクター横断的な農業・食料システム変革アプローチからの教訓」
https://www.jircas.go.jp/ja/event/2025/e20250727
(英)UNFSS+4 Side-event: “Tailoring Science, Technology, and Innovation to Local Contexts while Advancing Global Agendas: Lessons from Multi-Country, Cross-Sectoral Approaches to Agri-Food Systems Transformation”
https://www.jircas.go.jp/en/event/2025/e20250727
概要
世界中のすべての人々の食料への権利を確保する上で不可欠な農業・食料システムは、2030年までに飢餓ゼロを達成するという大きな課題に直面している一方で、持続不可能な土地利用慣行や不健康な消費パターンによって引き起こされる森林破壊、気候変動、生物多様性の喪失にも寄与しています。科学技術イノベーションを活用し、分野横断的な相乗効果を共同で促進することで、持続可能な農業食料システムの変革を加速し、地域レベルの生態系の機能強化や生活向上のみならず、地球規模の課題の達成も目指していく必要があります。
本イベントは、地球規模の気候・食料安全保障・土地劣化中立の目標を掲げつつ、地域の事情に合わせ、生産者による科学技術イノベーション採択を支援するために設計されたツールの適用事例を紹介し、社会実装の成功体験や課題を共有する場を提供します。まず、日本の農林水産省から持続的な食料システム変革に向けた日本のビジョンと戦略に関する基調講演のあと、多様な国・地域・分野・ステークホルダーを代表する、次の事例を紹介します。アジアモンスーン地域における生産ポテンシャルを高め持続可能な食料システムを確保する農業技術の応用(JIRCASグリーンアジア)、森林にプラスの影響を与える農業サプライチェーンをアフリカ政府が促進できるよう支援するソリューションツリー開発パイロット事業(FAO)、持続可能な農業・食料システムの変革に向けた部門横断的な対話を促すための公共支出レビュー(ウガンダ-MWE)、地域のニーズと世界目標のギャップを埋める気候スマートで持続的な畜産・農業ソリューション(味の素)、アフリカの小規模農家セクターにおける農業慣行最適化を目的とした官民連携デジタル農業パイロット事業(EIAR-Greein-JIRCAS)、持続可能で多様な農業を推進するための専門家コーディネート(ベトナム-VGA)。本イベント参加者は、地域レベルの関係者のニーズをくみ上げるアプローチを成功裏に実施するための政治的サポート、包括的ガバナンス、その他農業・食料システムの変革を加速するためのパートナーシップの機会について議論します。
(文責:情報プログラム 飯山みゆき)