現地の動き
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1230. 2025年3月 世界食料価格動向
国連食糧農業機関(FAO)は、4月4日、世界食料価格動向を公表しました。2025年3月の値は平均127.1ポイントで、2月とほぼ変わらずでした。穀物と砂糖の価格指数の低下が肉と植物油の価格指数の上昇を相殺し、乳製品価格指数は安定していました。全体として、価格指標は 1 年前の同水準より 6.9%高くなりましたが、2022 年 3 月のピークより 20.7%低い水準でした。
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1229. 地球規模の水循環の恒久的な変化
地球の温暖化が地球の水循環(地球と大気の間の継続的な水の移動)にどのような影響を与えるかは、水資源管理と天気予報にとっても重要な問題です。Science誌で公表された論文は、複数の地球規模の地球物理学的データセットを統合することで、現在の気候変動下で陸上の水貯蔵量が恒久的に減少している証拠を提示しました。この証拠は、長期にわたる干ばつ状態と特定の地域での降水量の減少により、土壌水分の減少が不可逆的である可能性があることを示唆しています。
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1228. 気候と炭素循環のフィードバックの相互作用により、温暖化が大幅に促進される可能性
世界経済の脱炭素化に向けた取り組みにより、世界の人為的排出量は、最も極端な排出シナリオからは乖離しつつあります。一方、Environmental Research Letters誌で公表された論文は、今後1,000年間の長期予測を行い、永久凍土の融解などの気候とメタンを含む炭素循環のフィードバックループを考慮すると、2℃の閾値を大幅に上回る気温上昇につながる可能性を指摘しました。
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1227. 古文書から学ぶこと(寳川通信6)
国際農林水産業研究センターは、発展途上国など農林水産業に困難を抱える地域において技術開発から実証、社会実装までの一連の研究開発を担う研究機関です。それら各地域では、各地域特有の生産上の問題が生じており、柔軟かつ斬新な研究アイディアで課題解決の活路を見出す必要があります。そのようなアイディアは実は実際の生産現場での過去の取り組みからもヒントを得ることができます。今回は、江戸時代から続く四国のサトウキビ生産について文献調査を進めていく中で、当時の地場智慧の集約された古文書から学ぶことの重要性を感じたので報告します。
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1226. 気候変動が桜の開花に与える影響
種の分布限界で観察される開花季節の長期記録は、気候変動が開花季節に与える影響を理解し、開花予測モデルを開発するのに役立ちます。特に温帯地域では、桜の開花のタイミングは、自発休眠解除のための寒冷曝露(低温要求性)と花芽の成長のための熱要求性のバランスによって決まるとされています。一方、昨年のような異常な暖冬や、今年のように日々の気温変動が大きい気象条件が常態化すると、桜の開花予測も難しくなっていくかもしれません。
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1225. アフリカで農家の経営コンサルティング
アフリカでは稲作以外にもさまざまな分野で技術協力が行われており、その多くが特定の農産物の生産性や収入を上げることに成功している一方で、必ずしも、経営全体の所得を高めることにはならず、農家の家計改善も進んでいないことが研究によって明らかになっています。そこで、アフリカ向けの「経営診断技術」を新しく作り、モザンビークで実際に試してもらった結果、数多くの農家が所得を大きく増やすことに成功しました。
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1224. 受け継がれたタイムカプセル。失われた遺伝資源が拓く未来の扉
2024年11月20日、神戸大学を代表機関として、国立遺伝学研究所、国際農林水産業研究センターを共同研究機関とした学術研究チームは、国立遺伝学研究所に保存されていたカンボジア在来イネ品種49品種の種子を母国カンボジアに返還しました。これらの種子は、カンボジアの内戦や近代改良品種の普及以前に収集されたもので、その多くは失われたものと考えられていました。これらの貴重な遺伝資源がカンボジアにおける遺伝的多様性の回復と未来のイネ育種に貢献することが期待されます。
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1223. 身近で簡単な土壌分析
植物を育てるには、栄養が多い土が良いですが、土の中に植物に悪い病原菌がいるかもしれません。そこで、土を持ち帰って実験室で機械や薬品を使って調べることで、土が「健康」かどうかや、「どんな性質を持っているか」を知ることができます。でも、こうした実験は特別な機械や道具が必要で、簡単にはできません。そこで私は、誰でも簡単にできる土の調べ方を考えてきました。今日はそのお話をします。
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1222. 食料と栄養の安全保障のための「ムーンショット」に向けた機運
2025年1月、ノーベル賞および世界食糧賞受賞者 153 名が署名した公開書簡は、食料と栄養の安全保障のための「ムーンショット」の取り組みを求めました。このたび、JIRCASも含む世界中の組織が受賞者レターに署名したことが発表されました。
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1220. 2024年における人為的な気候変動の兆候
3 月 19 日に発表された世界気象機関 (WMO) の新しい報告書によると、人為的な気候変動の兆候は 2024 年に新たな高みに達し、異常気象による大規模な経済的および社会的混乱をもたらし、気候変動の影響の一部は数百年・場合によっては数千年にわたって回復不能なものになると見通されています。
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1218. 気温上昇における短期的要因の重要性
2025 年は記録破りの高温からスタートしたことで、研究者の間で、進行中の気候変動の速度の原因をつきとめる議論がさかんとなっています。Nature Geoscience誌の論説は、温室効果ガスによる温暖化と短期的な気候変動との複雑な相互作用を理解する必要性を強調しました。
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1217. 記録的に高い海面水温と海面上昇率
Nature誌に公表された論文によると、世界の海面水温は、2023年4月から2024年3月までの平均で2015~2016年の前回記録を0.25 °C上回りました。一方、NASA は、記録上最も暑い年であった2024 年の海面上昇率は年間 0.59 センチメートルで、予想(0.43 センチメートル) を上回り、海水の熱膨張が原因であるとしました。
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1216. タイ発酵食品データベース
発酵食品は地域の気候風土と密接に関連し、農林水産物を無駄なく、美味しく、長持ちさせる利用加工技術として古くから世界中の人の暮らしに役立ってきました。国際農研はタイのカセサート大学食品製品開発研究所[Institute of Food Research and Product Development (IFRPD), Kasetsart University]と発酵食品などの食品利用加工研究で連携し、タイの多様な発酵食品を水産物、畜産物、果物、野菜、米、大豆など原料ごとに分類し、写真と解説、製法を紹介したデータベースをウェブサイトで公開しています。令和6年度には、最新の情報をもとに記載内容の一部改訂、写真の更新を行い、微生物の情報を参考文献とともに追加しました。
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1215. 地球の限界と食料システム変革
2025年3月10日、国連食料システムコーディネーション・ハブ(the UN Food Systems Coordination Hub)は、ポリシーブリーフ(Transforming food systems to return to Earth's limits)を発表、地球の限界の観点から、食料システムを変革する必要性を訴えました。
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1214. アマゾンの森林破壊により、雨季・乾季の降雨パターンが極端化する
森林破壊は、水収支、風向パターン、地球表面と大気間の熱と放射の流れを変えることで、地域の気候に影響を及ぼします。Nature 誌で公表された論文は、森林破壊後のアマゾンの季節的な降雨量変化について分析し、森林破壊は雨季には降雨量を増加させるが、生態系が最も水を必要とする乾季には降雨量を減少させることを示し、気候調節機能を持つ森林の伐採を防ぐ必要性を強調しました。
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1213. 気候変動による食用作物多様性への影響
気候変動は世界の食料安全保障を脅かしており、既に、主要な食用作物の生産性や作付け地域の地理的シフトに影響を及ぼしています。Nature Food誌で発表された論文は、地球温暖化のもと、特に低緯度地域では食料作物の多様性が減少する一方、温帯地域の農業は平均気温の上昇の恩恵を受ける可能性があることを示しました。
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1212. CO2季節サイクル変動における農業施肥の影響
このたび、Nature Communications誌に公表された論文は、農業による窒素 (N) 施肥が、北半球の陸地大気炭素フラックスの振幅増加 (45%) の最大の寄与要因であることを明らかにしました。研究の結果は、北半球の炭素循環フィードバックにおける農業管理の重要性を示し、将来の炭素循環シミュレーションにおいて、農業による N 施肥を考慮すべきであることを示しています。
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1211. 2025年2月 世界食料価格動向
国連食糧農業機関(FAO)は、3月7日、世界食料価格動向を公表しました。2025年2月の値は平均127.1ポイントで、1月から1.6%上昇しました。肉類価格指数は安定していましたが、その他の価格指数はすべて上昇し、砂糖、乳製品、植物油の上昇が最も顕著でした。全体の指数は1年前の同水準より8.2%高かったものの、2022年3月のピークより20.7%低水準でした。