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1073. 樹木木質表面における大気中メタン吸収
Nature誌で公表された論文は、熱帯林、温帯林、北方林における樹の木質表面のメタン交換を調べた結果、樹木が正味でメタン吸収源となり、熱帯林と温帯広葉樹林の保護と再植林が従来想定されていたよりも大きい気候変動緩和貢献の可能性があることを示しました。
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1072. 熱波の定義・インパクト・原因
日本だけでなく、世界でも連日の熱波が報道されるように、最近、熱波の頻度・強度が増しているように感じます。コペルニクス気候変動サービス(C3S)がHPにて発表した、熱波の定義・インパクト・メカニズムについて紹介します。
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1071.世界の食料支出パターン傾向
グローバル食料システムの展開に伴う農業・貿易および公衆衛生に関する政策策定上、低所得国の消費者による食料需要が所得上昇とともに「西欧化」していくかどうかを見極めることは極めて重要です。Nature Food誌で公表された論文は、過去数十年にわたる90カ国以上の総食料支出について調べた結果、低所得国の食料支出パターンは高所得国の食料支出パターンに必ずしも普遍的に収束していくわけではないことを明らかにしました。
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1070. 報告書「2024年世界の食料安全保障と栄養の現状(SOFI)」
7月24日、国連機関(FAO, IFAD, UNICEF, WFP, WHO)による「世界の食料安全保障と栄養の現状(The State of Food Security and Nutrition in the World Report: SOFI)」の2024年版が公表され、2023年、世界では11人に一人、アフリカでは5人に一人に相当する人々が飢餓に直面していた可能性を指摘しました。
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1069. 異常な猛暑の蔓延
2024年7月22日の17.16℃を最高値に、先週は史上最も暑い日別気温を連続更新しました。グテーレス国連事務総長は、「沸点の半分相当の50℃に達する熱波を伴う異常な猛暑の蔓延(extreme heat epidemic)で数十億人の人々がやられている」とし、「地球は暑くて危険な場所になった」と警鐘を鳴らしました。
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1068. 紛争地域における深刻な食料危機
今日、世界の複数の地域で起きている紛争が、飢餓と深刻な食料危機をもたらしています。7月17日、食料安全保障と栄養に関するハイレベル専門家パネル(The High Level Panel of Experts on Food Security and Nutrition: HLPE-FSN)は、59か国の2.82億人が深刻な食料危機に直面しているとし、生死にかかわる問題に対して緊急に政策介入を行う必要性を訴えました。
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1067. 日別平均最高気温を更新
コペルニクス気候変動サービス(C3S)によると、2024年7月21日、世界の日別平均気温は史上最高値の17.09℃を記録、さらに翌日の22日の暫定的な観測値は17.15℃でした。
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1066. 世界が将来直面するリスクに関する見通しと展望
不確実性や急激な変化を伴う将来に備えるには、世界が将来直面するリスクに関する見通しと展望をもとに、戦略的かつ制度的に取り組んでいかねばなりません。国連環境計画(UNEP)は、地球の健康と人類の厚生に影響を及ぼしかねない将来の見通しに関する報告書(Navigating New Horizons – A Global Foresight Report on Planetary Health and Human Wellbeing)を公表しました。
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1065.グリーンアジアレポートシリーズ第3号「BNI技術」を公表
グリーンアジアレポートシリーズの第3号「BNI技術」が公表されました。このシリーズはアジアモンスーン地域の行政官、研究者、普及担当、生産者、民間セクターを含む多様な関係者の参考となるよう、アジアモンスーン地域で共有できる基盤農業技術(scalable technologies)について紹介し、同地域の食料システムの変革に貢献することを目的としています。第3号は、これまで国際農研が主導して研究を進めてきた生物的硝化抑制機能(biological nitrification inhibition: BNI)を紹介します。BNI技術には、施肥量の削減や農業による環境負荷の低減が期待されています。(*正本は英語版、日本語訳版有り。)
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1064.グリーンアジアレポートシリーズ第2号「アジアにおける強靭な低炭素型稲生産システムに向けた間断かんがいの導入の促進:進展、課題、および可能性」を公表
グリーンアジアレポートシリーズの第2号「アジアにおける強靭な低炭素型稲生産システムに向けた間断かんがいの導入の促進:進展、課題、および可能性」が公表されました。このシリーズはアジアモンスーン地域の行政官、研究者、普及担当、生産者、民間セクターを含む多様な関係者の参考となるよう、アジアモンスーン地域で共有できる基盤農業技術(scalable technologies)について紹介し、同地域の食料システムの変革に貢献することを目的としています。第2号は、稲作における節水・温室効果ガス(GHG)排出削減・収量安定等の効果が期待される間断かんがい技術を紹介します。(*正本は英語版、日本語訳版有り。)
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1063. 肥料価格動向
化学肥料の供給は世界食料安全保障にとって欠かせないものとなっています。2021年から2022年にかけ、肥料価格は急騰し、世界食料価格を史上最高値に押し上げる要因となりましたが、ここのところ肥料価格は落ち着きを取り戻し、需要および貿易も盛り返してきました。2024年・25年の見通しも安定していますが、エネルギー市場へのショックがリスク要因となりえます。
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1062.世界食料価格動向および食料安全保障に関する4つの知見
7月11日、世界銀行はブログにて、COVID-19パンデミック来の世界食料価格動向および食料安全保障に関する知見として、2022年に最高値を付けた後世界食料価格は落ち着いてはいるものの、複合的な要因が各国の食料インフレ圧力となり続ける一方、脆弱な社会層に対するインパクト評価の必要性に対し、AIツールによるリアルタイムデータ適用可能性が広がりつつあること、を挙げました。
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1061. 気候変動・人口増-アフリカ農業におけるレジリエントで多様な作物の必要性
2024年版世界人口推計が公表された7月11日、Voice of Americaのブログは、気候変動・人口増が世界食料安全保障を脅かす中、とりわけアフリカに関し、レジリエントな多様な作物を取り入れた農業変革の必要性を強調しました。
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1060. 「ドーナッツ」の測定:プラネタリー・バウンダリー内で全人類にまともな生活を保障することは可能
Journal of Cleaner Production誌で公表された論文は、自然環境を破壊することなく社会的正義の実現を提唱したドーナツ経済学の概念を適用し、全人類にとって地球システムを攪乱することなくベーシックニーズを充足することが可能な、安全で公正な領域が存在するかどうかの検証を試みました。その結果、理論的には可能であるとしつつも、全ての経済セクターにおける大規模な構造転換および食生活の変化、とりわけ農業慣行の改善と物質循環向上の必要性を示しました。
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1059. 国連世界人口推計2024年版
7月11日、国連世界人口推計2024年版(World Population Prospects 2024)が公表されました。世界人口は2024年半ばまでに約82億人に達し、今世紀後半までの約60年間世界の人口は増え続けますが、2080年代半ばに103億人でピークを迎え、今世紀末には102億人に落ち着くと予測されています。
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1058. 2024年世界人口デー 世界に占めるアジアモンスーン地域の人口動態・経済的シェア
今年の世界人口デーでは、国際農研のグリーンアジアレポートシリーズ「アジアモンスーン地域における科学・技術・イノベーションの適用を通じた持続可能な食料システムの変革の推進 ~「グリーンアジア」プロジェクトの背景と主要な課題~」の中から、アジアモンスーン地域の人口動態・経済的シェアについて紹介します。
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1057. 熱帯林劣化における人為的なインパクトは想定以上に大きい
熱帯林劣化は、カーボン排出・生物多様性喪失の主要原因です。Nature誌で公表された論文は、熱帯湿潤林劣化への人為的なインパクトはこれまでの推定値に比べて200%以上大きいとする推計値を示しました。
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1056. 2023年の夏は過去2000年間で最も暑かった
欧州コペルニクスより過去13か月間は観測史上最も暑いと報告されたところですが、Nature誌で公表された論文は、2023年の夏が過去2000年間で最も暑く、西暦 536年の条件で再現された最も寒い夏を比較し、気温変動の最大幅を 3.93 °Cと推計しました。
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1055. 2024年6月 世界食料価格動向
国連食糧農業機関(FAO)は、7月5日、世界食料価格動向を公表しました。2024年6月の値は平均120.6ポイントで、前月とほぼかわらず、食用油・砂糖・乳製品価格の上昇を穀物価格の下落が相殺しました。この値は前年比で2.1%低く、歴史的に最高値160.3ポイントを記録した2022年3月に比べ24.8%低い値にとどまりました。
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1054. 2023年カナダ森林火災のインパクト
6月27日、世界資源研究所(WRI)によると、カナダの記録的な2023年森林火災は、世界の航空部門が排出するカーボンの4倍に相当する30億トンもの二酸化炭素を排出しました。