現地の動き

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133. 産業部門及び運輸部門からのCO2排出をゼロにする上で再生可能エネルギーは中心的な役割を果たす

9月9日、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)から新たなレポート「再生可能 エネルギーによる排出ゼロの達成」の概要版が公表されました。エネルギー転換 によってCO2の排出削減が順調に行われた場合、2050年には産業と運輸の7つの セクター(製鉄、化学、セメント、アルミニウム、航空、海運、長 距離貨物)がエネルギー起源全排出の38%を占めると予想されています。1.5度目標 の達成を図るためには、これら脱炭素化が困難な部門からの排出の削減も不可欠であり、そのためには再生可能エネルギーが中心的な役割を果たします。

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132.生きている地球レポート2020:生物多様性の減少から回復へ

WWF(世界自然保護基金)は、『生きている地球レポート2020:生物多様性の減少から回復へ』を発表しました。本レポートでは、世界の生物多様性の豊かさを測る指標(LPI: Living Planet Index)を用いて、1970年から2016年の間に脊椎動物の個体群が68%も減少したことを示しました。この生物多様性の減少から回復させるためには、環境保全策と、持続可能な生産と消費に向けた施策の両方を組み合わせた取り組みについて提案しています。

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131. デジタル農業と持続的なフードシステムの未来:ハイレベル政策文書の分析

学術誌Ecosystem Servicesにて、論文「デジタル農業と持続的なフードシステムの未来:ハイレベル政策文書の分析」が発表されました。多くの研究者や政策関係者は、データに基づく意思決定を通じて、現在の食料生産のパラダイムシフトをもたらす可能性に期待を寄せています。しかし、実際にはデジタル農業の未来がどのようなものになるのか、まだわからないことが多いのが事実で、エコシステム研究者を含め、エビデンスに基づく議論の必要性を指摘しました。

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130. Science Advances. 生物多様性喪失と気候変動悪化を食い止める“グローバル・セーフティーネット”

2020年9月4日、Science Advances誌にて、論文「生物多様性喪失と気候変動悪化を食い止める“グローバル・セーフティーネット”」が公表されました。グローバル・セーフティ・ネットで示された地域を保全することで、生物多様性の喪失を防ぐことができ、COVID-19のような人獣共通感染症による医療危機の発現可能性を削減することが期待されます。

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129. 国連: 科学の下で団結せよ United in Science 2020

2020年9月9日、世界気象機関(WMO)を中心とした国連機関は、最新の気候科学関連情報をまとめ、共同で「科学の下で団結せよ」を公表しました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に対し、気候変動の進行が停止する気配はなく、大気中の温室効果ガスの蓄積は続いています。本報告書は気候変動の不可逆的なインパクトにハイライトをあて、技術的な解決策や消費パターンの変更といった対策を早急に講じる必要性を強調しています。

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128. 持続可能な開発目標をリセットせよ -国連が採択した開発目標の3分の2の達成できない可能性-

2020年7月9日、Nature誌にて、Robin Naidoo氏およびBrendan Fisher氏の記事「パンデミック世界のために持続可能な開発目標をリセットせよ」が掲載されました。今回のCOVID-19の影響で、SDG目標の169のターゲットの3分の2は2030年までに達成できない可能性がさらに高くなっており、そのうち10%はさらに悪化する可能性があります。

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127. 生物学的栄養強化(biofortification): 63か国4200万人以上に裨益

ビタミンやミネラルなどの微量栄養素不足の解決策の一つとして、生物学的栄養強化(biofortification)があります。生物学的栄養強化は、サプリメントの摂取や食品への栄養素添加とは異なり、作物自体をその地域で不足しがちな微量栄養素含有量の高い作物にすることで微量栄養素の摂取を促す取り組みです。この生物学的栄養強化にいち早く取り組んでいるHarvestPlusによると、2019年末までに、63か国が生物強化された品種をリリースまたはテストしています。

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126. ジョセフ・スティグリッツ―大格差時代の克服にむけて

国際通貨基金(IMF)のFinance & Development誌2020年秋号にて、2001年ノーベル経済学賞受賞の経済学者Joseph Stiglitz教授が論考「大格差時代の克服に向けて」を寄せました。新型コロナウイルス感染症のパンデミックは世界中のありとあらゆる場所で制圧されなければ収束できず、長引けば世界の格差は拡大し、社会の分断が進むでしょう。先進国による途上国や新興国への支援を含め、今からでもアクションを起こすべきです。

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125. Visual Capitalist: 3Dマッピングが示す高人口密度地域分布

2020年8月21日、Visual Capitalistにて、高人口密度地域の3D人口マッピング地図が紹介されました。食料需給に影響を与える78億人近い世界人口の分布と地理的制約の把握を直感的に可能にするこのツールは、持続可能な開発を目指す上で参考になります。

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124: Farm to Fork(農場から食卓まで): フードシステムを通じた気候変動対策強化

2020年9月1日、国連環境計画(UNEP)・世界自然保護基金(WWF)・非営利組織であるEAT・Climate Focusは、報告書「フードシステムのため各国による自主的な取り組みを強化せよ」を公表し、温室効果ガス排出削減機会を逃さないよう、各国が採択すべき対策について提案しました。G20のような先進国では食品消費・廃棄分野でより野心的なターゲットを設定すべきなのに対し、食料安全保障に課題を抱える途上国では持続的で強靭なフードシステム構築への支援が必要です。

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123. Lancet Planetary Health: 新型コロナウイルス感染症と国連気候変動枠組条約(UNFCCC)におけるフードシステムの未来

020年8月、Lancet Planet Health誌にて、「新型コロナウイルス感染症と国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のもとでのフードシステムの未来」論説が発表されました。COVID-19パンデミックと気候危機という2つの危機は、双方とも最も脆弱な社会層への影響が大きく、グローバルフードシステムの転換の必要性を強調しています。

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122. CIFOR: 2050年に90億人の食料安全保障を満たすために  ― 森林へのインパクトは?

国際林業研究センター (CIFOR) 研究者らは、Global Environmental Change誌に論文「2050年に90億人の食料安全保障を満たすために―森林へのインパクトは?」を公表しました。本研究は、世界的な農業森林土地利用モデルのレビューを行い、人口増に伴う食料需要の増大がもたらす森林面積への影響予測について整理しました。炭素税、植林、森林破壊規制、作物生産性向上、フードロスの削減、カロリー過剰な食生活の抑制、等の措置を講じることで、農地拡大に対する森林保全と気候変動緩和双方に貢献することが期待されます。

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121. IMF: COVID-19: 支援がなければ、低所得開発途上国は失われた10年に直面しうる

2020年8月27日、国際通貨基金 (IMF)は、ブログ記事「新型コロナウイルス感染症 (COVID-19):支援がなければ、低所得開発途上国は失われた10年に直面しうる 」を発表しました。パンデミックによって「教育機会の喪失により永久的に機会喪失のダメージを負ったCOVID世代」を生み出さないためにも、国際コミュニティによる支援がカギとなります。

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120. The Conversation. 深刻化するアフリカの食料安全保障問題 ― なぜ解決には信頼できるデータが必要か

2020年8月27日、オンライン・フォーラムであるThe Conversationにて、ヨハネスブルグ大学教授らが、「深刻化するアフリカの食料安全保障問題 ― なぜ解決には信頼できるデータが必要か」 との論考を発表しました。中長期的に強靭で統合された地域農業システムを確立する上で、市場参加者・食料生産・価格に関する正確でタイムリーな情報へのアクセスの必要性を強調しました。

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119. JIRCAS創立50周年記念国際シンポジウム2020

国際農研は1970年に農林省熱帯農業研究センターとして創立され、今年50周年を迎えました。このたび、11月10日(火)に、創立50周年を記念した国際シンポジウムを開催します。本年は、「ポスト・コロナ時代のグローバル・フードシステムをとりまく地球規模課題の展開と農林水産業研究における国際連携の役割」をテーマに、ウェビナー形式での開催を予定しております。プログラム詳細や参加方法については、後日HPにて発表します。

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118. 国連気候変動年次報告 2019

2020年8月20日、国連は、気候変動枠組条約(UNFCCC)のもとでの政府間交渉や事務局の活動をとりまとめた「国連気候変動年次報告」を発表しました。本書は、気候変動を「地球の緊急事態: A Planetary Emergency」と捉え、手遅れになる前に、生産・消費の方法とエネルギーの調達方法を抜本的に変え、エコシステムの保護を通じ、気候ストレスに対する強靭性を強めるためのグローバルな協調を要請しています。

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117. グローバル多次元貧困指標 2020

グローバル多次元貧困指標(the global Multidimensional Poverty Index: MPI)は、100以上の開発途上国をカバーする多次元貧困を測る国際的な指標であり、保健・教育・生活水準の急激な悪化を捉えることで、従来の貨幣ベースによる貧困指標を補完することを目指しています。オックスフォード貧困・人間開発イニシアチブ(OPHI)と国連開発計画(UNDP)は、共同で「グローバル多次元貧困指標2020年」を発表しました。 

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116. 2020年アース・オーバーシュート・デイ

アース・オーバーシュート・デイ(Earth Overshoot Day)とは、特定の年において人類の生態系資源やサービスに対する需要が地球による再生供給能力を超えてしまう日として定義されます。2020年のアース・オーバーシュート・デイは、コロナウイルス感染症・パンデミックのカーボン・フットプリント減少等の影響を考慮して、2019年よりも3週間ほど遅い8月22日と決定されました。一方、パンデミックによりグローバル・フードシステムが寸断されたものの、フードロスや貧困層の栄養問題の悪化を伴ったことから、フード・フットプリントについては減少なしと想定しました。

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115. Biofuture Platform: ポスト・コロナの経済復興策として各国政府が取り入れるべき5つの原則

2020年8月12日、世界20か国が参加するバイオエコノミーの推進を目的とする国際イニシアチブBiofuture Platformは、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)、グローバル・バイオエネルギー・パートナーシップ(GBEP)と共同で策定した、ポスト・コロナの経済復興策として各国政府が取り入れるべき5つの原則を発表しました。

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114. JIRCAS-FFTC国際イネいもち病ワークショップの開催

2020年9月18日、日本時間の10:00-17:30にかけて、JIRCAS-FFTC国際イネいもち病ワークショップと題する国際ワークショップをweb会議で開催します。このワークショップは国際農林水産業研究センター(国際農研:JIRCAS)と台湾にあるアジア太平洋食糧肥料技術センター(FFTC)の共同主催で行われます。