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1144. 水の安全保障と公平なアクセス

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1144. 水の安全保障と公平なアクセス

 

極度の貧困におかれた社会層の約8割が農村部に居住し、世界の貧困層の多くは農業に従事しています。包括的な農村開発とその恩恵を社会で広く共有することは、貧困と飢餓を削減する最も効果的な手段です。

国連世界水開発報告書2024年版は、すべての人々の平和と繁栄を確保するためには、水の安全保障と水サービスへの公平なアクセスの維持が不可欠であることを強調しています。

灌漑面積は、1961年時点の1億3,900万ヘクタールから、2018年には3億2,800万ヘクタール以上と、2倍以上に増加しました。灌漑面積は世界の農地の約20%にすぎないにもかかわらず、天水地域と比較して収量が30-100%高い傾向があり、世界の農業生産の約40%を生み出しています。灌漑は、自給自足から商業農業への移行、貧困緩和、経済成長において重要な役割を果たしています。
一方で、未だに多くの農村地域は灌漑の恩恵を受けず、水不足や水不足が深刻または非常に高い水準にあります。農業食料システムへの気候変動の影響は悪化することが予想されます。2050年に約100億人に達すると予測される人口を養うためには、農業生産を2012年比で約50%増加させる必要があり、灌漑や水の有効利用を可能にする、ソフトイノベーションとハードイノベーションによって達成される必要があります。

(参考文献)
The United Nations World Water Development Report 2024: water for prosperity and peace; executive summary https://www.unesco.org/reports/wwdr/en/2024/download?hub=2 

 

(文責:情報プログラム 飯山みゆき)
 

 

 

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