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1083. プラネタリートラスト:世代間公平性に向けた共通認識の基盤づくり

1083. プラネタリートラスト:世代間公平性に向けた共通認識の基盤づくり
グローバル及びローカルな公共財である地球システムは、気候・環境危機に直面しています。千変万化する世界において、現在および将来世代が地球保全のための共有ゴールに向けて団結するための基盤が必要です。
国際法と環境問題の権威であるEdith Brown Weiss博士が、国連が2024年9月に開催予定の「未来サミット」(The UN Summit of the Future)に向け、Environmental Policy and Law誌に、プラネタリートラスト概念に関する論考を寄せました。
Weiss博士によると、プラネタリートラスト概念は、まずは地球システムが公共財であるということの共通認識をもとに、地球システム維持における世代間の公平性(Intergenerational equity)実現を目指します。
楽観的にみれば、過去数十年間、多くの政府や市民社会が将来世代の関心に目を向けるようになり、とくに若者の指導力が目立つようになりました。一方、あえて悲観的にいえば、進展は遅いと言わざるを得ません。
Weiss博士は、「未来サミット」を機会とし、将来世代・世代間の公平性実現へのコミットメントを再確認し、実現に移していくことの重要性を強調しました。
(参考文献)
Edith Brown Weiss, Marshalling the Planetary Trust, Environmental Policy and Law (2024). DOI: 10.3233/EPL-239021 https://content.iospress.com/articles/environmental-policy-and-law/epl2…
(文責:情報プログラム 飯山みゆき)