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1200. 最新の食料安全保障事情

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1200. 最新の食料安全保障事情

 

2025 年 2 月 17 日、世界銀行のサイトは、最新の食料安全保障データを発表しました。

食料安全保障は、ほとんどの低所得国、特にアフリカで依然として警戒レベルにあり、東アフリカでは 6,160 万人が食料不安に陥っていると推定され、西アフリカと中央アフリカでは 5,000 万人近くが食料不安に直面すると予測されています。紛争と気候変動は、引き続き食料不安の主な要因となっています。

多くの低所得国では、国内の食料価格インフレが依然として高いままです。食料価格インフレデータが入手可能な2024年10月から2025年1月までの最新月の情報によると、5%を超えるインフレを経験する国は、低所得国の73.7%(2025年1月14日の前回更新時から1.5%上昇)、下位中所得国の52.2%(8.7%上昇)、上位中所得国の38%(変化なし)、高所得国の5.6%(1.8%低下)と報告されています。実質ベースでは、データが入手可能な164か国のうち、56%で、食料価格のインフレが全体のインフレを上回っています。

2025年1月の更新以降、農業価格指数と輸出価格指数はそれぞれ3%と6%上昇して終了しました。トウモロコシと小麦の価格はそれぞれ3%と5%上昇した一方、米の価格は10%下落しました。前年比で見ると、トウモロコシの価格は10%上昇している一方、小麦と米の価格はそれぞれ6%と19%下落しています。2020年1月と比較すると、トウモロコシの価格は27%上昇、小麦の価格は2%下落、米の価格は14%上昇しています。

農業市場情報システム(AMIS)市場モニター2025年2月版によると、AMIS作物(小麦、トウモロコシ、米、大豆)の世界価格は現在、トウモロコシを除き、1年前よりも下落しています。トウモロコシは供給懸念から国際輸出価格が15か月ぶりの高値に達しました。その背景に、前回の報告書および前シーズンと比較してトウモロコシ市場が逼迫していることが挙げられます。米についての最新の見通しは、記録的な世界生産、使用、繰越という以前の予想を再確認し、2025年の貿易も新たなピークに拡大すると見込まれています。最後に大豆については、南米の主要栽培地域の一部で悪天候が懸念されているにもかかわらず、世界の生産見通しは依然として潤沢です。


(文責:情報プログラム 飯山みゆき)
 

 

 

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