現地の動き

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213. 気候変動適応策の整備の必要性

2021年1月14日、国連環境計画は、気候変動適応策の進展とさらに必要とされる行動について報告する「Adaptation Gap Report 2020」を公表しました。気候変動の進行に伴い、気候変動緩和策とともに、これまで以上に各国が気候変動適応策をとる必要性が高まっています。適応策を講じることで、将来の深刻な危機を回避することができ、その便益は適応策実施費用を上回るとされています。

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212. 2020年は2016年と並んで史上最も暑い年に

2021年1月8日、EUのコペルニクス気候変動サービスは、2020年は2016年と並び史上最も暑い年であり、かつ2011-2020年は最も暑い10年間を記録したことを発表しました。2020年は冷却効果を持つラニーニャ現象にもかかわらず、気温上昇効果を持つ強いエルニーニョ現象要因にも押されて史上最高気温を記録した2016年と並んだことが特筆すべきことです。

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210. 新型コロナウイルスの影響に関する費用便益分析

ソーシャルディスタンシング(社会的距離)は、人の命を救うと同時に、経済活動の低下などにより社会全体に大きなコストを課します。新型コロナウイルスへの対応策では、さまざまなことを天秤にかけて検討しなければなりません。費用便益分析(cost-benefit analysis)では、影響を軽減するための戦略の機会費用を分析し、費用対効果を評価します。シンクタンクであるコペンハーゲンコンセンサスセンターによるガーナの分析ケースを紹介します。

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211. プラネタリー・ヘルス外交の必要性

2021年1月、The Lancet Planetary Health誌にて、「プラネタリー・ヘルス外交:アクションの要請」論考が発表され、パンデミックからの復興において、持続可能な開発目標SDGs達成にあたり、プラネタリー・ヘルス戦略政策策定・実行にかかわる国際関係論専門家の参画を要請しました。

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209. 自然界が人類にもたらす便益

自然界が人類にもたらす貢献を理解し、その便益をモニタリングすることは、地球システムを効率的・公平・持続的に管理する能力改善の上で極めて重要です。PNAS誌で公表された論文は、過去50年の環境劣化の進行が人類に与える影響についてレビューを行い、環境による多くの物質的・非物質的・調整機能的な貢献は減少したことを指摘しました。

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208. 2021年東京栄養サミットに向けての動き

2021年12月、東京栄養サミット2021(Tokyo Nutrition for Growth Summit 2021: N4G 2021)が開かれます。栄養サミットとは、オリンピック・パラリンピックの開催に合わせ、栄養不良の解決に向けた国際的取組を推進する取り組みです。今回は日本がホストとなり、2020年12月のローンチに始まり、年間を通して「成長のための栄養:行動の年(Nutrition for Growth Year of Action)」のイベントが行われるそうです。

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207. レジリエントな農業を目指して-気候変動と新型コロナウイルス-

一般財団法人日本水土総合研究所が発行している海外情報誌 “ARDEC”63号にて、「レジリエントな農業を目指して ―気候変動と新型コロナウイルス―」特集が組まれました。国際農研からも、「COVID-19とグローバル・フードシステム」の論考を提供、国際機関などの報告書・資料や最新論文に基づき、COVID-19とグローバル・フードシステムの関係について論じました。

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206. 国・セクター別の温室効果ガス排出

世界資源研究所(World Resource Institute)は、国・セクター別の温室効果ガス排出の比較などが可能なインターアクティブ・チャートを公表しました。そのデータによると、第6位の日本を含むトップ10排出国が世界のGHG排出量の3分の2を占めており、気候変動対策のカギを担っています。

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205. 2021年を迎えて

ちょうど1年前、中国ではSARS-CoV-2ゲノム情報のマッピングが行われ、オーストラリアでは山火事がピークに達し、東アフリカはサバクトビバッタの猛襲にさらされていました。2021年に入っても世界中でコロナ禍はおさまりを見せておらず、ワクチンの効果に世界経済の回復がかかっているところです。対照的に、気候変動についてはワクチンのような特効薬はありませんが、各国とも具体的な技術・制度的対策への着手が求められています。

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204. 2020年を振り返って

2020年は、サバクトビバッタ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック、気候変動による極端気象の頻発や温室効果ガス排出削減を巡る国際動向など、タイムリーな情報収集・提供の必要性を裏付ける多くの出来事がありました。とりわけCOVID-19は、人為的な経済活動が人類と地球の健全性を損ねており、気候変動・生物多様性損失回避と世界食料栄養安全保障確保の視点から、技術開発・介入の戦略的方向性を提示する分析の緊急性も示しました。

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203. 2021年は果物と野菜の国際年

国連は、地球規模で取り組む必要のある重要なテーマについて、国際年(International Year)を定め、問題について考え行動を起こすよう呼び掛けています。2021年は、「平和と信頼の国際年」、「持続可能な開発のための創造的な経済の国際年」、「児童労働の根絶のための国際年」、そして「果物と野菜の国際年」とされています。

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202. COVID-19復興とアフリカにおけるフードシステム転換リープフロッグ

2020年12月、CGIARのDr. Kundhavi Kadiresanが、「COVID-19復興において、いかにアフリカがリーダーシップをとれるか」との論考を発表、アフリカは世界的ショックに対するフードシステム強靭性強化におけるリープフロッグを達成すべきとしました。

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201. 気候変動対策としての肉消費削減は、開発途上国では異なるアプローチが必要である

国際熱帯農業センター(CIAT)と国際家畜研究所(ILRI)の研究者らは、Environmental Research Letters誌で公表された論文にて、気候変動対策としての肉類を含む動物性食品消費削減の提言は、先進国を除く開発途上国では該当しない場合もあると注意を喚起しました。開発途上国おいては未だに肉類の消費は少ない一方、家畜生産が農民の所得・栄養、また土壌肥沃度改善にも貢献する余地は大きく、家畜消費・生産の貢献を高めるためのデータ収集と研究の重要性を訴えました。

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200. 人間開発と人新世 - 人類はいかに地球に影響を及ぼしているか

国連開発計画(UNDP)は、2020年12月、人間開発報告書の30周年を記念して、「人間開発と人新世」報告書を公表しました。報告書では、各国の保健・教育・生活水準の統合指標である人間開発指標(Human Development index)に、各国の二酸化炭素排出とその物質的なフットプリントを考慮した新たな指標(Planetary pressures-adjusted HDI; PHDI)を提案しています。

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199. フードシステム・イノベーションとSDGsトレードオフ

2020年12月、The Lancet Planetary Health誌で公表された論文は、フードシステム・イノベーションと持続開発目標(SDGs)トレードオフについて論じました。格差や不正義にかかわる社会的側面への影響に留意し、トレードオフを克服することで真の持続性を達成できるような配慮が必要です。

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198. イノベーションの組合わせでアグリ・フードシステム転換を

2020年12月、Nature Sustainability誌で公表された論考(Bundling innovations to transform agri-food systems) は、アグリ・フードシステム転換のために複数のイノベーションを組み合わせて対応していく必要があるとしました。

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197. 培養肉の販売が世界で初めて承認される

先月、世界で初めて培養肉の販売が承認されました。培養肉とは、細胞を組織培養することによって人工的に作られた肉のことで、畜産に比べて環境負荷を低くおさえることができ、また厳密な衛生管理が可能で、動物を屠殺する必要もないという特徴があります。シンガポールの規制当局(食品庁)が、米国企業(イートジャスト社)がバイオリアクターで培養する鶏肉の販売を承認したことは、食品業界にとって画期的な出来事です。

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196. 多様性の喪失とCOVID-19

多様性の喪失は、新たなパンデミックが発生する条件を生み出しています。Science of the Total Environment誌に掲載された論文は、COVID-19のような感染症の発現を、人類・生物学的・地球化学上の多様性喪失に起因するとし、将来の世界的感染症を回避するために、多様性保全と、そのための異分野連携科学の必要性を訴えました。

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195. 海洋の持続的な利用に向けて

海洋は地球表面の71%を占めるにかかわらず、地球規模の環境政策過程において長らく軽視されてきました。この状況に対し、ノルウェーとパラオの首脳が中心となり、日本を含む14か国のリーダーが海洋から人類が享受してきた恩恵を守っていくためのハイレベル・パネル設置に立ち上がり、Nature誌にて海洋の持続的利用に関する科学的エビデンスの特集が組まれました。

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194. 2020年温室効果ガス排出量とパリ協定へ向けた現実

2020年12月、COVID-19による世界的なロックダウンにより、化石燃料由来の二酸化炭素排出量が劇的に減少したと報告されました。国連環境計画(UNEP)によると、COVID-19により温室効果ガス排出が一時的に削減されたものの、7%の削減は2050年までの温暖化を0.01℃ほど削減する程度の効果しかないとのことです。