現地の動き

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1133. 気候変動により、サヘル地域での洪水に伴う人道危機が悪化

2024年7月から9月までの雨季、サヘル地域の大部分は非常に激しい降雨に見舞われ、深刻な洪水が非常に脆弱な地域を襲い、人道危機を大幅に深化させ、援助組織や政府機関の対応能力を圧迫しました。10月23日、極端現象と気候変動の因果関係を分析するWorld Weather Attributionは、今後温暖化の下でより極端な降水イベントに備える必要性を強調しました。
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1132. 国際シンポジウム:気候変動が世界の食料需給に与える長期的影響と食料安全保障

12月5日、米国農務省首席エコノミストのセス・メイヤー氏と国際食糧政策研究所上級研究員のキース・ウィーブ氏を招いて国際シンポジウムを開催し、農林水産省が令和4年度より取組んでいる「世界の超長期食料需給予測に向けた予測モデル等検討業務」におけるこれまでの検討内容を紹介するとともに、パネルディスカッションを通じて世界の食料安全保障についての議論を行います。
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1131. JIRCAS国際シンポジウム2024

2024年11月22日(金)、JIRCAS国際シンポジウム2024『地球沸騰化時代におけるレジリエント遺伝資源の機会と課題』を、ハイブリッド(国連大学ウ・タント国際会議場およびオンライン)で開催いたします。ぜひご参加登録をお待ちしています。
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1130. 農業と食料システムにおいて生物多様性が重要な理由

生物多様性、とりわけ作物遺伝資源の多様性は、気候変動や環境危機が加速する時代の食料安全保障の維持において極めて重要です。10月にScience誌に公表された論文は、レジリエントな食料システムにおける遺伝資源多様性の保全・活用の重要性について論じています。
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1129. ランセット・カウントダウン2024

ランセット・カウントダウン2024年レポートは、極端な気候が世界中で多くの命と生活を脅かしていると警鐘を鳴らし、気候変動の最も深刻な健康への影響を回避するために、社会システム全体で協調的かつ構造的かつ持続的な変化を訴えました。
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1128. No More Hot Air…Please!

温室効果ガス排出量が過去最高を記録し、気候変動の影響が世界的に深刻化する中、現状のままでは、パリ協定の1.5°C目標は数年以内に達成できず、2°C目標の達成も危うい状況です。国連環境計画(UNEP)の「エミッションギャップレポート2024(The Emissions Gap Report 2024: No more hot air…please!)」は、前例のない野心的な温室効果ガス排出削減目標へのコミットメントを呼びかけました。
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1127. CO2濃度がわずか20年間で11.4%増加

10月28日、世界気象機関(WMO)は、「温室効果ガス年報(Greenhouse Gas Bulletin)」を発表、CO2濃度がわずか20年間で11.4%増加したことを示しました。
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1126. 地球温暖化による経済的打撃: 貧困層に加え、富裕層のリスクも急速に高まる

気温と降水量の極端な変動は、世界中の生産に影響を与え、サプライチェーンを通じてローカルおよびリモートの消費者に影響を与えます。ポツダム気候影響研究所(The Potsdam Institute for Climate Impact Research)による研究は、地球温暖化によってますます激化する不規則な気象現象が、世界の最貧困層だけでなく、高所得の消費者層にも経済的打撃を与えると発表しました。
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1125. 新たな脅威に備える。 古くて新しいイネの病気「稲こうじ病」

稲(いな)こうじ病は、収穫期に穂に黄色〜暗緑色の病粒塊が形成される病気の一つです。古くから知られるこの病気は、これまで世界的にも関心が寄せられてきませんでした。しかし、近年日本をはじめ世界の多くの国において、感染の拡大が確認されるようになり、大きな問題となっています。そこで、国際稲研究所(IRRI)の呼びかけにより、稲こうじ病に関する初めての国際ワークショップが、2024年10月14〜17日に開催されました。
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1124. 近年の大気中メタン急増は、湿地・廃棄物・農業由来の微生物源からの排出増による

大気中のメタンガスの増加は、2020年から2022年にかけて過去最高の増加を記録しました。今回、PNASで発表された論文は、近年の大気中メタン急増は、主に湿地・廃棄物・農業由来の微生物源からの排出量増加によって引き起こされたと推計しました。
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1123.気候変動に関連する森林火災由来温室効果ガス排出量の増加

人為的な気候変動により、森林火事はより大きく、より激しく、より一般的になりましたが、その要因分析はしばし困難です。Science誌に公表された論文は、機械学習のアプローチを使用し、全球森林パイローム(pyromes: 仮訳-比較的均質な火災特徴を有する地域)ごとに、気候・人為的要因・植生に対する感度の違いを分析した結果、気候変動の下で熱帯地域外(the extratropics)の森林火災の排出量が大幅に増加していることを明らかにしました。
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1122. 水循環はグローバルコモンズである

世界は洪水・干ばつなどの水災害の頻発化に直面しており、このような水循環バランスが崩れた事態は、人類史上初めてといえます。全ての人々にとって公平で持続可能な未来の実現には、水循環の安定性の復元が喫緊の課題です。水の経済学に関するグローバル委員会(Global Commission on the Economics of Water)は、水循環をグローバルコモンズとして認識することの重要性を訴えました。
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1121. 国連生物多様性条約COP16がコロンビアで開催

2024年10月21日から11月1日まで、コロンビアのカリにおいて、国連生物多様性条約(CBD)第16回締約国会議(COP16)が開催されます。今回のテーマは、自然との講和(Peace with Nature)で、各国政府だけでなく、地方自治体、企業、女性・若者及び先住民を含む一般市民が一堂に会し、「自然と共生する世界」という2050年ビジョン実現に向けた行動を加速します。
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1120. 気候のオーバーシュートに対する過信

最近公表された研究は、2023年の世界平均気温を押し上げたのはエルニーニョが主要な要因であり、人為的な温暖化の影響はあるものの急激な気温上昇の原因とはなっていないとしています。一方、世界の温室効果排出削減努力は、パリ協定の気温目標を達成するには依然として不十分であり、目標とされる地球温暖化の限界を一時的に超える(オーバーシュート)経路を想定した議論が行われています。Nature誌で公表された論文は、オーバーシュート後に気温低下が達成できる保証はないとし、気候リスクの削減に向けた短期的・急速な排出削減を呼びかけました。
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1119. 貧困撲滅のための国際デー

貧困撲滅のための国際デー(International Day for the Eradication of Poverty)とは、国際連合が制定した国際デーの一つです。2024年ノーベル経済学賞に、繁栄する豊かな国と貧しい国との違を決定づける政治的な制度の重要性を指摘した研究者が選ばれましたが、社会的・制度的虐待の撲滅に向け、公正・平和・包摂的社会のための協同が必要です。
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1118. 世界食料デー2024

世界食料デーとは、国際連合が定めた世界の食料問題を考える国際デーです。2024年のテーマは、「食への権利を、より良い生活と未来のために」(Right to foods for a better life and a better future) です。
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1117. 東南アジア連絡拠点だより④:タイの有機農業を見学

令和6年9月10日(水)および11日(木)、千葉大学千葉大学国際教養学部4年生の学生4名とともにバンコク郊外で有機農業を営む農家5軒を見学しました。
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1116. 2024年気候報告書: 地球における危険な時代

10月8日、BioScience誌に、2024年気候報告書: 地球における危険な時代(The 2024 State of the Climate Report: Perilous Times on planet Earth)との論考が発表されました。そのメッセージを紹介します。
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1115. 世界の干ばつ事情

9月末、欧州連合が発表したレポートによると、深刻な干ばつは現在世界の広い地域に影響を及ぼしています。エルニーニョ・南方振動(ENSO)とインド洋ダイポールモード現象の強い正の状態、および気候変動があいまって、世界の広い範囲で農業生産性に負のインパクトを及ぼし、緊急の食料安全保障危機に関する懸念が高まっています。気候変動に対し、農業の強靭性維持に貢献するのが、作物遺伝資源の多様性です。10月11日、作物遺伝資源多様性保全への多大な貢献により、2024年世界食糧賞を受賞するキャリー・ファウラー博士の特別シンポジウムをハイブリッド開催します。
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1114. 2020年から2022年のメタン急増の要因は湿潤熱帯地方の湿潤状態に起因

大気中のメタンガスの増加は、2020年から2022年にかけて過去最高の増加を記録するなど、過去10年間で加速しています。PNAS誌で公表された論文は、湿潤熱帯地方の湿潤状態が2020年から2022年のメタン急増を引き起こしたことを示しました。