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1234. 連絡拠点だより⑦:タイの甘酒『カオマーク』

日本では飲む点滴とも呼ばれ、美容効果もあるといわれている甘酒。実はタイにも『カオマーク(タイ語: ข้าวหมาก、Khao Mak)』と呼ばれる甘酒があるのです。日本の甘酒は飲料としてごくごく飲むことができますが、タイの甘酒はしっかりした米粒と甘い汁が混ざったのが特徴で、飲むというよりはスプーンですくって食べるという感じです。
東南アジア連絡拠点の近くで開催される月曜朝市でもカオマークが売られています。ここでカオマークを販売しているNatthanan Otthonさんは、この朝市の他にもバンコク市内2か所でカオマークに加えて、コスメ商品やタイマッサージオイルなどを販売して生計を立てています。
今回、バンコク北部の隣県パトゥムターニーのNatthananさんの家にお邪魔して、カオマークの作りを見学させていただきました。
カオマークの原料はもち米とルクパンと呼ばれる餅麹で、Natthananさんは1週間に18kgものもち米を使用して、約300カップを生産しています。もち米は新米ではなく古米を使うそうですが、古すぎるとお米の色が褐色化するため、古すぎてもよくないとのことです。ここでカオマークの作り方を紹介しましょう。
カオマークの作り方
1. もち米を洗い6時間浸漬する
2. 15~20分蒸す
3. 蒸米を水で洗い、ぬめりを取り除く
4. 網に入れて放置し水分を十分に取り除く
5. ボールに移し、細かく砕いた餅麹(ルクパン)とよく混ぜる
6. プラスチックカップに小分けする
7. 2~3日室温で放置して完成(気温によって日数が変わる)
*完成した甘酒はそのまま放置するとアルコール発酵が始まってしまうため、販売するまで冷凍庫で保存します。
Natthananさんの家は代々続くカオマーク生産者で、母が作ってたから自分も引き継いで作っているとのことです。また、カオマークの製造や販売するのには特に免許など必要無いそうです。もち米の他にも黒米を混ぜたカオマークも作っていて、美容に関心のある方にも好評だそうです。黒米は蒸しあがる時間が違うために別に蒸して、後で混ぜるとのことでした。黒米入りのカオマークをいただきましたが、プチプチした黒米の食感が良くてとても美味しかったです。
文責:東南アジア連絡拠点代表 金森紀仁