Pick Up
1048. 東南アジア連絡拠点だより:タイ産マンゴー
1048. 東南アジア連絡拠点だより:タイ産マンゴー
週末の6月29日は国際熱帯デーです。
熱帯地域であるタイはトロピカルフルーツがとても豊富で安くおいしいです。今回は、そんなトロピカルフルーツの中でタイ産のマンゴーについて紹介します。
2024年4月、日本における2024年産の完熟マンゴー初競りで2個入り1箱が過去最高の70万円で落札されました。そんなマンゴーの原産地はインドを中心とする地域で、少なくとも4000年以上前から栽培されていたと考えられています。なんと、仏教の経典にもその名が見られるそうです。そして現在では世界中で500種以上のマンゴーの品種が栽培されています。
国際農研の熱帯・島嶼研究拠点ではマンゴーの遺伝資源コレクションを維持しています。さらにマンゴーの遺伝資源に関するデータベースもホームページ上で公開しています。
マンゴー遺伝資源サイトhttps://www.jircas.go.jp/ja/database/mango/mango-top
世界のマンゴー生産
FAO統計(FAOSTAT)では、世界のマンゴー、マンゴスチン、グアバの生産量がまとめて掲載されているので、マンゴーのみを詳しく把握することはできませんが、これらの世界年間生産量は約5,900万トンと見積もられています。
地域別にその生産量をみると、インドが、約2,600万トン(世界の年間生産量の約44%)で第1位、ついでインドネシアが約410万トン、第3位が中国で380万トンと報告されています(タイは約140万トンで第10位)。
2022年の生産量(t)
1 India 26,299,000
2 Indonesia 4,125,244
3 China 3,800,000
4 Pakistan 2,782,809
5 Mexico 2,485,546
6 Brazil 2,111,139
7 Malawi 1,916,502
8 Bangladesh 1,452,303
9 Viet Nam 1,443,572
10 Thailand 1,398,902
タイのマンゴー品種
日本で生産されているマンゴーのほとんどがアップルマンゴーと呼ばれる「アーウィン種」です。なお、アーウィン種は世界各地で栽培されています。
タイでは60種類以上のマンゴー品種が栽培されているそうなのですが、東南アジア連絡連絡拠点のあるカセサート大学構内で毎週金曜日に開催されている朝市を歩くと、「キオウサウェイ」と「マハチャノ」が売られていました。キオウサウェイは果皮が緑色で果肉が黄色く果肉が少し硬め。サクサクとした食感でサラダにも使えます。マハチャノは熟すと赤みをおびた黄金色となります。 果肉は繊維質が少なくて味は濃厚です。
ちなみに、現在日本へ輸入できるタイのマンゴー品種は、キオウサウェイ(キヨサワイ)種、チョークアナン(チョカナン)種、ナンカンワン種、ナンドクマイ(ナムドクマイ)種、ピムセンダン種、マハチャノ種及びラッド種の計7種類となっています。
農林水産省植物防疫所ホームページ
https://www.maff.go.jp/pps/j/law/houki/saisoku/saisoku_86_html_86.html
タイ王国大阪総領事館 (Facebookサイト)
https://www.facebook.com/photo?fbid=1390737580954463&set=a.627996110561…
もし日本でタイ産のマンゴーを見かけたら、ぜひ食べてみてください。
(文責:東南アジア連絡拠点代表 金森紀仁)