Pick Up

1222. 食料と栄養の安全保障のための「ムーンショット」に向けた機運

関連プログラム
情報

 

1222. 食料と栄養の安全保障のための「ムーンショット」に向けた機運

 

2025年1月、ノーベル賞および世界食糧賞受賞者 153 名が署名した公開書簡で、署名者らは、世界は将来の食料需要を満たすのに「ほど遠い」状態にあると警告しました。現在、すでに推定 7 億人が飢えており、2050 年までにさらに 15 億人を養うためには、食料生産を確実に増大させる必要があります。

この書簡は、国際社会が最新の研究とイノベーションへの支援を強化しない限り、人類は今世紀半ばまでに「さらに食料不安で不安定な世界」に直面すると予測しました。科学者らは、気候変動、紛争、市場の圧力などの課題のもと、「食料と栄養の安全保障のために、食糧生産の漸進的ではなく大幅な飛躍につながる、地球に優しい「ムーンショット」の取り組み」を求めました。このアピールの中心となったのが、2024年世界食糧賞の共同受賞者であり、前米国世界食糧安全保障担当特使のCary Fowler博士です。

2025年3月25日、ワシントンD.C.で開催されたDialogueNEXTにおいて、世界食糧賞財団CEOであるTom Vilsack氏は、世界中の115を超える組織が受賞者レターに署名したことを発表しました。国際農研も受賞者レターに署名しています。この歴史的な行動の呼びかけは、増加する世界人口のために持続可能で食糧が確保された未来を保障するために不可欠な農業研究とイノベーションの加速に向けたコミットメントにおいて、すべての地域のリーダーの団結を訴えました。

 

(文責:情報プログラム 飯山みゆき)
 

 

関連するページ