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1114. 2020年から2022年のメタン急増の要因は湿潤熱帯地方の湿潤状態に起因

大気中のメタンガスの増加は、2020年から2022年にかけて過去最高の増加を記録するなど、過去10年間で加速しています。PNAS誌で公表された論文は、湿潤熱帯地方の湿潤状態が2020年から2022年のメタン急増を引き起こしたことを示しました。
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1113. 最近の世界食料安全保障事情

世界銀行のブログによると、国内食料価格のインフレ率は、多くの低・中所得国で高止まりしています。世界食料安全保障に影響を与える要因として、記録的な高温が商品作物市場にもたらすインパクト、またロシアのウクライナ侵攻後に急増する貿易関連規制が指摘されています。
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1112. 2024年9月 世界食料価格動向

国連食糧農業機関(FAO)は、10月4日、世界食料価格動向を公表しました。2024年9月の値は平均124.4ポイントで、8月から3%上昇と、2022年3月以来の月別価格指標上昇率を記録しました。価格指標に含まれるすべての商品価格が上昇し、その上げ幅は食肉価格の0.4%から砂糖価格は10.4%も上昇しました。明日10月8日、FAOチーフエコノミスト マッシモ・トレロ氏の特別セミナーをオンライン開催し、昨今の世界食料安全保障事情についてご講演いただき、パネリストおよび参加者と意見を交わします。
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1111. 2024年世界食糧賞:作物遺伝資源の多様性

気候変動・パンデミック・紛争・地球壊滅の危機に対し、長期的に世界の食料安全保障を維持する上で、作物遺伝資源の多様性は決定的に重要な役割を果たします。来週10月11日(金)開催の、特別シンポジウム『2024年世界食糧賞受賞者 キャリー・ファウラー博士特別シンポジウム』は、レジリエントな食料システム構築に資する研究の最前線に関する知見について意見交換を行う機会を提供します。
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1110. 効果的な気候政策

パリ協定の気候目標を達成するには、どんな気候政策が温室効果ガス排出削減に効果的かどうかの知識が求められます。Science誌に公表された論文は、1500気候政策について、機械学習を用いて評価し、二酸化炭素削減に貢献した63の政策を同定しました。
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1109. 科学技術イノベーションに関するコミュニケーション

気候変動が加速し、環境問題も山積していく中、人口増により今後も世界食料需要をけん引していくグローバルサウスの農林水産業動向は、世界および日本の食料安全保障にとっても重要な課題です。グローバルサウスの農林水産業における科学技術イノベーションの重要性を伝える際に、コミュニケーションの工夫が必要です。
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1108. 食料システムのリスクとその対応

今日の食料システムは、不確実性のもと、様々なリスクを抱えています。食料安全保障の維持には、不確実性を取り除く国際協調と、強靭で持続的な食料システムを構築していくための科学技術イノベーション、および行動変容による、全方位的な対策が求められています。来週10月8日(火)開催予定の、国際連合食糧農業機関(FAO)チーフエコノミストのマッシモ・トレロ氏を招いた特別セミナーでは、世界食料安全保障の確立 および強靭な食料システム構築に向けた戦略的な国際協力の在るべき姿について意見を交わす場を提供します。
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1107. 微生物・プラネタリーヘルス・SDGs

細菌、古細菌、ウイルス、真菌、原生生物などの微生物は、地球上の生命と生物圏の機能に不可欠です。Cell誌で発表された論文は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の達成における微生物の主な役割について議論し、持続可能な未来への移行を促進する微生物の研究と技術の最近の進歩について論じています。
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1106. 食料のロスと廃棄に関する啓発の国際デー

週末、9月29日は、食料のロスと廃棄に関する啓発の国際デー(International Day of Awareness on Food Loss and Waste Reduction)です。今年は、気候目標の達成に貢献し、持続可能な開発のための2030アジェンダ推進がテーマです。
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1105. 地球システムバウンダリーの定量化

すでに、人々の活動は、地球にとっても人にとっても危険な領域に達しているようです。本日は、地球システムバウンダリーの概念と共にLancetプラネタリーヘルス誌に掲載された報告書(Gupta et al. 2024)をご紹介します。
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1104. 科学の下で団結せよ ― United in Science 2024

9月の国連総会の開催に合わせ、世界気象機関(WMO)を中心とした国連機関は、最新の気候科学関連情報に関する報告書(United in Science)を公表しています。2024年の報告書のテーマは、気候アクションを再起動せよ(United in Science: Reboot climate action)です。
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1103. 気候変動は農業の環境インパクトを悪化させる

近代農業は多大な環境インパクトを伴いますが、気候変動の悪化に伴い、さらに農業の環境インパクトが悪化することが予想されています。Science誌に公表されたレビュー論文は、農業の環境インパクト - 温室効果ガス排出・水利用と不足・土壌劣化・窒素リン汚染・病害虫発生と農薬使用による汚染・生物多様性喪失 -に関し、気候変動が与える影響を分析しました。
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1102. NARO-JIRCAS-FFTC国際シンポジウム2024「水田水管理による温室効果ガス発生および水稲の重金属吸収の抑制」開催予告

10月1日・2日に開催のNARO-JIRCAS-FFTC国際シンポジウム「水田管理による稲重金属吸収と温室効果ガス発生の抑制」では、米国、タイ、インドネシア、韓国、ベトナム、バングラデッシュ、台湾、そして日本から当該研究の専門家が一堂に会し、最新の研究情報やその成果の紹介と、さらなる研究の促進や開発技術の社会実装への道筋目指し、1日半かけて議論と情報交換を行います。
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1101. エリアンサスの高い水利用効率を支える代謝物

糖料・エネルギー作物であるサトウキビは、近代品種間の交配により遺伝的基盤が脆弱であり、近縁遺伝資源であるエリアンサス(Erianthus arundinaceus)を用いた属間交配による遺伝的基盤の拡充および環境ストレス耐性の改良に期待が高まっています。このたびPlanta誌で公表された論文は、これまで漠然と理解されていたエリアンサスの高い耐乾性について、気孔密度が少なく特異的な代謝物を蓄積することによる高い水利用効率が貢献している可能性を見出しました。
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1100. 2024年夏は史上最高に暑かった

9月11日、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、2024年8月が新たな月別最高気温を更新、6・7・8月の平均気温が昨年の記録を0.1℃上回り、この夏が1880年来の観測史上で最も暑かったと発表しました。
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1099. 米国国務省キャリー・ファウラー博士のシンポジウムを10月11日東京で開催

国際農研は、令和6年10月11日(金)に特別シンポジウム『2024年世界食糧賞受賞者 キャリー・ファウラー博士特別シンポジウム:作物遺伝資源多様性保全に捧げたキャリアと適応作物と土壌のための新ミッション』を東京大学弥生講堂にて開催します。
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1098. 国際連合食糧農業機関(FAO)チーフエコノミスト特別セミナー 10月8日に東京にて開催

国際農研は、外務省および農林水産省と共催で、国際連合食糧農業機関(FAO)チーフエコノミストのマッシモ・トレロ氏を招いた特別セミナー『世界食料栄養安全保障及び強靭な食料システム実現のための優先的政策・投資オプション』を令和6年10月8日(火)にオンラインにて東京にて対面開催します。
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1097. 過去5年間メタン排出がこれまでにない速さで増加

メタン(CH4)は気候変動の原因となる強力な温室効果ガスです。グローバル・メタン・プレッジのもと、150か国以上の国々が10年間でメタンを30%削減すると宣言しましたが、9月10日に発表された研究によると、過去5年間メタン排出がこれまでにない速さで増加、とりわけ農業と廃棄物由来の排出が多くを占めました。
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1096. 気候とSDGのシナジー

SDG目標の80%以上が気候と関連するという事実を踏まえれば、気候変動とSDGsの目標達成に向けてバラバラに対応する余裕は残されていません。第5回グローバルシナジー会議(the Fifth Global Synergy Conference)、および「国連未来サミット」(The UN Summit of the Future)のテーマの一つ、気候変動対策と持続可能な開発目標のシナジー最大化の戦略を掲げた国連の報告書を紹介します。
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1095. 2024年8月 世界食料価格動向 

国連食糧農業機関(FAO)は、9月6日、世界食料価格動向を公表しました。2024年8月の値は平均120.7ポイントで、砂糖・食肉・穀物価格指標の下落が植物油・乳製品価格の上昇を上回ったことで、前月よりごく僅かに下落しました。この値は前年比で1.1%低く、歴史的に最高値160.3ポイントを記録した2022年3月に比べ24.7%低い値にとどまりました。