現地の動き
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557. バイオマスから、バイオ燃料やバイオ化成品製造に必要なグルコースを、効率よく安価に得るための糖化技術の開発
国際農研とタイ国キングモンクット工科大学トンブリ校(以下、KMUTT)の共同研究グループは、農作物の収穫時や加工時に出てくる茎葉、皮、粕、ならびに生活廃棄物として出てくる食品残渣、繊維廃棄物、紙ゴミなど、セルロースを主体とするバイオマスから、バイオ燃料やバイオ化成品製造に必要なグルコースを、効率よく安価に得るための糖化技術の開発を行っています。今回開発した「微生物糖化法」は、酵素添加を一切必要とせず、微生物培養だけでセルロースをグルコースに変える画期的な技術で、低コスト化が図られることから、廃棄綿繊維など再資源化が進まなかった材料への適用も期待されます。
556.ゲノム予測モデルが明らかにする穀粒中の亜鉛濃度が高い品種の開発に利用できるイネ遺伝資源
マダガスカルなどでは、主食であるコメに含まれる亜鉛(Zn)濃度は1日の必要量を十分に供給するには低すぎるため、コメを主食とする家庭で、ミネラルが豊富な果物や野菜、肉などを加えて食事を多様化する余裕がない場合には、食事からのZn摂取量が不足し、Zn欠乏症になる危険性があります。その解決には主食であるコメに含まれるZnを増やすというアプローチがあります。このような食用作物の可食部におけるZn濃度を高めるアプローチ(Zn-バイオフォーティフィケーション)は、亜鉛欠乏を緩和するための世界的な育種目標です。国際農研は他機関と共同でゲノム予測モデルにより3000点のイネ遺伝資源のコメZn濃度を予測し、その中のZn濃度が高いドナー(遺伝子提供系統)候補をマダガスカルで、実験的に検証しました。
555. グリーン・リカバリーへの投資
554. アフリカの農民レベルで整備した水路の機能強化
553. 世界海の日
6月8日は「世界海の日」です。国際社会が直面している海洋に関する課題について世界的な認識を高める機会を作るために制定されました。また、2022年は「零細漁業と養殖の国際年」です。本日のPick Upでは、国際農研の研究成果から水産分野の零細漁業と養殖に関連する国際共同研究を2例紹介いたします。
552. 持続可能な開発報告書2022: SDGs進捗は2年連続で後退
551. 2022年5月 世界食料価格動向-2カ月連続で下落するものの昨年に比べ2-3割高
国連食糧農業機関(FAO)は、6月3日、世界食料価格動向を公表しました。食料価格指標は、2022年3月に史上最高値を記録したのち、4月/5月と2か月連続で下落したものの、昨年の同時期に比べ、29.2ポイント(22.8%)高水準にとどまっています。今回の下落は食料油価格と乳製品価格指標の下落を反映している一方、穀物・肉価格指標は上昇しました。6月3日はまた、ウクライナ戦争開始から100日目にあたりました。国連機関は、ウクライナへのロシア侵攻を受けた食料安全保障の危機回避に向け、ロシアや関係国との交渉に尽力していると報告しています。
550. 世界環境デー Only One Earth(かけがえのない地球)
549. 気候変動アクションにおける社会科学の重要性
548. ロシアのウクライナ侵攻による食料危機を巡る懸念と攻防
547. 栄養価の高い食品の小売価格はコロナ症例数の多い国でより上昇した
546. ウクライナにおける戦争の食料・燃料安全保障への影響
545. 大雨・高潮・ハリケーン
544. 同時・連続的に起こる異常気象のインパクト
543. 干ばつリスクに対するプロアクティブなマネジメントの必要性
542. ヤムイモの生育促進に共生微生物が寄与―生産性向上に向けた新技術の開発を目指す
541. 西アフリカギニアサバンナの重要作物、ヤムイモの性別とイモ収量の関係を解明 ―効率的な栽培法の開発を目指して―
540. 気候変動・食料危機・「国際生物多様性の日」
539. 健康増進のための十分に活用されていない遺伝資源・アマランサスの今後の展望と可能性
538.トマトの熱ストレス耐性付与のための遺伝・分子的メカニズム