現地の動き
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999. 気候変動・生物多様性喪失・感染症発生の因果関係
今日、世界は気候変動・生物多様性喪失・感染症発生の3つの危機に直面しています。気候変動・生物多様性喪失・感染症発生の関係は、フィードバックループを通じて連鎖的な影響をもたらします。地球が直面する危機を解決するうえで、3つの危機の因果関係を理解することが重要です。
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998. 気候変動とチョコレート
ここ数か月、チョコレートの原料であるココアの価格が高騰しています。2023年3月にキロ当たり2.75ドルであったココア価格は、2024年3月に7.09ドルと、158%も上昇しました。国連貿易開発会議(UNCTAD)は、最近のココア価格高騰の背景に、気候変動の影響を指摘します。
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997. 2023年の温室効果ガス排出量と気候政策
Nature Reviews Earth & Environment誌で発表された論文は、2023年の世界の温室効果ガス排出量は、史上最高値を記録しつつも、2022年比で0.1%増加にとどまったとしており、今後、排出増加傾向も頭打ちになる可能性を指摘しました。同誌の別論文は、2023年における国別・国際的な気候政策についてとりまとめ、世界的な気候アクションを加速するうえで、国内および国際的な気候変動政策の一貫性の重要性を訴えました。
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996. 海氷融解の地球規模なインパクト
海氷はその形成の際に地球規模の海洋大循環を引き起こしているとされ、地球の気候の安定化に貢献しているとされます。海氷は白いため太陽光を反射しやすく、地球を冷却する役割を果たしていますが、いったん溶けだすと黒い水面が太陽光エネルギーを吸収し、海洋・大気を温める効果を持ちます。最近の南極における海氷融解の兆候について、科学者らは、地球規模での気候変動加速への影響を懸念しています。
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995. 地球温暖化は加速しているのか
欧州連合の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は、2024年3月、世界気温は記録的な高さとなり、10か月連続で月別気温の最高値を観測したと発表しました。世界の気候学者は世界平均気温トレンドについて注目しており、とりわけ過去1年間、地球温暖化が予測以上に加速しているかどうかの議論がさかんに行われています。
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994. 人為的な温室効果ガス大気濃度が2023年も引き続き上昇傾向
アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、2023年の人為的な温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)・メタン(CH4)・亜酸化窒素(N2O)大気濃度が、引き続き上昇傾向を示したことを報告しました。
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993. 2024年3月 世界食料価格動向
国連食糧農業機関(FAO)は、4月5日、世界食料価格動向を公表しました。2024年3月の値は平均118.3ポイントで、植物油の上昇を反映し、前月から1.3ポイント(1.1%)上昇ました。前月まで7か月間続いた下落傾向を反転する上昇ではありましたが、前年比で9.9ポイント(7.7%)低い値にとどまりました。
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992. 気候変動によるワイン生産への影響
気候変動はブドウの収量、ブドウ果実の成分組成、ワインの品質にも影響を与えています。今回はボルドー大学のvan Leeuwen教授らによって発表された総説『気候変動によるワイン生産への影響と適応』を紹介します。
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991. マダカスカルの棚田で、貧困に効く“処方箋”を書く
開発経済学者の仕事は、時に医師の仕事に例えられます。なぜなら貧困削減のための“処方箋”を書くような仕事だからです。確かに、農家の話を聞き(=問診)、調査(=検査)をして、どうすれば農家の生活がより豊かになるか提案する(=処方箋を書く)という流れは、医師の仕事と似ているかもしれませんね。なぜわざわざ現地に行って話を聞くのか、マダガスカル農家調査を例に、その深いワケをお話ししたいと思います。
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990. タイ地域野菜データベース アップデート版の公表
“Thai Local Vegetables” データベースは、国際農研をはじめとする共同研究チームの研究成果をまとめた “JIRCAS International Agriculture Series No.17: Thai Local Vegetable” を礎に、2010年にウェブ版として公開されましたが、このたび、機能性や現地利用についての情報の負荷や検索機能を追加した更新版を発表しました。
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989. 食料廃棄物問題の深刻さ
国連環境計画によると、世界人口の3分の1が栄養ある食へのアクセスに問題を抱えている一方で、10億食分の食料が廃棄されています。食料廃棄物は、経済的な損失にとどまらず、気候変動・生物多様性喪失・環境汚染を悪化させており、削減に向けた早急の対策が求められます。
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988.日本の桜開花と季節学
植物や動物が生きるために作る周期が季節と経年の気候の変化でどのように影響されるかを研究する季節学において、日本における桜の開花時期の研究は長期での気候変動の影響を調べる最も信頼される情報源の一つともいわれています。一方、今期は11月から1月にかけての気温が高く休眠打破の時期が大幅に遅れたためか、開花予測も困難になったようです。変わりゆく気候への動植物の適応に関する研究も、より複雑化しそうです。
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987. どこで大きいか、気候変動の影響:気温上昇による極端現象の発生予測
2023年は観測史上最も暑い1年となりました。このままグローバル社会による排出削減の公約が達成できなければ、今世紀中に地球は2.2℃~3.4℃温暖化しかねない可能性もあります。PNAS 誌は、世界気候モデルの結果をスケールの小さいレベル(downscale)で解析したインターラクティヴマップで示し、気温上昇の度合いに応じた極端現象の発生頻度の予測に基づき、人の健康・農業生産等が直面しうる課題を示しました。
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986.気候変動対策は適応策と緩和策を統合すべき
先日紹介したNature Climate Change誌の論稿は、気候変動適応策の緊急性を訴えていましたが、本日は同誌から気候変動対策は適応策と緩和策を統合すべきだとする論説を紹介します。
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985. 将来の食料安全保障に向けた気候変動適応の緊急性
気候変動のもとで異常気象の頻度が増しており、安定的な食料生産をとりまく環境への不確実性が高まっています。Nature Climate Change誌に掲載された論説は、気候変動の食料生産へのインパクトは我々すべてに影響を及ぼすとし、負の影響を最小化し、最も脆弱な社会層を保護するための研究・研究資金を確保する重要性を訴えました。
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984. 2023年の気候-桁外れな記録
3月19日、世界気象機関は、2023年気候白書を発表、温室効果ガス排出水準・気温・海洋熱・海洋酸性化・海面上昇・南極海氷面積喪失・氷河後退、といった指標が基準値を桁外れに( off the charts)超えたと発表、異常気象による社会経済インパクト・脆弱社会層の食料安全保障危機の深刻さに言及しました。
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983. 土地利用の転換で起こり得る意図しない結果 : 草地から耕作地へ
動物性食品の生産は一般的に環境負荷が大きいと指摘される中、いざその切り替えが本当に気候緩和につながるだろうかという疑問が生まれます。今日は、農地利用に関する一般的な考え方と、土地利用の転換によって起こり得る予期せぬ課題、その対処法についてイギリスを事例にとりまとめた研究論文を紹介します。
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982. 平和のための水
3月22日は、「世界水の日(World Water Day)」です。2024年のテーマは「平和のための水(Water for peace)」。今日は国連の2024年世界水の日のメッセージを紹介します。
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981. 森林とイノベーション:より良い世界のための新たな解決策
3月21日は国際森林デーです。世界で森林や樹木に対する意識を高める記念日として国連が定めました。2024年のテーマは「森林とイノベーション:より良い世界のための新たな解決策(Forests and Innovation: New Solutions for a Better World)」です。
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980. 世界的な低体重・肥満のトレンド
The Lancet誌にて、1990年-2022年期間における200か国・地域の成人(20歳以上)・学齢児童及び思春期青年(5-19歳)を対象とした身長体重測定調査に基づき、低体重・肥満に関するトレンドをとりまとめた論文が発表されました。多くの国において肥満人口の増加により二重負荷が悪化する一方、南アジアやアフリカの一部では低体重・やせが根強く残っていました。低体重問題を撲滅し、肥満上昇傾向を反転させるためには、栄養に富む食へのアクセスを改善に向けて、社会的に栄養状態を移行するための努力が強く求められています。