現地の動き

国際機関動向

世界銀行2018「気候変動が引き起こす人口移動のうねり [Groundswell: Preparing for Internal Climate Migration]」概要

本報告書は、深刻化する気候変動の影響を受け、サブサハラアフリカ・南アジア・ラテンアメリカの3地域において、2050年までに1.43億人が国内での移住を余儀なくされるとの予測を示す。また、気候変動の影響を受けて人口が流出する地域だけでなく、より安定的な気候条件や雇用機会を求めて人口が流入する地域についても予測する。さらに、温暖化ガスの削減策や堅実な経済開発の実行によって最悪のケースを回避する可能性についても提示する。

国際機関動向

世界銀行2018「世界の富の推移2018-持続可能な未来をつくる [The Changing Wealth of Nations 2018 : Building a Sustainable Future].」概要

世界各国は、経済状況の指標としてGDPを定期的に報告している。他方、インフラ・森林・鉱物資源・人的資源など、持続的経済成長を生み出す源泉である様々な富・資本についても、信頼しうる指標に基づいてモニターする必要性が指摘されてきた。「2世界の富の推移2018-持続可能な未来をつくる」 は、過去20年の富の推移を世界及び地域ごとに概観し、富が開発パターンに与える影響について実際の分析例を提示する。

国際機関動向

国際連合食糧農業機関(FAO) 2017「2017年 アフリカ地域 食料安全保障・栄養状況概観 - 食料安全保障・栄養危機と紛争の悪循環を断ち切るための強靭性構築 [Regional Overview of Food Security and Nutrition in Africa 2017. The food security and nutrition–conflict nexus: building resilience for food security, nutrition and peace

サブサハラ・アフリカでは、紛争や旱魃を引き金に、栄養不足に陥っている人々の割合は近年増加傾向に転じている。世界の栄養失調人口の半数以上が紛争地域に居住する中、アフリカは、とくに激しい紛争地の3分の1、また長期化紛争を抱える国の7割を抱えている。食料安全保障・栄養危機と紛争の関係を断ち切り、平和構築を達成するためには、政策フレームワーク整備と投資戦略実施のための資源・制度強化が早急に必要とされる。

国際機関動向

アフリカ緑の革命のための同盟(AGRA)2017「2017年 アフリカ農業現況報告 -サブサハラ・アフリカ小規模農業ビジネス戦略 [Africa Agriculture Status Report 2017 -The Business of Smallholder Agriculture in Sub-Saharan Africa].」概要

アフリカでは、大多数の農民が平均2ヘクタールに満たない土地で小規模農業を営んでいる。コメ・小麦の自給達成に重点投資を行ったアジアの「緑の革命」とは対象的に、アフリカ農業革命は、多様な作物・農業システム・環境に対し、拡大する貿易・フードシステムの機会を捉え、小規模農民の発展・雇用創出・所得向上を中心に据えた、包括的なアプローチが必要である。

出張者

農学知的支援ネットワーク(JISNAS)とワーゲニンゲン大学研究センターによるジョイントセミナー・ワークショップで講演

ミャンマーのイエジン大学で開催された、農学知的支援ネットワーク(JISNAS)とワーゲニンゲン大学研究センターによるジョイントセミナー・ワークショップにおいて、サトウキビ白葉病の総合的病害虫管理体系開発に関する研究についての講演を行いました。

国際機関動向

国際農業開発基金 (IFAD) 2017「気候変動に対応できる農業と栄養問題解決の相乗効果を生み出せ [The Nutrition Advantage - Harnessing nutrition co-benefits of climate-resilient agriculture].」概要

気候変動と栄養失調は、各々複雑な要因が絡み合い一筋縄では解決できないという点において、21世紀に国際社会が直面する中でも特に「厄介な問題」である。国際農業開発基金 (International Fund for Agricultural Development: IFAD) は、本報告書において、気候変動に対応できる農業への投資が、食料安全保障と栄養失調の根絶を同時に達成する可能性について論じる。

会議概要報告

「アフリカ稲作振興のための共同体(CARD)」運営委員会への参加

2017年12月7日から8日にかけて、ケニア・ナイロビにおいて、日本政府・JICA等が推進する「アフリカ稲作振興のための共同体(CARD)」運営委員会が開催され、JIRCASも運営委員として、最終年度に向けた最終評価レポートの審議と次期フェーズの枠組みに関する議論に参加しました。

出張者

小堀主任研究員がタイ農業局でサトウキビ白葉病IPMのセミナーを実施

JIRCASの小堀主任研究員が、タイ農業局において、サトウキビ白葉病に対するIPM体系確立を目的とした研究成果についてセミナーを行い、バンコクや地方の農業事務所等から多くの方が参加されました。

海外連絡拠点

SEAFDEC 50周年記念式典に参加

SEAFDEC(東南アジア漁業開発センター)の50周年記念式典が11月15日にバンコクで開催され、参加してきました。

国際機関動向

国連砂漠化対処条約 (UNCCD) 2017「グローバル・ランド・アウトルック第一版 [The Global Land Outlook, first edition]」概要

2017年9月12日、国連砂漠化対処条約 (UNCCD) は、第13回締約国会議開催に合わせ、「the Global Land Outlook 第一版」を公表し、人智を駆使して有限な土地資源を持続的利用することの重要性を提起した。

国際機関動向

国際連合食糧農業機関(FAO)「2017年世界食料・農業白書:フードシステム発展を通じた、あらゆる人々が参加可能な農村構造転換の促進 [2017 THE STATE OF FOOD AND AGRICULTURE: LEVERAGING FOOD SYSTEMS FOR INCLUSIVE RURAL TRANSFORMATION]概要

低所得諸国においては、農業生産性の低迷と工業化の停滞により貧困・栄養失調が蔓延する一方、2030年までに25%の人口増加と、そのペースを上回る爆発的な都市化が予測され、貧困撲滅の高い障壁となり、立ちはだかっている。他方、都市住民による所得向上・生活習慣の変化に伴い、穀物から魚・肉類・乳製品・野菜・果物・加工食品への需要多様化の兆しが見られる。都市化は農業に絶好のチャンスをもたらしうるが、あらゆる人々が参加可能な農村構造転換を促進する上で、小規模農民の競争力と持続力を高めるための政策・制度支援が緊急に必要とされる。

海外連絡拠点

タイ王国プミポン・アドゥンヤデート前国王葬儀

タイ王国プミポン・アドゥンヤデート前国王の葬儀が10月25~27日に行われました。プミポン・アドゥンヤデート前国王は、タイ国民から敬愛され、タイの農林水産業の発展に力を注いでこられました。JIRCASはタイと長年共同研究を行っており、弔問に行って参りました。

国際機関動向

FAOアジア・太平洋地域事務所(Regional Office for Asia and the Pacific)のBlue Growth Initiative概要

FAOの重点活動であるBlue Growth Initiativeは、持続的な水産養殖の推進により、タンパク質供給増加、生計向上、水産資源・環境保全を図ることを目的としています。アジア・太平洋地域での活動概要をご紹介します。

国際機関動向

国際連合食糧農業機関(FAO), 国際農業開発基金(FAD), 国連児童基金(UNICEF), 世界食糧計画(WFP), 世界保健機関 (WHO).「2017年世界食料安全保障・栄養白書: 平和構築・食料安全保障のためのリジリエンス構築[The State of Food Security and Nutrition in the World 2017.Building resilience for peace and food security」概要

2017年9月15日に公表された「2017年世界食料安全保障・栄養白書」によると、慢性的栄養失調状態にある人々の数は2000年の9億人より漸減傾向にあったが、2015年から2016年に7億7700万人から8億1500万人に増加へ反転した。とりわけ紛争と旱魃・洪水などの天災の影響が重なったサブサハラアフリカ、南・東アジア、西アジア、の一部において、深刻な食料安全保障の悪化が観察された。こうした危機に対応するためには、緊急人道援助と長期的な開発・平和構築の送付による対応が必要とされる。

海外連絡拠点

タイ科学技術博覧会2017にJIRCASとタイの共同研究の成果を展示

8月17~27日に、バンコク郊外で開催されたタイ科学技術博覧会に、エビ混合養殖とタイ野菜の機能性の成果を展示

国際機関動向

国際食料政策研究所(IFPRI)「グローバル食料政策レポート・2017年版 [International Food Policy Research Institute. 2017 Global Food Policy Report.]」概要

国際食料政策研究所(The International Food Policy Research Institute、IFPRI)は、毎年、食料政策にまつわる最新事情の概要と見通しに関する専門家の見解を「グローバル食料政策レポート」としてまとめている。2017年版報告書は、低・中所得国において、急激な都市化がもたらす食料安全保障・栄養改善の課題を特集している。

国際機関動向

国際農業開発基金(IFAD)「サブサハラ・アフリカにおける農村-都市関係と フードシステム(Rural-urban linkages and food systems in sub-Saharan Africa.)」概要

国際農業開発基金(International Fund for Agricultural Development、IFAD)による本報告書は、近年の都市化・所得増を背景とした食生活の変化により加工食品・肉製品・青果物への需要が急増しているトレンドを踏まえ、包括的で持続的なフードシステム促進のための農村と都市の関係、それぞれの役割について考察している。

会議概要報告

第26回世界食料見通し会合(26th World Outlook Conference)への参加

2017年6月8日と9日の二日間にかけて、アイルランド農業食料開発局(Teagasc)主催でダブリン市郊外において第26回世界食料見通し会合(26th World Outlook Conference)が開催され、JIRCAS社会科学領域の古家が参加し、開発中の新たな世界食料モデルの分析結果について報告しました

国際機関動向

国連栄養常任委員会(UNSCN)「『栄養のための行動の10年』へのスポットライト [UNSCN NEWS 42: A Spotlight on the Nutrition Decade.」概要

国連栄養常任委員会(UNSCN)によるUNSCNニュースは、国際栄養改善の分野で重要な課題に関する情報を提供している。今号は「栄養のための行動の10年(2016-2025年)」として、今後9年間で栄養失調を解決する為に必要とされる6つの行動分野 について特集している。中でも、「行動分野1: 健康的な食生活の為の持続的で強靭なフードシステム」は、生物多様性の有効利用、農作物の生物学的栄養強化(Biofortification)の役割に着目する。