熱帯島嶼における山・里・海連環による環境保全技術の開発【熱帯島嶼環境保全】
2023-04-12
プロジェクトの活動
セミナー「石垣の資源循環を進める農業研究最前線」開催報告
- 2022年10月26日(水)、石垣市民会館においてセミナーを開催し、会場参加、オンライン参加合わせて88人の方にご参加いただきました。
開催報告として、Q&Aや報告資料を掲載しています。
背景
熱帯島嶼は気候変動の影響や自然災害に対し脆弱で、不適切な土地・水利用による環境の悪化と海洋への影響が顕在化しています。具体的には、森林・マングローブの伐採、農地からの土壌流出や化学肥料・飼料由来の栄養塩類の流出などの環境問題が起きています。「森は海の恋人」と言われるように、山里海は物質循環と人間活動を通じて密接に関係しています。特に山から海までが短い距離で連続している島嶼では、山里海の一体的な取り組みが必要です。
プロジェクト目標
環境資源の適切な管理や生物資源の有効な利活用を通じて土壌流出の抑制と栄養塩類の負荷量削減に寄与する技術を山・里・海で開発・実証し、流域モデルを用いてこれら技術導入による島嶼の河川水質改善等の環境保全効果を定量化します。
研究課題構成
- 熱帯島嶼の山・里・海における環境負荷軽減・資源循環技術の開発
- 熱帯島嶼の流域における栄養塩類・土壌の環境評価および技術導入条件の解明
対象国
フィリピン、日本(石垣島)
成果の対象者・受益者
農山漁業従事者・地域住民、地方自治体・政府機関の農林水産・環境政策担当者
プロジェクトリーダー
安西 俊彦(熱帯・島嶼研究拠点)
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セミナー「石垣の資源循環を進める農業研究最前線」Q&A
(2023-04-12)
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熱帯・島嶼研究拠点の技術支援室職員3名が創意工夫功労者賞を受賞
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セミナー「石垣の資源循環を進める農業研究最前線」開催報告書の公開とQ&Aの掲載
2022年10月開催のセミナー「石垣の資源循環を進める農業研究最前線」報告書を公開しました。
セミナー当日にいただいた、窒素循環、施肥方法、サトウキビ栽培、土壌・ミミズに関するご質問への回答も、掲載しています。
セミナー開催報告、Q&Aはこちら
動画公開 熱帯島嶼の農業生産と環境保全 沖縄県赤土流出防止の取組
沖縄県、石垣市、フィリピン農業省と、農業生産と環境保全の両立に向けた知見を共有する国際会合を開催し、沖縄県から提供を受けた、沖縄の大地と海が育む美しい自然と大切な恵みを守るための取り組み動画に、英語字幕を付けて公開しました。
プレスリリース
関連するイベント・シンポジウム
- 場所
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石垣市民会館 中ホール(先着順150名、申込不要) オンラインは人数制限なし、要申込( 沖縄県石垣市浜崎町1-1-2)

現地の動き
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637.「きのこの日」
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