令和6年2月19日(月)、タイ、インドネシア、フィリピンの農業青年58名が、アセアン諸国の農業青年の人材育成を行う研修プログラム「アジア食料生産力向上農業人材育成事業」(実施主体:農林水産省、補助事業者:国際農業者交流協会)の一環で国際農研を訪問しました。訪問人数を考慮し、2班に分かれて、国際農研の研究紹介(屋内講義)と八幡台圃場で屋外見学をそれぞれ行いました。
屋内講義では、小林慎太郎主任研究員(社会科学領域)と金森紀仁プロジェクトリーダー(情報広報室)が「みどりの食料システム基盤農業技術のアジアモンスーン地域応用促進事業」(グリーンアジアプロジェクト)の紹介を行いました。日本とアセアン諸国は水田主体の農業が営まれていることや中小規模農家の割合が高いなど、多くの特徴を共有していることもあり、研修生からは多くの質問がありました。
一方、八幡台圃場では、池浦弘主任研究員(農村開発領域)が灌漑水として再利用するために温室内の水蒸気を採取して水をつくる方法について説明しました。参加者からは、集めた水は飲用にも使えるのか、この設備を作るためにどのような材料が必要かなど、多くの質問がありました。また、佐々木和浩主任研究員(生物資源・利用領域)が農業機械、特に海外で普及している普通型コンバインに対して、日本では自脱型コンバインが一般化している背景と両コンバインの違いについて説明を行いました。
研修期間中に日本の農家や研究機関で学んだ技術や知識が、アセアン諸国で活用されることを期待しています。