令和6年度特別派遣研究員の募集について
国際農林水産業研究センター(以下、国際農研)では、熱帯又は亜熱帯に属する地域その他開発途上にある海外の地域における農林水産物の持続的生産等に関する研究を、それぞれの研究に最も適する国又は地域の研究機関と共同で実施しています。
本募集は、我が国の大学院生、ポスドク研究者を国際農研が推進するプロジェクトサイトへ国際農林水産業研究センターの特別派遣研究員として派遣し、国際農研の研究活動と連動した活動の実施を通じて、国際農研の研究の進行を加速させると共に、我が国の今後の国際研究の発展を担う研究人材の育成を目的とするものです。
令和6年度は、「大学院生型」、「ポスドク型」の2つのタイプについて、特別派遣研究員を募集します。奮って応募ください。
募集課題と研究内容:
1.イネウンカ類に対する土着天敵の合理的な利用技術を開発するための基盤研究
- 派遣タイプ:
- ポスドク型
- 派遣先国・機関:
- ベトナム国・ベトナム植物保護研究所
- 派遣期間(予定):
- 令和6年10月 ~ 令和8年3月
- 関連プロジェクト:
- 越境性病害虫プロジェクト
- 受け入れ研究者:
- 小堀陽一
越境性害虫の合理的な管理技術を開発するためには、常発生地における生態を解明する必要がある。本研究では、イネウンカ類(ウンカ)の常発生地であり日本への飛来源となっている、ベトナム北部及び中部における圃場調査と室内実験により、ウンカの密度抑制に有効である可能性が高い土着天敵を見出す。加えて、その保護及びウンカ防除への寄与度を向上させるための圃場管理技術の開発に必要となる基盤的知見を蓄積する。
2.品種と栽培管理を組み合わせた冷涼地域での再生稲栽培の可能性評価
- 派遣タイプ:
- 大学院生型
- 派遣先国・機関:
- マダガスカル共和国・国立農村開発応用研究センター(FOFIFA)
- 派遣期間(予定):
- 令和6年10月 ~ 令和7年7月
- 関連プロジェクト:
- アフリカ稲作システム
- 受け入れ研究者:
- 辻本泰弘
本研究では、低温とリン欠乏のストレスにより、水稲の生育が緩慢かつ二期作が困難なマダガスカル中央高地を対象に、リン浸漬処理や密植など、水稲の発育を促進する栽培管理技術、早生系統、ならびに再生株の活性を維持する水管理を組み合わせることで、再生稲栽培の実現可能性を検証する。得られた成果は、プロジェクト目標に掲げる「水管理技術、育種素材および栽培技術と地域の限られた資源を有効活用したコメ生産量の増加」に貢献する。
※1 採用予定は各課題1名とします。
※2「派遣期間(予定)」は国際農研が派遣を予定している期間です。派遣期間の変更(派遣開始日の繰下げ等)を希望する応募者は、提出する「特別派遣研究員調書」の「4.その他(希望する派遣期間、特記事項など)」に、派遣期間変更の希望とその理由を明記して下さい。
応募資格:
次に掲げる資格に該当する者であることとします。
- 「大学院生型」の応募者は、農林水産分野又は自然科学分野の大学院博士課程若しくは、修士課程に在学し、学士号又は修士号を所持する者
- 「ポスドク型」の応募者は、農林水産分野又は自然科学分野の博士号を所持する者、若しくは、派遣開始までに学位を取得見込みである者
- 派遣先での共同研究に耐え得る健康な者
- 共同研究に支障のない程度の英語又は派遣先での現地語の能力を有する者
- 原則として申請時点で35歳以下の者
- 我が国の今後の国際研究の発展に貢献することを目指す者
支給する経費:
特別派遣研究員には次の費用が支給されます。
- 往復航旅券(エコノミークラス)及び現地移動旅費
- 滞在費(派遣国、都市によって異なる)
- 国内旅費
- 海外旅行傷害保険(国際農研が定める条件に準じる)
- 旅行雑費(予防接種費用、査証手数料等)
- 事前健康診断費用(再検査経費を除く)
- 国内研修費用(国際農研が必要と認めた場合に実施)
現地での受け入れ体制:
特別派遣研究員の現地での活動を、以下のように支援します。
- 現地サイトに出張する受け入れ研究者及び関連プロジェクトの国際農研の研究者による現地活動への支援
- 派遣機関及びそのスタッフによる現地活動及び生活面での支援
- 募集課題の遂行に必要な材料・施設・設備の提供
応募方法と募集期間:
応募方法
応募は以下の3ステップで行われます。
- 応募者情報の登録
- 登録ページへ こちらのリンクにある登録ページで、応募者の情報を記入ください。
- 登録完了のお知らせ
- 登録いただいたメールアドレス宛てに、国際農研から登録完了のお知らせと、書類提出のお願いをお送りします。
- 応募書類の提出
- 2で送られたメールの指示に従い提出書類を提出ください。
提出書類
- 特別派遣研究員調書
- 履歴書(様式は自由)
- 主要論文のコピー(最大3報)
- 推薦状※(様式は自由)
※推薦者は大学指導教官や在籍機関の上司等とし、登録時に記載した方と同じであることとします。
募集期間
令和6年6月28日(金)までとします。
選考及び選考結果の通知:
特別派遣研究員の選考は書類審査及び面接審査によって行います。
- 書類審査の結果は、令和6年7月上旬に本人にメールにて通知します。
- 面接審査は、書類審査の合格者に対し、オンラインにて実施します(令和6年7月19日を予定)。
- 面接審査の結果は令和6年7月下旬までに本人にメールにて通知します。
問い合わせ先:
問い合わせは、国際農研Webサイトの問い合わせフォームから、「共同研究員等の招へいについて / Visiting research fellow」を選択して、お問い合わせください。選考結果に対する個人の問い合わせには応じませんのでご了承ください。