主要普及成果の追跡評価方法の概要

評価目的

国際農研では毎年「主要普及成果」を公表しておりますが、公表後2年程度が経過した同研究成果について、その普及・利活用状況を調査・分析・評価し、研究成果の活用、普及までを見据えた研究成果の活用・普及のさらなる促進及び業務運営の改善に資すると共に、その結果を広く公表し研究に対する国民の理解を深めるために追跡評価*を実施いたします。

※これまで「追跡調査」としていましたが、令和2年度から名称を「追跡評価」に改めました。

評価対象・評価時期・評価結果

第3期中期計画以降(2011年度以降)に選定された主要普及成果を評価します。

本追跡評価では、対象地域において資料収集、現地関係者からの聞き取りなどを行い、「主要普及成果」の普及状況、普及のインパクト等の把握・分析を行い、研究成果をより効果的に普及させるための提言等を含む評価を行い、その結果を取りまとめた報告書を作成します。

評価は、一定期間を経て案件の現地での普及が拡大されることを想定し、原則として「主要普及成果」の公表の2年程度経過した後に、1回の現地調査により普及状況等の把握を行います。

 

追跡評価対象課題(主要普及成果)

選定年度

課題名

評価実施年度/評価結果

平成23年度

限られた水資源を利活用した乾期野菜栽培促進のためのマニュアル

治安回復後に調整

アフリカ内陸低湿地における水田整備及び栽培技術のマニュアル

平成25年度

ラオスにおけるテナガエビの生活史特性に基づいた資源管理手法

平成25年度

平成24年度

マリ、ニジェールにおける自然資源保全管理のためのガイドラインの整備

治安回復後に調整

新疆ウイグル自治区における地元行政主導の定住牧畜民への技術支援対策

治安回復後に調整

高地下水位条件下における圃場レベルの塩害軽減対策のガイドライン

平成27年度/評価結果

東北タイにおけるチーク植栽土壌適地図の作成

平成27年度/評価結果

平成26年度

アフリカ稲作振興のための土壌肥沃度改善技術マニュアル

平成28年度/評価結果

微生物によるセルロースの低コスト直接糖化法の開発

平成28年度/評価結果

ラオスにおける多様な非木材林産物は農家経済にとって高い有益性を持つ

平成29年度/評価結果

マレーシア半島地区における林業種苗配布区域の設定手法

平成29年度/評価結果

平成27年度

ラオスの焼畑二次林の有用樹種を含む樹木データベース

平成30年度/評価結果

貯蔵中に糖濃度が上昇するオイルパーム伐採⽊の簡易選別法

令和元年度/評価結果

平成28年度

酸味が少なく外観良好なパッションフルーツ新品種「サニーシャイン」

令和2年度/評価結果

平成29年度

塩害軽減のための低コスト浅層暗渠排水技術マニュアル

令和4年度/評価結果

平成30年度

アフリカ小農支援のための農業経営計画モデル

令和4年度/評価結果

令和元年度

SSRマーカーを利⽤したホワイトギニアヤム品種識別技術パッケージ

 

タイ発酵型⽶麺の液状化は、麺をpH 4程度の酸性に保つことで抑制できる

令和5年度/評価結果

令和2年度

移植苗のリン浸漬処理はイネの施肥効率を改善し低温ストレスを回避する

 

サトウキビ⽩葉病対策としての健全種茎増殖・配布マニュアル

 

イネいもち病防除のための国際判別システム

 

令和3年度

少ない窒素肥料で高い生産性を示す生物的硝化抑制(BNI)強化コムギの開発

 

簡易茎頂接ぎ木法によるパッションフルーツのウイルスフリー化技術

 
令和4年度

セルラーゼ酵素を使用せずに「微生物の培養だけ」でセルロースを糖化する技術

 

※「課題名」、「評価結果」をクリックすると、評価対象課題の研究成果情報及び追跡評価の結果が見られます。

外部評価者

 各案件の追跡調査は、客観的な観点からの分析・評価を行うために、外部評価者を加え、各「主要普及成果」案件の担当者とともに実施することを基本とします。

 外部評価者は、原則として国際農研外部の学識経験者としますが、場合によっては当該プロジェクト関係者以外の国際農研内部の研究者を評価者とすることがあります。

参考

連絡先
〒305-8686 つくば市大わし1-1

国際農研 企画連携部 企画管理室 研究企画科

TEL : 029-838-6331