パパイヤの新品種「石垣珊瑚」の普及状況

公表年月日:2015年4月1日 

JIRCASの研究成果の利活用状況を調査し、それらに関する知見を集積することで、業務運営の改善に資するため、平成18年度の成果であるパパイヤの新品種「石垣珊瑚」の普及状況を調査しました。 

パパイヤの新品種「石垣珊瑚」は、「ワンダーブライト」の自然交雑実生から選抜した単為結果性のある雌性系統として、耐暑性を備え、わい性で豊産性の栽培特性を持ち、果実は強い芳香があり、高糖度で食味がよいとされています。 

パパイヤは、熱帯・亜熱帯地域で広く生産され、国内市場で高い評価を受けています。しかし樹高が高くなり耐暑性にも欠けるため、台風の常襲地域や高温地帯では安定した生産が困難であることから、開発された新品種です。成果が発表されてから、約8年が経過し、その後の「石垣珊瑚」の広がりを調査しました。 現在、沖縄県八重山地域、沖縄本島、鹿児島県奄美地域等で約7ha生産され、その生産量は年々伸びています。消費者の反応も好評とのこと。生産者からは、甘くておいしい。低木で作業がしやすいといった意見がありました。JIRCASでは、熱帯果樹の育種・栽培の研究も進めていることから、今後の品種開発にこのような意見を参考とした実用面にも則した研究開発をすすめていくこととします。

「食のブランドニッポンフェア2014(食のセミナー in 福岡)」にも、石垣珊瑚を出展し評判は良好でした。 

参考

石垣珊瑚 ポスター
Ishigaki-sango_seikafollowup_poster.pdf281.47 KB