国際農林水産業研究センター(JIRCAS)は、2026年8月28日から9月1日にかけてマレーシアで開催されたマレーシア農業博覧会「Malaysia Agriculture, Horticulture and Agrotourism Show 2026(MAHA 2026)」にマレーシア理科大学(USM)の協力を得て出展し、未利用バイオマスの有効活用を通じた次世代バイオマス技術に関する研究成果と社会実装に向けた最新の取り組みを発信しました。
今回の出展は、農林水産省および在マレーシア日本国大使館が主催するJapan Pavilionの一部として実施し、日本企業とともに、JIRCASが進める技術開発とその社会実装に向けた取り組みを紹介しました。ブースではポスターや実物のサンプルを活用し、マレーシアをはじめとするパーム油生産国で大量に発生するパーム由来の未利用バイオマスを対象として開発を進める、原料マルチ化プロセスと微生物糖化技術を組み合わせた次世代バイオマス技術について紹介するとともに、社会実装に向けた取り組みやその最新成果を広く発信しました。
JIRCASのブース出展はMAHA開催期間(2026年8月28日〜9月6日)のうち前半5日間(2026年8月28日〜9月1日)で実施し、JIRCASブースには延べ800名を超える方々が来訪されました。研究機関、大学、企業関係者からの来訪も多く、技術の特徴や実用化の可能性、事業化に向けた課題などについて活発な意見交換を行うことができました。これらの方からは研究内容や技術に関する多くの質問が寄せられ、一部の企業・機関とは、今後の技術導入や連携に向けた具体的な協議を進める機会にもなりました。
また、マレーシアでの出展ということもあり、実際にパーム農園を所有・運営する農園関係者や事業者にも多数来訪いただきました。これらの方々とは、現在十分に活用されないまま処理・廃棄されているパームバイオマスが抱える課題について問題意識を共有するとともに、JIRCASが開発を進める技術に対して高い関心が寄せられ、社会実装への期待の大きさを改めて実感する機会となりました。特に、「未利用資源を価値ある資源へ転換する技術の実装を期待している」といった声が多く聞かれ、現場が抱える課題解決への期待の大きさがうかがえました。
会期中には、マレーシアの農業・食料安全保障大臣 Datuk Seri Mohamad Sabu 氏および外務大臣 Dato' Seri Utama Haji Mohamad bin Haji Hasan 氏がJapan Pavilionを訪問され、JIRCASの活動や研究成果について紹介する機会を得ました。今回の出展を通じて、研究開発段階から社会実装段階への移行に向け、研究機関、企業、農園関係者など幅広いステークホルダーとのネットワークをさらに強化する機会となりました。
JIRCASは今後も、マレーシアをはじめとする熱帯地域のパートナー機関や企業との連携を強化し、未利用バイオマス資源の有効活用を通じた循環型社会の実現と持続的な産業発展に貢献していきます。



