令和6年7月19日(金)、新潟市役所での記者会見において、グントゥール・ヴェンカタ・スバラオ主任研究員(生産環境・畜産領域)が、「第8回 食の新潟国際賞」の大賞(グランプリ)に決定したことが発表されました。
「食の新潟国際賞」は、世界において、食の量と質を高め、食を通じて健康増進や世界の人々の福祉と平和に大きく貢献した人や活動を顕彰し、世界の食の課題解決と改善に寄与するために創設された賞です。その中、「大賞」は、その研究や活動が世界的に高く評価をされ、世界の食の課題の解決に多大な貢献をするものです。
スバラオ氏らの研究チームは、特定の植物の根から放出される物質により抑制される「生物的硝化抑制(BNI)」を世界で初めて発見しました。さらに、この「BNI形質」を持つ野生コムギ近縁種(オオハマニンニク)との属間交配により、高収量コムギに導入することに成功しました。これにより、窒素肥料の使用量を30~50%削減しつつ、従来品種と同等の収量を実現できることから、環境負荷を低減しながら食料生産を維持するという、現代農業の課題解決に大きく貢献します。
表彰式は令和6年11月20日に新潟市で開催される予定です。