令和6年6月29日に第34回日本熱帯生態学会年次大会(JASTE34)福井大会において、林業領域のMohammad Shamim Hasan MANDAL JSPS特別研究員が第28回日本熱帯生態学会「吉良賞」奨励賞を受賞しました。受賞対象となった研究は”Habitat suitability mapping for a high-value non-timber forest product: A case study of Rauvolfia serpentina”です。
Mandal氏は、これまでリモートセンシング技術を駆使して熱帯域における植物種の分布を定量化し、統計的手法を用いて生態学的解釈を行う方法を軸とした研究を行ってきました。受賞対象となった研究は、Maxent種分布モデリングを含む空間モデリング技術を採用し、将来の気候変動の影響を考慮した上でインドジャボク(Rauvolfia serpentina)の生息適性を評価した内容です。この研究結果は、インドジャボクの保全と持続可能な管理に貢献するだけでなく、同様の手法を用いて他の種の保全を目的とした研究への応用が可能となります。現在、Mandal氏はマングローブ生態系を対象にリモートセンシング技術を用いた研究に取り組んでおり、今後、熱帯・亜熱帯地域における気候変動下における生態系の保全・管理に関する研究を発展させる活躍が期待されます。
日本熱帯生態学会と「吉良賞」奨励賞に関して:https://www.jaste.website/gakkai
受賞論文へのリンク:
https://doi.org/10.3759/tropics.SINT04