概要

開会にあたり、主催者を代表してJIRCASの岩永勝(いわながまさる)理事長が挨拶を行い、218名を数えた多くの参加者に歓迎と御礼の意を表すとともに、今回のシンポジウムの背景、意義と目的について述べました。続いて、農林水産省農林水産技術会議事務局の別所智博(べっしょともひろ)事務局長に登壇いただき、農業分野の温室効果ガス排出削減に関する農林水産省の国際研究活動の紹介も含め、御挨拶をいただきました。

基調講演では、フランス国立農学研究所(INRA)の副理事長ジャン=フランソワ・スサーナ博士から「農業と気候変動:挑戦から問題解決へ」(講演要旨PDF iconプレゼン資料PDF icon)、次いでNAROの八木一行(やぎかずゆき)温暖化研究統括監から「つくりながらまもる:GRAにおける研究活動の概要」(講演要旨PDF iconプレゼン資料PDF icon)と題してそれぞれご講演をいただきました。

続くセッションでは、畜産(セッション1)と水田(セッション2)からのメタン等の温室効果ガス削減のための研究活動と成果について、日本とアジアを中心に発表をいただきました。セッション3では、農地への炭素蓄積ならびに農地からのメタン(CH4)や一酸化二窒素(N2O)発生の現状と、それらを抑える新しい技術について興味深い発表がありました。また、温室効果ガスのインベントリーに関するワークショップの紹介、さらに緩和策技術の統合と普及を目指したサブサハラアフリカの活動が紹介されました。

このシンポジウムにさきがけて、同じくつくばで開催されたGRAの年次理事会で、日本がGRAの議長国として選出されました。加盟国を増やしGRAの輪を広げることも、議長国としての重要な役割です。今回のシンポジウムには、アフリカなどのGRA非加盟国からの参加者もあり、GRAとその活動を知っていただくよい機会になりました。

最後に、NAROの長谷部亮(はせべあきら)理事から講演者と座長に対して御礼が述べられ、GRAの研究ネットワークを軸に、農業からの温室効果ガスの削減に向けた研究の加速化が今後ますます重要である、とのメッセージを込めた力強い挨拶によりシンポジウムは幕を閉じました。

講演要旨、プレゼンテーション資料

 

演者

講演タイトル

講演要旨

プレゼン資料

セッション1

(畜産研究)

Kritapon Sommart(タイ・コンケン大学)

熱帯における畜牛のメタン排出とエネルギー利用

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小林泰男(北海道大学)

反すう家畜からのメタン排出を緩和する新たな飼料添加剤

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長田 隆(NARO畜産研究部門)

ブタ排泄物浄化過程における一酸化二窒素、メタンおよびアンモニア排出緩和の取り組み

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セッション2

(水田研究)

南川和則(NARO農業環境変動研究センター)

東南アジアの灌漑水田におけるAWD水管理による温室効果ガス排出削減

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宝川靖和(JIRCAS)

水稲作を基盤とするメコンデルタ農業システムにおける温室効果ガス排出削減

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Bjoern Ole Sander(国際稲研究所)

水稲栽培における温室効果ガス排出削減に関する国際稲研究所の取り組み

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Ngonidzashe Chirinda(国際熱帯農業センター)

ラテンアメリカ・カリブ海地域における灌漑水田を対象とした気候変動緩和策の進展

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セッション3

(農地および統合研究)

岸本(莫)文紅ほか(NARO農業環境変動研究センター)

日本の農地土壌における炭素蓄積と温室効果ガス排出緩和ポテンシャル

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Guntur V. Subbarao (JIRCAS)

農業からの温室効果ガス排出を緩和するための生物的硝化抑制技術

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伊藤 洋(国立環境研究所)

アジアにおける温室効果ガスインベントリ整備に関するワークショップ(WGIA)の紹介

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Robert B. Zougmoré(国際半乾燥熱帯作物研究所)

気候変動対応型農村経営(Climate-Smart Village):アフリカ農業における気候変動を緩和するための総合的なスケールアップ・アプローチ

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