熱帯・島嶼研究拠点の大前英所長と松田大志研究員が日本熱帯農業学会賞を受賞

国際農研 熱帯・島嶼研究拠点の大前英所長と松田大志研究員が、2020年度の日本熱帯農業学会学術賞と同学会奨励賞をそれぞれ受賞し、3月17日付けで日本熱帯農業学会より賞状と副賞が贈られました。

国際農研 熱帯・島嶼研究拠点の大前英所長と松田大志研究員が、2020年度の日本熱帯農業学会学術賞と同学会奨励賞をそれぞれ受賞し、3月17日付けで日本熱帯農業学会より賞状と副賞が贈られました。これらの賞は、熱帯農学の進展に貢献した日本熱帯農業学会員に授与されるもので、顕著な研究的業績を挙げた者として学術賞が、優れた研究的業績を挙げ将来の発展が期待される者として奨励賞が贈られます。

大前所長は「不良環境条件下におけるマメ類の生理とマメ類を活用した持続的栽培技術に関する研究」において、高温や乾燥など環境条件が厳しい西アフリカの半乾燥地帯の農業生産を安定・向上させるため、主要作物であるマメ類の生理研究や持続的栽培技術の開発に長年取り組んできました。インゲン、ササゲのストレス反応の生理学的機作に関する研究を進め、耐暑性と耐乾性を簡便かつ正確に評価するための指標を開発しました。肥沃度の低い砂質土壌が広がるサヘル地域を対象に、ササゲ等マメ科作物との間作、脱穀残渣や家畜糞尿等の地域有機物資源と化学肥料との併用など、持続的な土壌肥沃度管理に貢献する技術を開発しました。またサバンナ地域では、多年性のキマメと禾本科作物を組み合わせた間作技術等、作物安定生産にも貢献する保全農業技術を開発しました。以上のように、熱帯農業の推進に貢献する多大な研究成果をあげたことが高く評価されました。

松田研究員は「亜熱帯果樹の結実の安定化に関する研究とくにチェリモヤおよびレイシについて」において、これまで世界の様々な暖温帯・亜熱帯地域で導入栽培が試みられてきたものの結実が安定しない亜熱帯果樹2種について、チェリモヤの花器の温度応答の詳細を明らかにして、結実を安定させる開花期の温度管理方法を提言するとともに、レイシの人工受粉に用いる花粉の発芽力評価・採集・保蔵方法を確立し、安定した結実と高品質な果実を生産できる品種を示したことが高く評価されました。

また、令和2年4月に採用された寳川拓生研究員についても、琉球大学で実施した「品種多様性の有効活用による持続可能なサトウキビ生産に関する研究」が評価され、同日付けで同学会奨励賞が贈られました。

なお、日本熱帯農業学会賞の受賞者および受賞題目については同学会の下記ホームページにて公開されています。

2020年度日本熱帯農業学会賞受賞者について
http://www.trop-agri.jp/Award_2020.pdf 

左から松田研究員、大前所長、寳川研究員