長谷川理事長が第32回国際園芸学会議で気候変動への農業分野の適応策について基調講演

2026年8月27日、京都市の国立京都国際会館で開催された第32回国際園芸学会議(The 32nd International Horticultural Congress; IHC2026)において、国際農研の長谷川利拡理事長が「農業分野における気候変動:リスクと適応戦略」(Climate Change: Risks and Adaptation Strategies in the Agricultural Sector)と題して基調講演を行いました。

2026年8月27日、京都市の国立京都国際会館で開催された第32回国際園芸学会議(The 32nd International Horticultural Congress; IHC2026)において、国際農研の長谷川利拡理事長が「農業分野における気候変動:リスクと適応戦略」(Climate Change: Risks and Adaptation Strategies in the Agricultural Sector)と題して基調講演を行いました。

講演では、IPCC第6次評価報告書(AR6)の知見を踏まえながら、気候変動が農業や食料システムに及ぼす影響とリスク、さらに適応戦略の方向性について紹介しました。特に、世界各地で急性食料不安が増加していることや、暑熱ストレスによる労働生産性の低下など、近年深刻化する気候リスクについて説明しました。また、紛争や経済ショックなど気候変動以外の要因とも相互作用する複合的・連鎖的リスクが、食料システムの脆弱性をさらに高めていることを示しました。
農業分野における適応策については、適応効果だけでなく環境面や社会面も含めた多面的な評価の重要性を紹介し、不適応(maladaptation)を回避するためには、科学的根拠に基づく総合的な評価が必要であることを強調しました。
さらに、食料システムは気候変動の被害を受けるだけでなく、温室効果ガス排出や環境負荷の重要な要因でもあることを示し、持続可能でレジリエントな食料システムへの転換の必要性について議論しました。講演後には、気候変動適応研究の今後の方向性について活発な意見交換が行われました。
 

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