第5回アフリカ開発会議(TICAD V)に関連したJIRCASの取り組みについて(報告)

平成25年6月1~3日の日程で横浜において開催された第5回アフリカ開発会議(TICAD V)に関連し、JIRCASはブース出展やプレイベントワークショップ 「アフリカ農業研究の新たな展開」、セミナーを開催しました。

平成25年6月1~3日の日程で横浜において開催された第5回アフリカ開発会議(TICAD V)に関連し、JIRCASは以下の取り組みを行いました。

1.第5回アフリカ開発会議(TICAD V)公式サイドイベントでのブース出展

同会議の会場であるパシフィコ横浜会議センター(横浜市)でブース出展を行い(写真1)、会議参加者の方々に対し、ポスターや刊行物を用いてJIRCAS がアフリカで実施している研究プロジェクトやJIRCASの組織の概要を説明しました。

 

写真1 出展ブースの状況

出展ポスター

About JIRCAS
r20200812.pdf346.79 KB
A Flagship Project for “Development of Rice Production Technologies in Africa
r20200812.pdf206.48 KB
Development of Conservation Agriculture (CA) based cropping system in West Africa
r20200812.pdf636.34 KB
Evaluation and Utilization of Diverse Genetic Materials in Tropical Field Crops
r20200812.pdf244.85 KB

配布刊行物 JIRCAS ニュース【アフリカ農業研究特集号】

2.TICAD V プレイベントワークショップ 「アフリカ農業研究の新たな展開 (New Stages of Agricultural Research in Africa)」の開催

TICADのプロセスに貢献しうる農業技術開発のあり方について考えることを目的に、5月31日に東京大学弥生講堂一条ホールにおいて、TICAD Vの関連イベントとして、プレイベントワークショップ 「アフリカ農業研究の新たな展開」を開催しました。ワークショップでは、JIRCAS及び国際農業研究機関によるアフリカでの研究活動を紹介し、総合討論では、参加いただいた内外の研究関係者、行政、NGO及び民間企業、並びに学生の方々の間で、活発な議論が交わされました。 詳細は、別記事を参照してください

3.TICADプレイベントセミナー「生活向上と環境保全に向けた農業技術協力」の共催

TICAD V へ向け、日本の諸機関の取り組みや連携方法、成果、課題等について紹介し、併せてアフリカにおける生活向上や環境保全、持続可能な資源の利用に向けた、農村開発の支援や協力について今後の方向性を考えることを目的に、国際開発学会、地球・人間環境フォーラム、JIRCAS及び横浜国立大学環境リーダープログラムの共催により、5月26日にセミナーが開催されました(写真2)。

JIRCASからは、生産環境・畜産領域の南雲不二男プロジェクトリーダーが、”西アフリカに保全農業導入は可能か?”をテーマに発表を行いました(写真3)。

写真2 セミナー会場風景

写真3 南雲PLの発表

4.チュニジア共和国大統領特別講演会の共催

6月3日、筑波大学東京キャンパス(文京区大塚)において、TICAD Vのために来日されたチュニジア共和国大統領Moncef Marzouki 氏による講演会が、筑波大学、在日チュニジア共和国大使館の主催、JIRCAS等の共催で開催されました。毎年、チュニジアと日本は共同で、「文化・科学・技術学術会議」をチュニジア国内で開催し、日本から多くの研究者が参加して交流及び技術協力を行ってきています。今回は、このような両国の親密な関係に基づいて特別講演が行われたものです。

講演会に先立ち、主催機関及び共催機関の代表者が大統領と意見交換の場が設けられ、JIRCAS岩永理事長が出席しました(写真4)。

講演会では(写真5)、チュニジアの民主化の動きの中で、科学技術の果たす役割の重要性が強調され、特に、日本の優れた教育及び研究を取り入れ、チュニジアの発展を進めて行きたいとの希望が述べられた。

写真4 チュニジア大統領(テーブル奥側左から3人目)を囲んだ意見交換会が岩永理事長(テーブル奥側右端)など主催・共催機関の代表が出席して開催されました。

写真5 特別講演を行うチュニジア大統領

5.JICAセミナーシリーズ 「CARD -An Innovative Attempt toward Food Security andAgricultural Development in Africa」への参加

前回2008年5月に横浜で開催された第4回アフリカ開発会議(TICAD Ⅳ)で、アフリカでのコメ生産の倍増のための新たな国際的枠組として、「アフリカ稲作振興のための共同体(CARD)」の設立が決まり、JIRCASは、運営委員会の構成メンバーとなって活動を行ってきています。
  今回のTICAD Vにおいては、6月3日に公式サイドイベントとしてセミナーが開催され、CARDの進捗状況と今後の展開について、CARD事務局、参加国等からの報告と議論がありました(写真6)。

このセミナーで、JIRCASの岩永理事長は運営委員会の構成メンバーとして、CARD目標達成のために我が国のイネ研究に関する知見と研究勢力を結集し取り組む決意を述べました(写真7)。

写真6 会場風景

写真7 発言中の岩永理事長

6.モザンビーク大統領との面談

TICAD Vの2日目の6月2日、日本財団の笹川会長とJIRCASの岩永理事長が、来日中のモザンビーク大統領と面談しました(写真8)。この席で、岩永理事長は農業技術開発の重要性について大統領と意見交換を行いました。

写真8 モザンビーク大統領(写真右端)と面談する日本財団笹川会長(左から2人目)とJIRCAS岩永理事長(左端)

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