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1137. 東南アジア連絡拠点だより⑤:ベトナムの発酵米麺「ブン(Bún)」

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1137. 東南アジア連絡拠点だより⑥:ベトナムの発酵米麺「ブン(Bún)」

 

お米を発酵させて作る米麺は、タイだけではなくベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーなど東南アジアの国々で作られています。

国際農研はこれまでタイのカセサート大学とタイの伝統的な食材である発酵米麺「カノムチン」の研究を行っています。
https://www.jircas.go.jp/ja/publication/research_results/2020_c02
https://www.jircas.go.jp/ja/publication/research_results/2019_c01
https://www.jircas.go.jp/ja/relations/followup/2023/2019_c01

 

今回、ベトナムを訪問して発酵米麺である「ブン(bún)」調査で製造工場などを見学させていただきましたので、今回の東南アジア連絡拠点だよりではブンについて紹介します。

 

ベトナムの麺「フォー」と「ブン」、何が違う?

皆さんが知っているフォーとブンは外見がまず違います。ブンは細身で断面が丸く、フォーは大きく平らで断面は長方形をしています。これは成型によるもので、ブンは小さい穴がたくさん開いた「型」から押し出して作るため、スパゲッティのように断面が丸くなります。一方でフォーは平らに伸ばした生地を切断して作られるため、きしめんのように平たく断面が長方形になるのです。

次に、麺の製造過程において火の入れ方が異なります。ブンは小さな穴から糸状に押し出されるとすぐに沸騰したお湯で茹でられますが、フォーの場合は平らに薄く伸ばした生地を蒸して作られます。

そして最も異なる特徴は、発酵過程の有無です。ブンは発酵米麺と書いてあるように、製造する過程で乳酸発酵が含まれています。この工程が入ることで、麺がなぜかつるつるとしてプルンプルンの食感になるのです。

 

製造工程

今回見学した工場の多くでは以下の方法で作られていたので紹介します。
 ①    洗米した米を1日水に浸します(この段階で乳酸発酵が始まっています)。
 (水に浸す前に洗米した米を数日放置して、乳酸発酵を促す工場もありました)
 ②    水が入った状態で米を挽いて粉にし、水と一緒に一晩放置して発酵を進行させます。
 ③    水分を取り除いて米粉のみを精製します。
 ④    米粉と水を混ぜてドロッとした液体を作ります。
 ⑤    小さな穴が開いた型から糸状に麺を押し出して、沸騰したお湯で茹でます。
 ⑥    水ですすいでから、水気を切って完成です。

 
 

ベトナムのブン料理

まず、ブンチャー(Bún Chả)と呼ばれる”つけ麺”があります。皿にはブンや生野菜が置かれていて、焼いた豚肉が入った甘酸っぱいつけ汁の器に少しずつつけながら食べます。ライスペーパーで作った揚げ春巻き「ネム」も付け合わせに人気で一緒に汁につけて食べます。

ベトナム風の混ぜもあります。こちらはブンツォン(Bún Trộn)と言います。こちらにはすでに野菜などが乗っていて、調味料などお好みで足して混ぜていただきます。

そのほかに、ベトナム中部古都『フエ』名物の牛肉入り汁麺ブンボーフエ(Bún Bò Huế)もあります。この麺は工場で見せてもらった麺よりも一回り太いものが用いられていました。

 

日本ではフォーの方が圧倒的に有名ですが、ベトナムでブンは同じくらい人気でした。特に朝ごはんにブンを食べる習慣があるそうです。ベトナムに行かれた際には発酵米麺ブンをぞんブンに楽しんでみてください。

 
 

文責:東南アジア連絡拠点代表 金森紀仁
 

 

 

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