未来科学人材アカデミー第22・23回:サレジアン国際学園世田谷中学1年生がスーパーフード「キヌア」の可能性を体験

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令和7年11月19日(水)、未来科学人材アカデミー第22回および第23回プログラムとして、サレジアン国際学園世田谷中学の1年生68名が国際農研(JIRCAS)を訪問しました。

未来科学人材アカデミー

令和7年11月19日(水)、サレジアン国際学園世田谷中学の1年生68名を国際農林水産業研究センター(JIRCAS)に迎え、「未来科学人材アカデミー」第22回(午前)および第23回(午後)講座を開催しました。

同校では、中学1年生の本科クラス生徒対象に校外学習を通じて科学的探究心を養う「探求合宿」を行っており、先端研究や持続可能な社会への取り組みを体験することを目的としています。今回のJIRCAS訪問は、その一環として実施され、生徒たちは国際的な農業研究に触れながら、科学と社会とのつながりを学びました。

講座の冒頭では、JIRCASの研究活動や国際共同研究の概要を紹介し、世界の食料問題や環境課題について、自ら考える機会を提供しました。続いて、生徒たちはグループごとに学校や地域で実践しているSDGs(持続可能な開発目標)活動を発表し、子ども食堂の支援やペットボトルキャップの回収といった身近な取り組みを共有しました。これらの発表から、生徒一人ひとりが多様な形で持続可能な社会に貢献できることを実感する時間となりました。

講義では、生物資源・利用領域の永利友佳理プロジェクトリーダーが、スーパーフードとして注目される作物「キヌア」をテーマに講演を行いました。「“未来の食”を支える可能性を秘めたキヌア研究」では、植物体や種子サンプル、関連商品を手に取りながら、キヌアの特性や研究の最前線を紹介しました。キヌアはNASAが宇宙栽培候補作物として選定していることでも知られており、今後の応用研究にも期待が寄せられています。質疑応答では、「キヌアはどこで手に入るのか」「なぜ長年研究が進まなかったのか」「研究動機や途上国での研究意義は」など、多くの質問が寄せられ、生徒たちの関心の高さがうかがえました。

今回の訪問を通じて、生徒たちは多様な視点で「食」や「科学」に向き合う機会を得ました。自らの可能性を信じ、柔軟な発想で世界を広げ、課題を見つけて学び続けることの大切さを感じる時間となりました。これからの時代を支える若い世代が、国際的な視野と探究心をもって未来を創る力を育んでいくことが期待されます。

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