令和7年1月23日(木)に開催された「SATテクノロジー・ショーケース2025」(主催:つくばサイエンス・アカデミー)に国際農研が参加しました。
つくばサイエンス・アカデミー(SAT:Science Academy of Tsukuba)は、2001年度より研究展示会「テクノロジー・ショーケース」を毎年開催しており、つくば市をはじめ首都圏で活躍する研究者・技術者が、最新の研究成果やアイデア、技術を相互に披露し交流する「異分野交流会」です。本年度はつくば国際会議場を会場として、学生や公的研究機関等から研究成果155件が発表されました。また、ポスター発表とともに発表者による1分間のプレゼンテーション(インデクシング発表)や特別シンポジウムなどが行われました。
今回、国際農研からは3名の研究員が参加し、それぞれの研究発表を行いました。
鵜家綾香研究員(生物資源・利用領域)は「微生物の力で変わる!廃棄衣料を新たな資源へ」と題して、廃棄衣料中の綿繊維からグルコース樹液を生成し、それをバイオ燃料や生分解性プラスチックの原料として利用する方法による新たな方向性について発表しました。
植田佳明研究員(生産環境・畜産領域)は、「イネの遺伝的多様性を利用したアジア・アフリカにおけるイネの改良」について発表しました。主な内容は、アフリカのイネ生産における鉄過剰ストレスとリン欠乏の問題に対応するための、イネの幅広い遺伝的多様性を活用したストレス耐性遺伝子の研究です。
丸井淳一朗主任研究員(生物資源・利用領域)は、「ラオスで淡水魚発酵調味料のヒスタミン発生を抑える簡易法を開発し普及する」をテーマに、内陸国ラオスにおける淡水魚発酵調味料(ラオス名:パデーク)について発表しました。
ポスター展示ブースには、終始多くの方が来場され、研究者の説明に高い関心を持って耳を傾け、多くの質問も寄せられました。また、展示ブースには、学生を始め、国際農研の海外での活動に興味を持つ方々にもお立ち寄りいただきました。私たちも高校生からの発表を含む優れた研究成果や他の研究所・企業、つくば市の取り組みなどから多くのことを学びました。
今後もこのような国際農研の活動や研究成果について発表できる場を活用することで、より多くの方に国際農研の活動を知っていただき、認知度を高めていきたいと考えています。