2018年10月10~12日に、タイ王国バンコクで、FAO-APECのワークショップ「Rice Landscapes and Climate Change」が日本の農林水産省後援のもと開催されました(https://faounfcccagworkshop.wixsite.com/faoricelandscape)。本ワークショップは、稲作地帯(rice landscape)における気候変動緩和・適応の様々な対策の共有と気候スマート稲作技術のスケールアップ戦略開発を目的とし、アジア太平洋地域の9カ国(カンボジア、チリ、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、ラオス、タイ、ベトナム[アルファベット順])が参加しました。ワークショップでは、稲作地帯の気候変動緩和・適応技術および気候スマート稲作技術に関する最新情報がFAOや農研機構、JIRCASなどから提供されるとともに、参加国から農業の状況、気候変動が農業にもたらす問題および対策の状況などについて発表があり、活発な議論が行われました。
技術に関する最新情報の提供で、生産環境・畜産領域の南川主任研究員が、Assessing the feasibility of GHG mitigation through water saving techniques (AWD[1]) in irrigated rice fields in southeast Asian countriesの概要説明とMRV[2] for a GHG mitigation project with water management in irrigated rice paddiesの講演を行い、それぞれパネルディスカッションを行いました。
JIRCASでは、資源・環境管理プログラムの気候変動対応プロジェクトにおいて、ベトナム・メコンデルタを対象とした温室効果ガス排出量削減技術の評価を行っており(https://www.jircas.go.jp/ja/program/program_a/a1)、その成果が報告されました。